ひたすら受験問題を解説していくブログ
京都大学2017年特色入試数学第4問
kyodai_2017_tokumath_q4.jpg

解説

格子点の問題なんですが,√なので無理数であることが面倒です。なら有理数にしてしまえばいいです。簡単にはガウス記号ですね。まあ,格子点の時点でガウス記号です。

(1)有理数係数なら計算が楽なのでそれで挟みたいです。ということで次のような整数列anが定まります(anはガウス記号つまり整数部分ですね)。
kyodai_2017_tokumath_a4_1.png

これで有理数係数の直線で挟めました。そうすると,横(n+1),縦(an+1)もしくは(an+2)の格子点を半分にして直線上の点を足しひきすればOKです。真面目に計算してもいいのですが,はさみうっているのでテキトー計算で行きます(原点を除く直線上の格子点は高々n個です)。
kyodai_2017_tokumath_a4_2.png

(2)形を作るだけですね。
kyodai_2017_tokumath_a4_3.png

任意のCに対して十分大きなnをとれば右辺>Cに必ずなるので示せました。

【別解答1】ガウス記号個別
(1)各xについて和をとっていきます。ガウス記号を使えば,x=kの格子点の和は
kyodai_2017_tokumath_a4_4.png

(2)
kyodai_2017_tokumath_a4_5.png

任意のCに対して十分大きなnをとれば右辺>Cに必ずなるので示せました。



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京都大学2017年特色入試数学第3問
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解説

長文問題がきて,去年のあいつみたいな問題かとワクワクしながら読んだ結果の糞設問です。結構簡単目だと感じます。一般入試でも特別難しくない感じです。

(1)
お決まりの帰納法です。
(i)n=1のとき
先手必勝ていうか負けることすら許されません。
(ii)n=kまで成立と仮定
n=k+1の状態から適当に石をとるとn=m (m≦k)の状態になります。仮定よりこの状態も先手必勝か後手必勝のはずです。
考えうるすべてのmについて,先手必勝ならば勝ち筋が無かったことになるので後手必勝です。考えうるすべてのmについて後手必勝が一つでもあればその手を選べば勝てるので先手必勝になります。
よって,先手必勝か後手必勝かのいずれかです。

(i)(ii)よりすべての自然数nで先手か後手必勝です(どんな数を引くルールを設けても成立するっぽいですね)。

(2)
だるいので大きい数から攻めます。21×21=441でこれを除くと,15になります。ここで後手の手は9,4,1があります。
9なら残りが6になるので4を除けば残りが2,後手は1しか引けないので1残って勝ちです。
4なら残りが11になります。1除けば10になって問題文の例より後手さんに道はありません。
1なら残りが14になりますが,4除けば10になって同上です。
したがって,先手必勝です。

(3)
整数nが無限に多く→最大のnが存在するで背理法,なのは整数論とかのお決まりのパターンです。
後手必勝となる最大のn(=kとする)が存在するとすると,それ以降はすべて先手必勝となります。矛盾を言いたいので先手必勝だと思ったらいつの間にか負けていた的な感じなので,どんな数を除いても先手必勝のn(kより大きければ先手必勝)になってしまえば証明できます。
(N+1)2-N2=2N+1なので,十分大きなNをとれば2N+1>k+1となります。この場合n=N2+k+1から除ける最大の数はN2ですが,k+1以上残るので必勝のパターンになり,後手が勝つことになってしまいます。これは矛盾するので後手必勝に最大のnは存在しません。
したがって,nは無限に多く存在します。

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京都大学2017年特色入試数学第1問
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解説


ただの三項間数列とドモアブルな感じ問題です。条件の方も複素数的に考えればそんな難しいこと言ってません。一般入試に毛が生えた程度といったところでしょうか?

まずは特性方程式を解いて三項間漸化式を処理しますが,解がきれいにならないので(大学生的にはeの複素数乗でものすごくきれいですが)適当にα,βと置きます。入力がめんどくさいのでcoskπr=ck,sinkπr=sk,ベクトルを複素数pnと置いています。
kyodai_2017_tokumath_a1.png
kyodai_2017_tokumath_a1_2.png
αとβは長さ1の偏角πrの複素数なので,ドモアブったら,
kyodai_2017_tokumath_a1_3.png
となります。代入すると,
kyodai_2017_tokumath_a1_4.png
さて,意味深な”rが有理数”という条件を使っていないのでこの意味を考えると,r=p/q (pとqは互いに素)と置いた場合,πrは正2q角形の実軸から反時計周りに数えてp番目の偏角です(実軸上はカウントしてません)。また,さっき求めた不等式の意味するところは,頂点をp個ごとに反時計回りに選んだ場合に,前後に選んだものと虚軸の符号が変わらない(0は同じ符号とする)ということです。つまり,すべての整数kに対して次のようなnが存在しないことになります。
kyodai_2017_tokumath_a1_5.png
y=qx/pだと思えばもう自明と言っていいでしょう。あるx=kにおいてyが非整数をとると1違いの整数に挟まれてダメなので,q/pは整数でなければなりません。よって,p,qが互いに素ならば,p=1となります。つまり,r=1/q (qは2以上の整数)

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京都大学理学部2017年特色入試数学解説
京都大学前期2017年特色入試数学の解説です。ネットに問題が転がっていたので解いてみました。去年に比べると難易度がかなり下がっている気がします(去年の問題は2問しか知りませんが)。全体的に大学の初等数学を知っていればごく普通な問題が多いです。計算がめんどくさい問題があるのでエレガントな解答ではないのかもしれません。
自分の思う難易度は2(めんどくささ的な感じで)>1>>4>3といったとこです。4,3は解法を思いつくのがノータイムだったので大数評価ならCの簡単目とかBじゃないでしょうか。

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京都大学理学部2016年特色入試数学第?問
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http://www.kyoto-np.co.jp/education/article/20151128000119より画像引用

解説


難しいです。そこまでではないですが東大の例のグラフの論証を思い出します。しかしながら,あのグラフの論証もそうですが,裏表だの返せる数が一定だのの時点で,大抵はその数で割れるか否かや共通の約数を持つか否かで考えていけばいいと推測できます。とりあえず,問1は簡単め,問2はまともに解けなくとも試行錯誤でどうにでも,問3は一気にレベルが変わって同値な条件を見つけたりしつつ整数の手法をうまく使わないと解けない難問で,これが解けたら一般入試余裕でしょう。

全体の設問構成は(1)偶奇性,(2)約数を持つ場合かつ操作の可換性や状態の重なり,(3) (1)及び(2)を元に推測して必要十分性を示す。という感じです。
(3)の必要性に関してももう少しややこしくなくユークリッド互除法な感じで行けないものかと思います。

(1)
裏表ということなので,偶奇性に着目します。まあ,その前に適当にいじってみて全部表にする方法を考えると(裏が黒丸,表が白丸とします),
kyodai_2016_t_math_aseisu_1.png

とりあえず4回で行けました。偶奇に着目した場合,k=3での操作は奇数個しか裏を変えられません(○○○に適用なら3つ,●○○なら1つの増減です)。したがって,もともと4つの裏を表にするためには偶数回の操作が必須になります。4が最小でないとすると2が最小になりますが,初めの段階で裏の減少が1の操作しかできず,できる図形も3減少の操作ができるところはないため,ありえません。したがって,4回が最小です。

(2)
コインの裏表する操作に関しては操作の順序は関係ないため,高々2の6乗とおりしか考える必要はありません。また,6は3で割り切れるので,すべて裏表が逆のものは同値です。すると,数え上げても行ける感じになります(同型出現を考慮して図を描けば61回も数えなくて終わります)。
それでは芸がないので,まずは以下のように変換します。
kyodai_2016_t_math_aseisu_2.png

これに何の意味があるかというと,もしこれを全部表にできるならば,一枚を裏返せることになり,任意のコインを裏返せるため任意の配置でクリア可能です。言い換えるならば,ある状態からすべての状態にすることが可能となります。

ここで取りうる状態が2の6乗であり,操作の数が2の6乗であることに着目すれば,同じ状態を示す異なる操作があればとりえない状況が存在することがわかります。3組の2回操作で全部ひっくり返すことが可能であることは自明なので,異なる操作で同じ状態になってしまいます。
したがって,ある状態からすべての状態にすることは不可能であり,コイン1枚だけを裏返す操作は存在しません。当然,同値である元の状態をすべて表にすることもできません。

(3)
試行錯誤の結果(最初は割り切れるで証明しようとした結果,互いに素が条件だと気づきました),nとkは互いに素かつkは奇数が条件だとわかります。

(i)必要性
”終了可能⇒nとkは互いに素かつkは奇数”の待遇をとると,”nとkは互いに素ではない,またはkが偶数⇒終了不可能”となります。

まずは簡単なkが偶数の時,(1)と同様の考え方で,k=が偶数ならば,行える裏の増減が偶数のみになります。したがって,奇数個が裏の場合には詰みます。

次に,kが奇数でnとkに共通の約数q(最大公約数)を持つ場合を考えます(n=kp-mq,k=rq,mとrは互いに素とします)。できるだけ裏を増やすように全部表から順繰りに裏返していきます(面倒なのでk=3っぽい感じで描いています)。

kyodai_2016_t_math_aseisu_3.png

一周すると開始地点からmqだけ表になります。これを黒の左端からまた初めて,同様のことを計r回繰り返せば,mrq個のみ表という状況が作れます(kが奇数⇒rが奇数なのでr回やると表がmrq個連続になります。左端は一番初めの操作開始点です)。ここまでに費やした操作の回数は1周がp回なので,rp回の操作でこのようになります。これにm回の操作を左端からしてやれば裏のみになりますが,一週目の開始点と左端が一致しているので,このm回の操作は初めにした操作のキャンセルになります(同じ位置に2回操作をすれば元に戻るのでなかったことと同じです)。したがって,全部裏はrp-m回の操作で達成可能です。

n=kp-mq=rpq-mq=(rp-m)q>rp-m
∵q≧2,かつ,裏があるなら操作がすべて打ち消されているわけではないのでrp-m≠0

したがって,少なくとも一か所は操作が行われていない個所があり,その箇所をずらして同様の操作をやれば異なる操作になりますが,ともに得られる状態はすべて裏になるため,(2)と同様に表せない状態が存在します。

(ii)十分性
nとkは互いに素なのでn=kp-m(mとkは互いに素とします)とおけます。(i)と同様の操作すると一周で連続したm個だけ表の状態が得られます。
mx+ky=1
となるものがkとmが互いに素なので,ユークリッド互除法から整数x及びyが定まるので,一個だけ表もしくは裏のものが作れます。1枚だけ裏の方は1枚のコインのみを裏返しているので,すべての状態を作れることと同値です。
一方,1枚だけ表のものは1つとなりで同じ操作をすれば2枚連続で裏のものができます。こんな感じでk+1回繰り返せば,kは奇数なのでk+1枚連続裏のものができます。このk枚を裏返してやれば1枚だけ裏のものが作れます。

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