ひたすら受験問題を解説していくブログ
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慶應大学医学部2015年生物第1問
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解説

考察問題であり本年においては知識分は少なめです。

問1
(A)トノサマガエル
観察2ですべてトノサマガエルになっているので,トノサマガエルが優性だと考えられます。

(B)エ
メンデルを前提としているので,普通のF2です。したがって,[A]:[a]=トノサマ:コガタ=3:1となります。

問2
A:イ
複対立遺伝子を前提にするということです。コガタはLL,トノサマはLRなので,LL:LR=1:1となります。

B:エ
観察2によるとコガタ×トノサマはすべてトノサマです。しかしながら,AによるとLLの個体が存在します。これはすべてのトノサマがLRである実験1の結果と矛盾します。

問3
(A)d
Lがコガタ,Rがワライに対応しています。つまり,体細胞は両方のカエル(両親)のゲノムを持ち,配偶子はワライのみです。

(B)
コガタガエルの精子はLのみ,トノサマガエルの卵は実験2よりRのみとなり,子はLRのトノサマガエルとなる。

実験2でトノサマガエルの卵のゲノムはRのみになっていることがわかるので,それを文にするだけです。

問4
1:ち
2:え
3:お
4:け
5:う 6:い (逆でも可)
7:う
8:あ
9:う
10:い
11:そ
12:こ

最終的にトノサマガエル同士だとオタマジャクシが発生途中で死ぬ観察3の説明です。RRは発生しないということになります(この観察3から精子もRのみだと推測できます)。

問5
ワカイガエル
トノサマガエルの配偶子はRなので,子はRRのワライガエルとなると考えられるから。

正常に発生するのは,遠く離れた集団であり,同一の致死遺伝子を持たないためだと考えられます。

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慶應大学医学部2015年生物解説
慶應大学医学部2015年生物の解説です。問題文にヒントがあることもあるのですが,第1問はおいておいて,それ以外はパズルのピースの足りない感じが否めません。つまり,第2問のゴルジ体の輸送モデルといい,生物の最新の雑学的な知識もかなり求められている感じです。

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慶應大学医学部2013年第3問
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解説


問3が確定していない内容を聞いている気がしてなりません。

問1 ア:内部環境 イ:ホメオスタシス(恒常性) ウ:腎小体(マルピギー小体)

問2 糸球体,ボーマン嚢
血管である糸球体をボーマン嚢が覆っている構造です。本問で採り上げられているように糸球体から濾されてボーマン嚢に染み出した液体が原尿で,これが尿細管で必要なものの再吸収を受けて尿になります。

問3
糸球体とボーマン嚢境界部のbの基底膜やdの糸球体上皮細胞は負に帯電しており,アルブミンなどの負に帯電したタンパク質の通過を防いでいる。

高校ではbの基底膜(細胞外マトリックスの一種です)のみがろ過していると習っているかもしれませんが,近年はdの糸球体上皮細胞(足細胞)も重要な役割を担っていると考えられるようになってきました。これは,ネフリンとよばれる糸球体上皮細胞にみられるタンパク質が先天性ネフローゼに関与していることがわかってきているからです。

a:血管内皮細胞
粗すぎるのでタンパク質をろ過できません。

c:メサンギウム細胞
血管を締め上げてろ過量を調整しています。

問4 エ:抗体 オ:B(抗体生産)
マウスにとって人の腎臓はもろに異物です。なので,免疫系を刺激し,抗体が生産されるようになります。

問5 細胞融合
人工的に異種細胞を融合し,それらの形質を兼ね備えた細胞種を作る手法のこと。

2つ以上の細胞を融合して雑種(両方の特性を持つ細胞,つまり形質転換された細胞)を作る手法です。センダイウイルスなどのウイルス感染や,本問で使っているポリエチレングリコール(PEG),電気刺激などによって引き起こすことができます。
融合細胞の選別は薬剤への耐性遺伝子を組み込んでおいて,融合が起こった細胞のみ生きながらえるようにする方法がよく聞きます。

応用面ですが,本問ではB細胞の抗体生産能とがん細胞の増殖能を生かして抗体を沢山作るというものです。
この他にも,自然交雑不可能な種間の特徴をもつ細胞を作ることができるので,ネタ的なところだとポテトとトマトのあいの子であるポマトなどがありました。

問6
マウスは異物であるヒト腎臓の構成要素を繰り返し投与されることによって,ヒト腎臓の構成要素に対する免疫記憶と,特異的な抗体を生産するB細胞が増殖が起こる。個々のB細胞が生産する抗体は1種類であり,細胞融合ではそれらのB細胞ががん細胞と1対1で融合し,単一の抗体,つまり単一の構成要素に結合する因子を作る4つの系が形成されているから。

問7 Xa:e Xb:f
血管のどこに対応しているかという話です。糸球体は毛細血管なので,毛細血管と比較してやれば見やすいでしょう。aは血管内皮,bは基底膜なので,対応するのはそれぞれeとfです。

問8
k:投与した特異抗体がbに発現している抗原と抗原抗体複合体を形成したもの。
原因:抗原抗体複合体に対して食細胞による食作用を示したため。

問9
タンパク質や血球のろ過障壁となっているa,b,dに穴が開くため,タンパク質や血球が尿に混入するようになる。

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慶應大学医学部2013年第2問
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解説


問1が知らなければ推測で上手くいけるか,問3がきちんと考えられるかといったところでしょう。

問1-1
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センチュウなのでこんなんです。

問1-2 e
C.エレガンスの大きさは約1mmです。一般的な細胞の大きさ(10μmぐらい?)と,C.エレガンスが1000ぐらいの細胞からなることを考えれば,eぐらいであることは推測できます(そもそもそれらを知らなければ詰みですけど)。

問2 a
XOのOはX染色体が片方かけているというもので,ゴキやバッタなどの昆虫に見られる性決定方式です。これらの昆虫ではそうなるようにできていますが,今回の話は偶発的にできてしまうということです。つまり,偶発的に相同染色体の数が変わるものが答えになります。そのため,aのダウン症が該当します。

問3
20℃で4時間餌を与えないで飼育したセンチュウを図2の中央部に置き,低温もしくは高温部へ移動していくことを確認する。また,十分な餌の元で20℃で飼育したセンチュウ(,および,4時間餌を与えず,温度変化のある環境で飼育したセンチュウ)で同じ操作をした場合に,センチュウが移動せず,中央部に留まることを確認する。

()カッコ書きは私は必要だと思うけど赤本や予備校解答では蛇足あつかいなんだろうなというところです。
====以下愚痴=====
”AをするとCになる”なので,”AをしたらCである”かつ”AをしなければCではない”を示すことになります(正直なところ”Cになる”みたいな書き方をされるとアスペな私には”元がCであろうがなかろうが,AならばC”なのか”AならばC,かつ,notAならばnotC”のような変化をさしているのか曖昧で困ります。)。
そして否定ですが,Aじゃないということについても,A=A'∩A''のような場合はどこまで否定するかも問題ですよね。本問でいうところの,A'を”餌がない状態に置かれる”,A''を”一定温度に置かれる”,として捉えれば,Aの否定は,”餌がある状態,もしくは,一定温度に置かれない”になります(予備校の解答はこのような考え方ではなくて,Aの否定が”餌がない状態で一定温度に置かれる”のような解答になっている気がします。)。

また,対照実験で言えることについても,対照実験の共通操作部分をBとすると,A∩B⇒Cと(notA)∩B⇒notCということであり,どこまで行っても条件Bを含まないAの部分がどうなのかは不明だとおもうのですが。

例えば,ある薬(A)とプラセボ(notA)を経口投与して効果測定した(B)ところ,ある薬のみ症状の改善が見られた(C)としても,言える事はある薬かつ経口投与(&一応効果測定まで含めて)をすべて成立している場合(A∩B)のことしかいえません。その薬を経口投与ではなく,静脈注射で与えた場合に効果があるかなんて謎です。
今回の問題だって,センチュウを新しい培地に移すという作業をしなければ,もしかしたらセンチュウさんは動かないのかもしれませんし。
====愚痴終了====

問4 閾値
生物はある量の刺激までは反応しないのが通例です。そしてその反応する最小の量を閾値といいます。

問5 フェロモン
フェロモン:個体間
ホルモン(内分泌:エンドクリン):同一個体の離れた組織間
(傍分泌:パラクリン):近隣の異種細胞
(自己分泌:オートクリン):近隣の同種細胞

問6
ア:(電位依存性)カルシウムチャネル
そのままですね。

イ:シナプス小胞
シナプス前細胞の細胞体で作られたものが,細胞内輸送で運ばれてくるか,細胞間隙からの再吸収によって作られます。
シナプス小胞にはシナプトタグミンと呼ばれるカルシウムセンサーがあって,細胞内のカルシウムイオン濃度が上昇すると細胞膜と融合してシナプス前膜からシナプス間隙に神経伝達物質が放出される。

ウ:神経伝達物質
アセチルコリンとかノルアドレナリンがよく高校では出てきますが,実はかなり種類があります。
大きく分けると,
・アミン系(アセチルコリン,ノルアドレナリンなど)
・アミノ酸系(γ-アミノ酪酸,グルタミン酸,グリシンなど)
・ペプチド系(サブスタンスP,コレシストキニンなど)

エ:(イオンチャネル型)受容体
神経伝達物質に対してそれぞれ受容体があり,その受容体が通すイオン種も決まっています。例えばアセチルコリンならナトリウムイオン,GABAなら塩化物イオンなどです。
つまり,シナプス後電位に与える影響としてプラスのものもあれば,マイナスのものもあり,それぞれ興奮性と抑制性のシグナルが送れます。

オ:分解
例えばアセチルコリンだとアセチルコリンエステラーゼが加水分解します。

問7 介在ニューロン

問8
BとDは興奮性の伝達物質を出すため,これらが破壊されると前進運動が見られなくなる。一方,Cは抑制性の伝達物質を出してDを抑制する働きを持っており,破壊されると興奮性ニューロンであるDが抑制されなくなり,運動が通常よりも活発になるから。

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慶應大学医学部2013年第1問
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解説


問6の実験3がなかなかの重箱の隅なのか考えさせる問題なのか。普通に習うことだったらすみません。問7も重箱だろうか。

問1 ア:ヘム イ:2 ウ:4
知識問題で,レベル的にもはずしてはだめです。

ア:ヘムとは2価の鉄を中心元素に持つ錯体で,ヘモグロビンやミオグロビンを初め酸化還元に関わるタンパク質(カタラーゼや電子伝達系のシトクロム)の補欠分子族です。ちなみに鉄が3価になってしまったヘモグロビンはメトヘモグロビンと呼ばれ,酸素運搬能がありません。

イウ:αサブユニットとβサブユニットというのが2つずつ結合しています。これらは相互作用をしており,2013年の慈恵医大第2問のリード分にあるように,酸素がつくほど四次構造が変化して他のヘムに酸素がつきやすくなるようになっています。この意味合いとしては,酸素のあるとこではすぐ満タンになって,酸素の少ないところで一部の酸素を放出すると,ますます放出しやすくなるという性質になるため,酸素の運搬に都合がよくなるということです(これが酸素解離曲線がS字カーブをなす理由です)。

問2 四次構造
一次:アミノ酸配列
二次:主に主鎖による部分的な立体構造(αへリックスやβシートが有名)。ペプチド結合の二重結合性とNHとCO間の水素結合が鍵です。
三次:主に側鎖の相互作用による二次構造が折りたたまれた構造。水素結合,ジスルフィド結合,イオンのクーロン力,疎水親水相互作用辺りで維持されています。
四次:2つ以上のポリペプチドによってなされる構造。

問3 28%
グラフから,酸素濃度80%のときは多分97%ぐらいが酸素ヘモグロビンです。一方,酸素濃度が40%の場合は70%なので,(97-70)/97≒27.5。きわどすぎるが,±1%ぐらいは許されるのだろうか?

問4-1
曲線aから曲線bに移ると,曲線aの酸素濃度差による酸素の解離に加えて,曲線aと曲線bの酸素ヘモグロビンの割合の差分だけ多くの酸素を組織に供給できるようになる。また,酸素濃度以外の要因で解離がおこるので,末端の酸素濃度を極端に下げずに酸素を供給できるようになる。更に,pHの上昇は代謝の高い組織で起こるので,そこに酸素を多く供給できる。

慶應の問題っていつもどこまで書けばいいんだろうと思います。


問4-2
好気呼吸によって発生した二酸化炭素が血漿を経由して赤血球中に入り,炭酸脱水酵素によって二酸化炭素の炭酸水素イオンと水素イオンへの変換されてpHが下がる。

そんなこんなでpHで酸素解離度が変わるというお話でしたが,実際のところpH抜きで二酸化炭素自体も解離度の増加を招くらしいです。

問5
体温が上がると活動量も増えるのでより多くの酸素を必要とする。曲線がaからbに移ると酸素の解離する割合,つまり供給される酸素の割合が大きくなるので,活動量増による酸素需要増をまかなえるようになる点で有利である。

問6 実験1:a 実験2:a 実験3:c
実験1
胎盤において母親の血液から酸素を奪い取らなければなりません。そのためには母親の赤血球よりも酸素と結びつきやすくなければなりません。(厳密には母親の方が結びつきやすいようですが,2,3-ビスホスホグリセリン酸による右方シフトが胎児の方が弱いため,生体内では左方にシフトしてみえるだけのようです。って感じなことがうちに転がっている標準生理学に書いてありました。)

実験2
実験1と似たようなものですが,酸素解離曲線において,酸素濃度を100%以下で考えるのではなく,極端ですが40%以下で考えてみればわかると思います。酸素濃度が40%(肺)から20%(体組織)になったとすると,aが最も落差が大きく,最も多くの酸素を与えられることがわかります。

実験3
小さい恒温動物の方がkgあたりの代謝量が大きくなります。そのため,より酸素を供給できるcが答えです。

問7 筋組織
筋組織にはミオグロビンがあり,これがヘモグロビンから酸素を受け取って酸素を蓄えることができます。
ミオグロビンは単量体であり,ヘモグロビンのようなサブユニット間の相互作用はないため,S字の酸素解離曲線になりません。従って,下図のようになるため,ミオグロビンがヘモグロビンから酸素を受け取ります。
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wikiさんによると,肉の赤さはミオグロビンの色で,死肉が茶色になるのはメトミオグロビン(鉄が3価)をミオグロビンにもどす還元作用が起こらなくなるかららしいです。

【参考】解離曲線のシフト要因
[右方シフト]
温度上昇
pH低下(二酸化炭素増の効果と競合します)
二酸化炭素分圧上昇
塩化物イオンの増加
2,3-ビスホスホグリセリン酸やATPの増加(赤血球内の嫌気的解糖系の中間産物,pHの塩基シフトで増加する)

[左方シフト]
右方シフトの逆
CO中毒(COは優先的にヘムにつき,COがついたヘモグロビンの他のサブユニットは酸素結合能があがります)
メトヘモグロビン増(メトヘモグロビンは水と結合しているらしいので,部分的にメトヘモグロビンができると,他のサブユニットの結合能が増して左方シフトするのでしょうか?)
NO増(亜硝酸塩の摂取)

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