ひたすら受験問題を解説していくブログ
京都大学2017年特色入試数学第2問
kyodai_2017_tokumath_q2.jpg

解説

結局積分の置換でいいのが見つけられるだけの問題です。こういう問題は事故率が高いので入試には向かない思うのは私だけでしょうか。とりあえずルートの形から何通りかの置き方は想定できるので色々やって簡単そうなものを見つけるしかないですね。

(1)
x2+1を置き換える要領で,
kyodai_2017_tokumath_a2_1.png
kyodai_2017_tokumath_a2_2.png

(2)
とりあえず正なのは被積分関数が常に0より大きいので良いでしょう。有理数であることは(1)のa2で出てきた部分積分を繰り返すとよさそうなことが推測できるので,それを活用して証明します。なんとなく一般化します。

任意の非負整数kに対して非負整数mで次の積分が奇数を分母にもつ有理数で表されることを示します。
kyodai_2017_tokumath_a2_6.png

(i)m=0のとき
kyodai_2017_tokumath_a2_3.png

kの値によらず整数/奇数です。分母が偶数になることはありません。

(ii)m=p-1で成立すると仮定
kyodai_2017_tokumath_a2_4.png

前半の分数はkの値によらず整数/奇数であり,仮定より後半も整数/奇数となります。したがって全体も整数/奇数です。

(i)(ii)より示されました。

本問はこの特殊なケースなので成立しています。

【別解答1】
ルートごと置くときれいに行きます。あまり試行錯誤したくない形ですけどね。
kyodai_2017_tokumath_a2_5.png

各項は整数/奇数になるので,その和は整数/奇数です。

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京都大学2017年特色入試数学第4問
kyodai_2017_tokumath_q4.jpg

解説

格子点の問題なんですが,√なので無理数であることが面倒です。なら有理数にしてしまえばいいです。簡単にはガウス記号ですね。まあ,格子点の時点でガウス記号です。

(1)有理数係数なら計算が楽なのでそれで挟みたいです。ということで次のような整数列anが定まります(anはガウス記号つまり整数部分ですね)。
kyodai_2017_tokumath_a4_1.png

これで有理数係数の直線で挟めました。そうすると,横(n+1),縦(an+1)もしくは(an+2)の格子点を半分にして直線上の点を足しひきすればOKです。真面目に計算してもいいのですが,はさみうっているのでテキトー計算で行きます(原点を除く直線上の格子点は高々n個です)。
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(2)形を作るだけですね。
kyodai_2017_tokumath_a4_3.png

任意のCに対して十分大きなnをとれば右辺>Cに必ずなるので示せました。

【別解答1】ガウス記号個別
(1)各xについて和をとっていきます。ガウス記号を使えば,x=kの格子点の和は
kyodai_2017_tokumath_a4_4.png

(2)
kyodai_2017_tokumath_a4_5.png

任意のCに対して十分大きなnをとれば右辺>Cに必ずなるので示せました。



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京都大学2017年特色入試数学第3問
kyodai_2017_tokumath_q3.jpg

解説

長文問題がきて,去年のあいつみたいな問題かとワクワクしながら読んだ結果の糞設問です。結構簡単目だと感じます。一般入試でも特別難しくない感じです。

(1)
お決まりの帰納法です。
(i)n=1のとき
先手必勝ていうか負けることすら許されません。
(ii)n=kまで成立と仮定
n=k+1の状態から適当に石をとるとn=m (m≦k)の状態になります。仮定よりこの状態も先手必勝か後手必勝のはずです。
考えうるすべてのmについて,先手必勝ならば勝ち筋が無かったことになるので後手必勝です。考えうるすべてのmについて後手必勝が一つでもあればその手を選べば勝てるので先手必勝になります。
よって,先手必勝か後手必勝かのいずれかです。

(i)(ii)よりすべての自然数nで先手か後手必勝です(どんな数を引くルールを設けても成立するっぽいですね)。

(2)
だるいので大きい数から攻めます。21×21=441でこれを除くと,15になります。ここで後手の手は9,4,1があります。
9なら残りが6になるので4を除けば残りが2,後手は1しか引けないので1残って勝ちです。
4なら残りが11になります。1除けば10になって問題文の例より後手さんに道はありません。
1なら残りが14になりますが,4除けば10になって同上です。
したがって,先手必勝です。

(3)
整数nが無限に多く→最大のnが存在するで背理法,なのは整数論とかのお決まりのパターンです。
後手必勝となる最大のn(=kとする)が存在するとすると,それ以降はすべて先手必勝となります。矛盾を言いたいので先手必勝だと思ったらいつの間にか負けていた的な感じなので,どんな数を除いても先手必勝のn(kより大きければ先手必勝)になってしまえば証明できます。
(N+1)2-N2=2N+1なので,十分大きなNをとれば2N+1>k+1となります。この場合n=N2+k+1から除ける最大の数はN2ですが,k+1以上残るので必勝のパターンになり,後手が勝つことになってしまいます。これは矛盾するので後手必勝に最大のnは存在しません。
したがって,nは無限に多く存在します。

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京都大学2017年特色入試数学第1問
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解説


ただの三項間数列とドモアブルな感じ問題です。条件の方も複素数的に考えればそんな難しいこと言ってません。一般入試に毛が生えた程度といったところでしょうか?

まずは特性方程式を解いて三項間漸化式を処理しますが,解がきれいにならないので(大学生的にはeの複素数乗でものすごくきれいですが)適当にα,βと置きます。入力がめんどくさいのでcoskπr=ck,sinkπr=sk,ベクトルを複素数pnと置いています。
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αとβは長さ1の偏角πrの複素数なので,ドモアブったら,
kyodai_2017_tokumath_a1_3.png
となります。代入すると,
kyodai_2017_tokumath_a1_4.png
さて,意味深な”rが有理数”という条件を使っていないのでこの意味を考えると,r=p/q (pとqは互いに素)と置いた場合,πrは正2q角形の実軸から反時計周りに数えてp番目の偏角です(実軸上はカウントしてません)。また,さっき求めた不等式の意味するところは,頂点をp個ごとに反時計回りに選んだ場合に,前後に選んだものと虚軸の符号が変わらない(0は同じ符号とする)ということです。つまり,すべての整数kに対して次のようなnが存在しないことになります。
kyodai_2017_tokumath_a1_5.png
y=qx/pだと思えばもう自明と言っていいでしょう。あるx=kにおいてyが非整数をとると1違いの整数に挟まれてダメなので,q/pは整数でなければなりません。よって,p,qが互いに素ならば,p=1となります。つまり,r=1/q (qは2以上の整数)

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京都大学理学部2017年特色入試数学解説
京都大学前期2017年特色入試数学の解説です。ネットに問題が転がっていたので解いてみました。去年に比べると難易度がかなり下がっている気がします(去年の問題は2問しか知りませんが)。全体的に大学の初等数学を知っていればごく普通な問題が多いです。計算がめんどくさい問題があるのでエレガントな解答ではないのかもしれません。
自分の思う難易度は2(めんどくささ的な感じで)>1>>4>3といったとこです。4,3は解法を思いつくのがノータイムだったので大数評価ならCの簡単目とかBじゃないでしょうか。

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