ひたすら受験問題を解説していくブログ
大阪大学2013年化学解説
大阪大学2013年前期化学の解説です。理由の記述が難しく、満点近く取ることは困難です。しかも難しさの方向が、十分な情報を与えて考えさせるタイプではないので、重箱の隅をいかに押さえておくか系です。
ただ、それ以外は標準的なレベルの設問が多く、巷に出回っている問題集をコツコツやっていれば解けるような問題が多い印象です。
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武蔵中学校2013年算数第4問
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高校生とかにはかなり解きやすい問題ですが、小学生だと説明(証明)が少し難しいかもしれません。日ごろ公式だけ覚えてやっているような子には無理な問題になっています。
(3)(4)のおもりの乗せ方は試行錯誤で結構どうにでもなるものです。(3)はすべて挙げる問題なら細かい整理力が問われるので、結構な難易度になります。

(1)
偶数奇数の問題なので、着眼点も偶数奇数です。おもりは素数なので2以外はすべて奇数です。このことからおもりを偶数個使えば偶数が作れ、奇数個使えば奇数が作れます。
さて、天びんの左右におもりをのせますが、当然左右の偶数・奇数は一致します。なので、組み合わせは偶数と偶数、もしくは、奇数と奇数です。この偶奇は個数の偶奇と一致するので、いずれの場合も偶数個になります。

(2)
8個の場合、全部足すと19+23+29+31+37+41+43+47=270となるので、天びんには135ずつおもりが乗ります。これは奇数なので、おもりの個数は1,3,5,7しかあり得ません。天びんの片方が決まれば他方も決まるので、1個,3個のみ調べればOKです。
おもりが1個の場合:明らかに135は無理です。
おもりが3個の場合:最も重い組み合わせでも41+43+47=131であり、135には足りません。
よってどんな組み合わせでもつりあわせることは不可能です。

(3)
10個の場合は重さの合計が270+53+59=382となり、天びんの一方で191です。(2)と同様に考えれば、少ない個数の天びんのおもりの個数は1,3,5しかあり得ません。
おもりが1個の場合:明らかに無理です。
おもりが3個の場合:最も重い組み合わせでも191には達しません。
おもりが5個の場合:191の平均を考えれば191÷5=38.2です。これと使うおもりの差をまとめると、小さい方から順に、-19.2、-15.2、-9.2、-7.2、-1.2、+2.8、+4.8、+8.8、+14.8、+20.8となります。
あり得る組み合わせとしては38.2より大きいもの1個と小さいもの4個、大きいもの2個と小さいもの3個です(大きいもの4個と小さいもの1個、大きいもの3個と小さいもの2個、の2パターンは天びんの逆の皿に乗るので考えなくていいです)

(i)大きいもの1個と小さいもの4個
どんなに重くしようとしても+20.8-15.2-9.2-7.2-1.2となり足りなくなってしまいます。
(ii)大きいもの2個と小さいもの3個
38.2より小さいもののうちで大きいものの組み合わせは-9.2、-7.2、-1.2なので合計で-17.6となり、+4.8と+8.8より大きい組み合わせでなければダメです。

あとは総当り的に求めていきます。
(ii-i)+4.8と+14.8の組み合わせの場合
+19.6となり-17.6では-2足りません。ですが、ちょうど2小さくなるものはないので、NGです。

(ii-ii)+4.8と+20.8の組み合わせの場合
+25.6となり、-17.6では-8足りません。-7.2を-15.2に変えてやればOKです。よって23、29、37、43、59の組み合わせならOKです。

(ii-iii)+8.8と+14.8の組み合わせの場合
(ii-ii)より2軽いです。-9.2を-7.2に変えてやればOKです。よって23、31、37、47、53の組み合わせならOKということになります。

(ii-iv)+8.8と+20.8の組み合わせの場合
(ii-iii)より6重たいです。なので平均より小さいおもりも6だけ軽くなる必要があります。-15.2を-19.2に、-7.2を-9.2に変えてやる場合のみあり得ます。
よって19、29、37、47、59ならOKです。

(ii-v)+14.8と+20.8の組み合わせの場合
(ii-iv)より6重たいです。なので平均より小さいおもりも6だけ軽くなる必要があります。-1.2を-7.2に変えてやるか、-9.2を-15.2に変えてやるかです。
よって、19、29、31、53、59もしくは19、23、37、53、59の2通りです。

以上から、検討忘れがなければ、あり得る組み合わせは
一方の皿:23、29、37、43、59 他方の皿:19、31、41、47、53
一方の皿:23、31、37、47、53 他方の皿:19、29、41、43、59
一方の皿:19、29、37、47、59 他方の皿:23、31、41、43、53
一方の皿:19、29、31、53、59 他方の皿:23、37、41、43、47
一方の皿:19、23、37、53、59 他方の皿:29、31、41、43、47
の5通りのどれかです。

(4)
4回目は61からスタートで、4個の場合があり得る最小なので、まずは61、67、71、73を考えます((1)より偶数で2個の場合は明らかにつりあわないので)。
あり得るとしたら最大と最小の組み合わせになりますが61、73より67、71の方が大きくなるのでダメです。

次に、61、67、71、73、79、83を考えます。合計で434で片側217で奇数になります。なので考えられるのは片側3個です(片側1個は明らかに217未満なので即除外)
217の場合は平均72.3333333・・・・なので平均より重いものは3個です。なので平均より重いもの1個と軽いもの2個で考えればOKです(重いもの2個は反対側の皿になるので)。

重いものが73のときは67、71、73でも217にならないのでダメです。
79のときは67、71、79でOKです。
83のときは4重くなったので、4軽くしたいですが、ちょうどいいおもりの交換が出来ません。

よって、
一方の皿:67、71、79 他方の皿:61、73、83が答えです。

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武蔵中学校2013年算数第3問
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(2)はどこから手をつけていいか分からないと詰みそうな感じで、本年では難しい問題になります。

解答

解法のポイント
  • 時間、高さ、水量のどれかが一緒になるようにして違いからせめてあげる
  • ツルカメ的に一度違いを無視したものを考えてみる
  • 水を入れる問題は速さの比として解いてやる
  • 速さは底面積の逆比になる


(1)
途中で底面積が変わるため、傾きから25L入れ、40L入れ、底面積増加、がどこになるのか見つけてやることが重要です。
初めは底面積が小さく25L入れなので0~アがそれに相当することがわかります。そこから傾きが大きくなるのでア以降が40L入れになります。その後の傾きが小さくなれることから、アからしばらくは底面積小で40L入れだとわかります。
よって、アは20cmになるまでの時間ですので、120×250×20÷25000=24分となります。

(2)
図3から、深さが37.6cm=48分になる時間までは25L入れで、それ以降が40L入れです。

情報の多い、図2のアと、図3の深さ37.6cmのところに着目します。底面積が変わるのが嫌なので、仮に120×250のままだとすると、図2のアの2倍の時間なので図3の37.6cmは20cm×2=40cmになります。つまり、この差2.4cmが底面積の変化による影響です。底面積は120+30:120=5:4の関係で、高さは逆比になるので、底面積が変わったところからの高さは2.4×4÷(5-4)=9.6となるので、37.6-9.6=28cmがイの底面積が変わる高さです。


同じ水量になるところからせめてあげます。違いは(1)より24分長く25L入れで入れていることであり、25:40=5:8なので、この間の水量の差は比の3となります。この3が40L入れでどれだけかかるかなので、24分×3/8=9分だけ(1)より余分にかかります。
よって、ウ=45+9=54となります。


ここまできたら普通に計算してもいいのですが、比でいきます。
図3で計算します。深さが37.6cm=48分です。あと残りは40L入れで6分です。つまり25L入れだと6分×8/5です。初めの底面積では毎分20/24cmなので、40L入れで入れた底面積小のままの深さは6×8/5×20/24cmになります。底面積の逆比を使うと、高さは4/5になるので、6×8/5×20/24×4/5=2×4×4÷5=6.4cmが残りの部分ということです。
よって、37.6+6.4=44cmがエの答えです。

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武蔵中学校2013年算数第2問
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(1)はごく普通、(2)は少しは・・・という感じの難易度です。

解答

解法のポイント
  • かけ算の結果で一番小さい位は、かけたものの一番小さい位同士をかけたもの

(1)
図にすると以下のようになります。
musashi_2013_math_2a-1.png
内側は正方形で、外側は正方形の角が90度の扇形になっている図形です。外側が面倒なので先に引いてやると、4つの角の合計が半径5cmの円(5×5×3.14=78.5)なので、1178.5-78.5=1100が残りです。
これに5×5=25の正方形を4つ、つまり100足してやった1200が下図の赤い長方形の8倍になります(言い換えれば、赤い長方形を8つで1100の図形を作ろうとすると正方形が4つ分重なるのということです)。つまり、赤い長方形は1200÷8=150となります。
この長方形のたては5cmだったので、よこは150÷5=30cmとなります。
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(2)
○を正方形の一辺とすれば、ア-イ=(4×○+3.14×2×□)-(4×○-8×△)=3.14×2×□+8×△=67.96ということです。□も△も整数なので、3.14の小数部分の0.14に偶数倍して67.96の小数部分0.96が出てこなければなりません。一番低い位が4と6であることから、かける偶数の1の位は4にしぼれます。
このとき、0.14×4=0.56であることから0.96-0.56=0.4がかける偶数の十の位によって作られます。0.14とかけて0.4ができる十の位は1か6になります。
ただ、6の場合には3.14×60が67.96を超えてしまうため、十の位は1です。よって、14=2×□となり、□は7、△は(67.96-3.14×14)÷8=3となります。

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武蔵中学校2013年算数第1問
musashi_2013_math_1q.png
いずれも良くある問題です。字がうまいですねぐらいしかいうことがありません。

解答

解法のポイント
  • 速さの変わる問題はツルカメ的にといてやる
  • 速さが変わった場合の時間は逆比を利用する
  • 都合のいい入れ方でも問題ないか検討する


(1)
ツルカメ的に時速40kmで全部行くとすれば、634/40時間かかります。これは予定した8時間より634/40-8=314/40時間だけ余分にかかっています。時速40kmではなく時速80kmにした場合は、速度比が1:2なのでかかる時間は2:1になります。つまり、80kmで走った部分の(2-1)÷1=1倍の時間が余分にかかっていることになります。
よって80kmで314/40時間走ったことになるので、628kmが高速道路の道のりです。
時速100kmの部分も同じように考えると、速度比は4:5なので、かかる時間は5:4です。よって100kmで走った部分の(5-4)÷4=1/4が、早くなった時間、つまり8時間-7時間30分=30分です。よって、100kmでは2時間走ったことになるので、200kmが答えです。

【参考】
方程式による解法を挙げておきます。高速道路の道のりをxとすると、
(634-x)/40+x/80=8⇔1268-x=640⇔x=628

100kmで走った道のりをyとすると、
y/80-y/100=8-7.5=0.5⇔y/400=0.5⇔y=200

(2)
まず、自分の小屋にいるパターンは5通りです。
次の小屋(小屋2)にヤギを入れるパターンは、自分の小屋には入らないため4-1=3通りです。
更に次の小屋に・・・と行きたい所ですが、その小屋のヤギが小屋2に入っている場合と、入っていない場合で変わってきてしまいます(入っている場合は残り3匹のどれでも良いし、入っていない場合は残り3匹中の2匹です)。
こんなときは場合わけしても良いのですが、まずは都合のよい順番に入れられないかを考えます。
つまり、小屋2に入れたヤギの小屋(小屋3)にヤギを入れることを考えます。そうすると3通りになります。
最後に残り二つですが、2匹のうちで少なくとも一方は小屋のどちらかが自分の小屋なので、自分の小屋以外に入ることが決まってしまいます。
よって、5×3×3=45通りが答えになります。

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武蔵中学校2013年算数解説
武蔵中学校算数(2013年)の解説です。問題のレベルは難問があるわけでもなく、普通といった感じでしょうか。

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慶應大学医学部2013年物理第4問
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他の大学ではあまり出ない分野です。それに加えて数値を計算させたり、倫理かよって感じで人名聞いたりのくだらない問題もあり、また、各定数がポンッと出されているためわけわからなくなる感じです。
いろいろ文句をつけましたが、結局のところ正当に難しいわけではないので、難易度は並でしょうね。

まずは定数の整理をしたいと思います。
プランク定数:h
もともとは光子のエネルギーに関する定数で、光子のエネルギー=プランク定数×振動数、が成立します。プランク定数はこれだけではなく、量子的振る舞い(連続ではなく離散的な振る舞い)をする現象には大きく関わっており、不確定性原理や電子スピンなどの記述にもプランク定数は出現します。
プランク定数を2πで割ったものを換算プランク定数といい、換算プランク定数で表すと、様々な量子的現象がきれいな係数で表せるため、しばしば単位的に扱われます。

ボルツマン定数:kB
温度とエネルギーを関係づける定数で、ボルツマン定数=気体定数/アボガドロ定数。エントロピーと関連する定数だったりします。

リュードベリ定数:R(気体定数とは別です)
原子の発光および吸収スペクトルに関連する定数で、遷移が起こる2つの電子軌道と波長を結びつけるものです。
詳しくは後で述べます。

問1
(a)3×102
内部エネルギー=運動エネルギーです。ルビジウム原子の気体は単原子分子なので、
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(b)-6×10-3
光を粒子と捉えた場合、運動量保存則より、
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(c)1×10-7
(b)で求めたものはマイナスなので絶対値を取ります((b)自体の解答が絶対値でいい気もしますが)。
内部エネルギーの式から、
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(d)8×10-7
通常の運動量と波の運動量を結びつけるものなので、そのまま780nmになります。一応式を立てると、
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問2
(a)
電子がとりうる軌道、言い換えれば、エネルギーが連続的であり、電子は電磁波としてエネルギーを連続的に放出することにより、原子核との距離が連続的に0に近づいていけるため、原子が安定的に存在しできないという欠点。

一度に高い壁は上れないけど、ゆるやかな坂道なら山だって越せてしまう感じです。

(b)定常状態 ボーア
糞問
物理現象は連続的に見えても実は離散的であり、物理量の最小単位のことを量子といいます。量子条件は電子軌道の円周がド・ブロイ波長の整数倍になるというものです。

(c)6×10-3
リュードベリ定数が出てくるスペクトルの公式より一発です。
handai_med_2013_phy_4a-5.png
【参考】
リュードベリ定数のスペクトル公式がわからなければ、というよりもリュードベリ定数のことを忘れていた場合は、量子条件から解いてやることになります。最終的に知りたいものは波長であり、言い換えれば、2軌道間のエネルギー差なので、n番目の軌道のエネルギーを求めてやると、
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となります。この式においてvとrが不明なので、等速円運動の条件と量子条件から求めてやります。まずは等速円運動の条件より
handai_med_2013_phy_4a-7.png
であり、rを3回とmを1回かけて量子条件を当てはめてやれば、
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となります。Eに代入すると
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となり、n1とn2で差をとり、1/λ=の形にして各定数を代入してやれば、
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慶應大学医学部2013年物理第3問
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仕事、熱、内部エネルギーの相互関係がわかっていれば非常に簡単な問題です。この大問は満点でいいのではないでしょうか。

空欄補充 ①PV=nRT ②3nRT/2 ③第一 ④5R/2
②単原子分子は3次元の並進運動のみなので自由度は3だから3nRT/2になります。2原子分子の場合は回転運動分だけ自由度が2増えるので、5nRT/2になります(温度が高くなると結合が振動するので7nRT/2になりますが)。
③dU=dQ-dW=dQ-PdVのことで、内部エネルギーの変化は与えられた熱量と外部にした仕事の差(気体にされた仕事の和)ということです。
④マイヤーの法則によって定圧モル比熱は定積モル比熱よりもRだけ大きくなります。これは、定積では外部に仕事をしませんが、定圧では外部に仕事をするためにより多くの熱がいるようになるからです。
厳密ではありませんが、求めるのはdQ/dTなので、dQ=dU+PdVと置き換えて、dTで割ってやる(Tについての微分になる)とイメージに合うのではないでしょうか。

問1 Mg/S
圧力は力を面積で割ったものなのでMg/Sになるが、もしgを使ってはいけないならば、
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でもいいです。

問2 T1:7  Q1:17
T1は上の式より直ちに7が得られます。
一方Q1は単純に定積モル比熱に温度差をかけるだけでいいですが、折角なのでdQを積分してやれば、
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で17が正解です。

問3 T2:8  Q2:24
ただの定圧変化です。T2は状態方程式にぶち込めば、
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Q2は単純に定圧モル比熱に温度差をかけるだけでいいですが、折角なのでdQを積分してやれば、
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となり24です。

問4 T3:3  Q3:20
ただの定積変化です。T3は状態方程式にぶち込めば、
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Q3は単純に定積モル比熱に温度差をかけるだけでいいですが、折角なのでdQを積分してやれば、
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となり20です。

問5 4
断熱変化です。式が与えられているのでそれに代入します。
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これを状態方程式に代入します。
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よって4です。

【参考】
断熱変化の等式はdQ=一定から導出できます。定積モル比熱をCV、定圧モル比熱をCPとすると
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となるため一定です。また、二原子分子の場合は指数部分が5/3ではなく7/5になることがわかります。

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慶應大学医学部2013年物理第2問
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ダイオードそのものについての問題(問1)とそれを利用した回路についての問題(問2、問3)です。問1は用語以外は考えたらわかりますが、覚えているだけでも解ける辺りが残念な問題です。問2はキルヒホッフを正しく使えるかが問われていて、解けない人も割りといそうです。問3もキルヒホッフの第二法則をきちんと当てはめられるかが問われています。いずれも、ダイオードに抵抗がない人間には瞬殺問題です。

問1 1:e 2:電子 3:b 4:正孔 5:整流作用 6:d
1,2
n型半導体についてなので、nつまり電子がキャリアとなっています。そのためにはシリコンよりも価電子が1つ多くて余る元素Pが答えです。Sでもできるっちゃ出来るのですが、いわゆるダブルドナーという状態で非常に効率が悪いものになります。n型半導体では、電子が励起されて伝導帯と呼ばれるエネルギー準位に入り、その電子が流れることによって電流が生じます。つまり電子を励起する必要があるのですが、Sのような2つの電子が余るダブルドナーは原子で言うとヘリウムであり、Pのような電子が1つ余るシングルドナーは原子で言うと水素です。そのため、励起に必要なエネルギーがSの方がかなり大きくなるので、効率が悪くなってしまします。

3、4
逆にp型なので、電子が励起して抜けた穴、正孔(ホール)がキャリアとなります。そのためにはn型とは逆に電子が1つ足りない元素、つまりBが適しています。Be(ダブルアクセプターという)でも出来ますが、よく知りませんが多分、ダブルドナーがダメな理由と同じ感じで効率が悪いものになってしまいます。

5,6
半導体に電圧をかけるとそれぞれのキャリアが電圧に沿った動きをします。つまり、n型の電子が+に向い、p型の正孔が-に向かいます。また、nとpの接合面では互いのキャリアが打ち消しあいます。
以上を考慮してbとdを見てみると、bではn型は左に電子、p型は右に正孔が移動して、単に分極しているに過ぎない状態です。また、そのように分布するため、n型の接合面では電子が乏しく、p型の接合面でも正孔が乏しくなり、絶縁体と同様になってしまいます。
一方、dでもそれぞれのキャリアは同じ動きはしますが、接合面で打ち消し合いが起こるため、接合面へのキャリア移動→キャリア消失→消失した位置へ接合面と反対にあったキャリアの移動→消失・・・・と延々と起こるため、電気が流れます。

問2
ダイオードが絡む問題は電流の向きによって答が変わるので、どちらに電流が流れるか、つまりどちらが電圧が高いのかを2パターン考えてやることが定石です。ただ、今回の問題では、B,Dのどちらを高くしても同じになる対称な回路なので、Bを+として考えてきます。電圧降下の考えに沿っていけば、Bが最高、Dが最低で、抵抗をはさむたびに電圧が降下します。
まず、BCD(正方形の右側の経路)はダイオードがないためそのまま流れます。ここで抵抗をはさむことからB>C>Dであることもわかります。
次に、BA間のダイオードですが、Bが最高なので(A=Bも考えられますが、AにBから他の経路で達するためにはBCAもしくはBCDAなのでいずれも抵抗をはさむためBより電圧が低いです)、BA間はB→A方向に流れます。
次にAD間は、Dは最低なので流れません。するとACはA→Cではないとキルヒホッフの第一法則を満たせないことがわかります(Bから流入した電流の逃げ場がないのでA→Cとなります)。
以上から電流の流れは以下の図のようになり、BCDとBACDの電圧降下より
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問4 b:h c:f,g
交流なのでB+D-とB-D+のパターンで各点の電圧がどうなるのか考えてやります。+から進んで抵抗をはさむと電圧が下がります。
B+:B=C>A=D
B-:D=C>A=B
(b)はBの電圧がプラスマイナスに関わらずプラスなので、(h)CとAです。(c)はBの電圧が正の場合のみ正で、負の場合には0なので、前者よりBA、BD、CA、CD。後者より、DC、CD、AB、BAです。共通のものは(g)BAと(f)CD

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慶應大学医学部2013年物理第1問
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問1、問2を取れないとそもそも受験すべきではないレベルです。問3はまあ解けて欲しい問題。問4は結局のところ問3と大差はないのですが、数値計算なので精密さが求められ、時間をかけすぎず、かつ、ミスなくとなると本年で最も難しいのではないかと思います。

問1 ③
ma=Fなので、アームの先端が受ける力は加速度×持ち上げている球の質量をかけたものになります。質量は一定なので、加速度が最大になるときに負荷が大きくなります。
与えられている図2は速度なので、これを微分したもの=接線の傾き=加速度です。つまり、③がもっとも傾きが急なので答えになります。

問2 mgv
エネルギー保存則から、球のエネルギー増加量=モーターがした仕事=モーターの消費電力×仕事効率、が成り立ちます。
よって、v一定なので運動エネルギーの増加は無視できるため、mgv=消費電力になります。

問3
アームの先までを図のように長方形の剛体だと考えてやってもいいので(回転点に作用する垂直抗力は書いていません)、回転する場合の本体右端周りのモーメントは(ここで右端周りを選ぶのは回転の支点であり、本体が地面から受ける垂直抗力を無視できるため計算が楽だからです)
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となります。なお、初めの右辺カッコ内第一項は左端から球の水平方向の距離です。θをアームと本体の角度とすれば、xcosθとも書けます。

【参考】
上記のような考えが思いつかなくても、アーム、本体のモーメントでつりあいをコツコツ考えれば解けます。ジョッキがアームを押し上げる力をN、ちょうつがいがアームを引き下げる力をPとすれば、アームに関してジョッキとアームの交点回り、ちょうつがいの点回りのモーメントの釣り合いはsinの積を無視すれば、
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一方本体の右端周りのモーメントを求め、上記を代入していけば、
handai_med_2013_phy_1a-5.png

問4 5.0×10 m/s
働く力のモーメントを問3と同じようにいきます。回転点に作用する垂直抗力以外を図示すると以下のようになります。
handai_med_2013_phy_1a-2.png
各力のベクトルへ本体右端から引いた垂線の長さをまとめると、
handai_med_2013_phy_1a-6.png
よってモーメントは(最後まで文字をそのまま保っていますが、cosとかさくっと計算してしまった方が楽です)
handai_med_2013_phy_1a-7.png

【参考】
問3同様にアームと本体を別に考えても解けます。注意すべきは蝶番から水平方向に風の力を打ち消す力が働くぐらいでしょうか?張力をF3、θ-φ=αとでもしてアームで式を二つ立てると
handai_med_2013_phy_1a-8.png
本体のモーメントに代入して解答と同じになるようにLMgが左辺に来るようにすると、
handai_med_2013_phy_1a-9.png
となり、解答のモーメントの不等式と同一となる。

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慶應大学医学部2013年物理解説
慶應大学医学部2013年物理の解説です。小問集合がなくなりましたが、なんか物理の本質からずれたところがお好きなのは、いつもの慶應さんといったところでしょうか。第1問は問4が計算が面倒な感じ、第2問はダイオードで面食らう人は面食らって沈没しそうで、出来不出来がはっきりと分かれたのではないでしょうか。第3問はぬるいにもほどがあります。第4問は定数が何の定数なのかわかっていることが前提で、こういう糞問は個人的にきらいですが、まあ普通+αぐらいの難易度でしょうか。

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大阪大学2013年物理第3問
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後半で屈折率のある物質中の光路差がでてきて、この辺りが点数の分かれ目でしょうか。いずれにしてもしっかりと波を立式して合成できる人はどうとでもなる問題です。

I
問1
考えている点から水平方向に垂線を引いて三平方の定理です。
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特に問題文で近似式の指定がなければ平均値の定理でも同じ結果が得られます。

問2 ②
O付近では2hすなわち光路差は0に近く、平凸レンズの底面では位相の変化がなく、平面ガラスの上面では位相がπずれるため、これらの反射光が互いに打ち消しあうから。

こんなのどうせ問3以降でつかうので式にしちゃえばいい気もします。問3で求めた式でh≒0にすれば理解できます。

問3
公式丸暗記でもいいですが、ここでは二つの波を合成します。xは適当な点から平凸レンズ底面までの距離で、Aは振幅、Tは周期です。
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波の強めあい弱めあいは時間に非依存なcos部分です。つまり強め合う部分はcosの位相がπの整数倍の時です。条件はh≧0なら良いので、(m-1)πということになります。
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問4 ②
真下から見たときの光は、反射を1度もしていない光と、光源→平面ガラス上面で反射→平凸レンズ底面で反射→観測者、となる光です。後者は各反射でπずつ位相がずれており、合計すると反射による位相のずれはありません。よって、光路差2hに起因するもののみが位相のずれになります。問3のcosの位相でいうとちょうどπ/2ずれることになるので、明暗が反転します。

II
問5
どんな屈折率nだろうが、反射する限り光路差2hができるのでニュートンリングは観測されます。逆に言えば反射をしないために2つの光が観測できない場合、ニュートンリングが観測されません。
つまり、n=n1 or n2のとき反射が起きず観測できません。

問6
問3と同じように計算します。ただ、屈折率は光の進行速度の違いなのでλが変わってきます。まずは、周波数(fとする)が同じことから屈折率nの物質中の波長λnを求めます。
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それを問3に代入します(厳密には問3の段階でλではなくλn1やλn2を使わないと正確な波の位相にはなりませんが、光路差になる部分以外は2つの光は同じ場所を通るので無視して簡易的に表しています)。λで割っていた部分でhの部分のみλnに置き換えるので、結局hがnhになります。
反射の仕方で場合分けすると
(i)n<n1≦n2
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(ii)n1<n<n2 (iとは異なり、位相(m-1)πが初めでなく、mπが初めになります)
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(iii)n1≦n2<n (iとは異なり、位相(m-1)πが初めでなく、mπが初めになります)
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(i)~(iii)より
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III
問7
n1=n2≠nより、問6の上段が成立している。持ち上げた場合には光路差が2hから2(h+d)に変化するので、問3のh=の段階で、hを(h+d)に、λをλn=λ/nに入れ替えれば、
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となるため、同じmの場合で小さくなることがわかるため②が正解です。

問8
持ち上げると段々小さくなり、同じになる場合にはmが一つ分ずれることになるので、
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問9
1つ分ずれた後なので、問7で求めた式でmにm+1を代入してやります。ただ、dってλ/(4n)の時点でm=1の明輪がOの点に来るため、そこを境にmがひとつ減ります。よって、更にmをm+1にして1つ外側の明輪にしてやる必要があります。問題文に書いてるからいいものの、書いていなかったらYゼミるとこでした。
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大阪大学2013年物理第2問
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公式を使う率が非常に高い問題です。覚えていないと結構面倒くさいです。また、誘導が逆にめんどくさい現象を引き起こしている気もします。

I
(1)
ただの暗記です。
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(2)
電圧降下の式(キルヒホッフの第二法則)を立ててやり、電流一定でIを求めます。
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(3)
これも暗記でしょう。自分はうろ覚えだったので、アンペールの法則(高校外ですが、任意の閉回路に沿った磁場の線積分は閉回路貫く電流に等しくなるとか何とか)で求めました。コイルの導線に直交する長方形で、コイルの長軸に平行な長さlの辺がコイルの内側と少し外側を通るようなものを考えれば、コイルの内部では磁場は一定で、少し外側では0なので、
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II
(4)
Q=CVの公式そのままです。

(5)
これも公式そのままです。うろ覚えだったので、コンデンサーの電位に逆らってQをコンデンサーに詰め込む感じの式を立てると
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(6)
電圧降下の式にt=0を入れて変換します。
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(7)
コンデンサーの電気量は初め上側が+です。これが減ってき0になるためには、aの向きに流れる必要があります。
dQ/dt=-Iですし当然といったところですね。

(8)
これも公式です。1/(ωC)

(9)
ωL

【参考】
リアクタンスは抵抗のRのようなものです。まずコイルの流れにくさは自己誘導起電力によるものです。ωが大きい方が変化の割合が多くなり、また、Lが多いほど変化に対する自己誘導起電力が大きくなるので、ωLという形になります。
一方コンデンサの場合は、抵抗のようなものは溜めた電荷の逆流による電圧によって起こりますが、ωが大きい方が変化の割合が多くなるため、電荷が溜まる前に逆側に流れるため、ωが増えるとリアクタンスは小さくなります。また、Cが大きいほど同じ電圧で溜められるQも大きくなるため、逆に言えば電圧は低くなり、リアクタンスは小さくなります。よって1/(ωC)です。
(いずれも電圧降下の式からIについての微分方程式を解けば普通に求められます。)

(10)
リアクタンスは抵抗のRと同等のものなので、コンデンサのリアクタンスより
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(11)
コイルのリアクタンスより
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(12)
(10)と(11)で連立です。
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【参考】
わざわざこんなめんどくさいことしなくとも、電圧降下の式より
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となり、これはIをxに置き換えるとわかるように、単振動の方程式です。ωをバネの単振動と同様に求めれば、1/√(CL)

(13)
グラフの概形なのでIをtで微分してやればわかります。電圧降下の式より
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となり、極値をとるためにはQ=0です。Q(0)≠0だったので、a,dに絞れ、(13)の直後に書かれているように抵抗と違いコイルなどは電力を消費しないので、エネルギーは減少しません(リアクタンスとRの違いはこれが大きいです)。よってIが減少している(a)ではなく(d)が答えになります。

(14)
(3)より、H2=nImaxなのでImaxを求める必要があります。エネルギー和が一定なので、
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実のところ上で既にωを求めているので10か11に代入すればImaxは求まってしまいます。

(15)
誘導起電力は閉回路を貫くΦの時間に対する変化量と等しい大きさになるので、Φをもとめてtで微分すれば求めることができます。
まず、コイルの一巻きを貫くΦ1はBに面積をかけたものになるので、Φ=BAです。ここで、B=μ0Hであり、H=nIなので、Φ1=μ0nIAとなります。コイルの巻き数はnlなのでかけると
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(16)
同様にCも求めます。ε0W/dでしたね。

うろ覚えだったんでこんな感じで求めました。まず電界を求めます。点電荷qから出る電場の合計q/ε0です。板ではもう一方の板向きに出ている電場は半分になるためq/(2ε0)となります(また、板ではすぐ隣にも電荷があるため、板に垂直に電場があると考えられます)。板全体の電荷がQなのでq=Q/Wとなり、Q/(2ε0W)です。
もう一方の板が作る電場も同様のものになるので、平行板の間ではQ/(ε0W)、平行板の外側では打ち消しあって0になります。
これをEd=Vに代入してQ=の形にすると
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以上を(14)に代入すると
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となるので、分母のlAdを小さくすると大きくなります。

(17)
分子のWを大きくすると大きくなります。

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大阪大学2013年物理第1問
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I、IIは満点をとってしかるべき問題です。IIIは非保存力である摩擦力をどう扱うべきか困った受験生も多かったのではないかと推測できます。

I
問1
公式そのままでもいいのですが運動方程式を立てると、
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壁に最も近づくときは位相がπ/2なので、
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問2
バネは高校数学的に運動方程式から直接扱えないので(上で解いて置いてアレですが)、こういう問題は大体エネルギー保存則で解きます。
初めと見たい点でエネルギー保存の式を立ててやると、
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問3 b,c
問1の答えで(a)(b)(c)を試してみればいいだけです。もう少し複雑なら微分してやるべきですが、今回はわかり易いです。
(a)速さは出てこない文字なので影響はありません。(b)は分母に当たるので、これを大きくするとT1も小さくなります。(c)はその逆に分子なので小さくするとT1も小さくなります。

II
問4
かかっている力を矢印で表すと以下のようになります。
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水平方向の運動方程式を立てると(垂直方向は動きません)
A: Ma=F-kx
B: ma=-F
となります。

問5
問4の二つの式を連立してFを求めます。
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問6
よくある問題です。注意が必要な点はFは一定ではなくxの関数だということです。いずれにせよ最大静止摩擦力≧Fならば滑りません。式の途中では問2のMをm+Mに変えたものをx1として代入しています。
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III
問7
とりあえずエネルギー保存則です。非保存力として摩擦力(μ'Mg)が進行方向とは逆に働きます。また、壁に一番近づいた地点がわからないと求められないためそれをx2とでもしておきます。求めたいものはv0と勝手に追加したx2なので、二つの等式を立てる必要があります。よって、初めとその位置に戻ったときのエネルギー保存、x2にいった時と初めの位置に戻った時のエネルギー保存で2つの式を立てます。
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問8
xのときのエネルギーを考えます。
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【参考】
摩擦力は非保存力ですが、実は保存力のように扱って単振動の式でせめることができます。
運動方程式を立てると、次のように行きと帰りが異なる式になりますが、これらを単体で与えられれば、皆さんよくご存知の自然長からずれた位置を中心とする単振動の式です(鉛直方向の単振動などがまさにこれです)。
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前者(往路)は振動の中心が-Mgμ'/kで、後者(復路)はMgμ'/kです。
ここから例えばx2を求めたいのならば、復路で止まる位置の平均が中心と一致することから、Mgμ'/k=(x2+0)/2となり、x2を難なく求めることもできます。

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大阪大学2013年物理解説
大阪大学2013年物理の解説です。難しい問題も混じっていますが、公式そのままのような問題も多く、非医学部の合格点ぐらいなら簡単に取れそうな難易度です。

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雙葉中学校2013年算数第6問
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やり方が悪いのか結構めんどくさい問題です。しかも最初は長方形を作って正方形を作るという部分を見逃していて更にめんどくさいので一人で切れていました。難易度は時間的な消費を含めて中の上ぐらいでしょうか?

解答

解法のポイント
  • 決定的な条件が見つからないなら弱い条件を見つけて絞ってやる

(1)
使うパーツのうちで最も短い辺が最も長いのはAで3マスです。よって内側に正方形を入れることを考えれば、3+3+1で、一辺が7マス以上の外側正方形しかできません。小さいものから順番に検討していきます。
(I)7マスの場合
上で説明したことから7マスの外側正方形では内側正方形は1マスです。よって、中間のパーツとなる長方形は3×4マスになります。つまり12マスです。(問題文に長方形の形だけでなく使う種類のパーツも同じと書いていないのですが、たぶん同じなので)最低で各パーツを1度は使うため9+4+4=17マス以上でなければなりません。よって7マスの場合はあり得ません。

(II)8マスの場合
内側が2マスのみあり得ます。この場合は3×5マスの長方形が中間パーツです。つまり15マスなのでこれも(I)と同じ理由でだめです。

(III)9マスの場合
内側は1マスもしくは3マスの2通りがあり得ます。
(III-I)1マスの場合
中間パーツは4×5です。これは17マス以上ですが、17マスに一番小さい4マスのパーツを加えると21マスとなり、20マスの中間パーツは作れないため、これもだめです。
(III-II)
中間パーツは3×6で、(III-II)と同様な理由でダメです。

(IV)10マスの場合
内側は2マス、4マスの2通りがあり得ます。
(IV-I)2マスの場合
中間パーツは4×6です。こでも17マスにどう4や9を足しても24にならないためダメです。

(IV-II)4マスの場合
中間パーツは3×7で21マスであり、17マスに4マスを加えたものなのであり得ます。考えられるパーツとしては、A1,B2,C1かA1,B1,C2の二つです。あとは試行錯誤で見つけると、A1,B2,C1しか中間パーツの長方形を作れません。

これを4倍すればいいのでA:4個、B:8個、C:4個で10マス=100cmを一辺とする花壇です。

(2)

中間パーツは3×13で39マスです。最低限必要なパーツは9+4+5=18なので、これを引くと21マスです。21マスを9,4,5で作ることを考えると、9=4,5に注目して4,5のみでまずは考えてみます。鶴亀的に4で全部やってそれを5と交換することを考えます。
21÷4=5余り1です。1つ5にかえると、1増えるので1つかえると21=4×4+5×1となります。5と4の最小公倍数は20=4×5なので、他のパターンは考えられません。
これに4,5で9にするパターンを考えてやれば4×4+5×1、9×1+4×3+5×0の2パターンで、一番最初に引いた18を戻すと、9×1+4×5+5×2、9×2+4×4+5×1つまり、A:1,B:5,D:2かA:2,B:4,D:1しか考えられません。
これらで、少し試行錯誤してやれば、前者のA:1,B:5,C:2であることが分かるので、4倍すると、A:4個,B:20個,D:8個が答えになります。


(1)と同様に考えていきます。まず、内側の正方形は一辺2マス、4マス、6マスの3通りが考えられます。
(i)2マスの場合
中間パーツは5×7となります。つまり35なのでここから最低マス数の18を引くと、17マスです。①と同様に考えると、17÷4=4余り1なので、4×3+5×1です。9との交換を考えつつはじめの18マスを戻すと、A:1,B:4,D:2かA:2,B:3,D:1の2通りが考えられます。 これらを試行錯誤してやると(AやDなど制限の多いものから順に考えましょう)、後者で次の長方形が作れます。
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(ii)4マスの場合
中間パーツは4×8となります。つまり32なのでここから最低マス数の18を引くと、14マスです。14÷4=3余り2なので、4×1+5×2です。9との交換を考えつつはじめの18マスを戻すと、A:1,B:2,D:3かA:2,B:1,D:2の2通りが考えられます。 これらを試行錯誤してやると、後者で次の長方形が作れます。
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(iii)6マスの場合
中間パーツは3×9となり、27マスです。最低マス数の18を引くと、9マスです。つまり4×1+5×1なので、これを9との交換を考えつつはじめの18マスを戻すと、A:1,B:2,D:2かA:2,B:1,D:1になります。これも制限の多いAとかDから試行錯誤してやると、どうあがいても長方形が作れないことがわかります。

以上から上であげた図が正解です。

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雙葉中学校2013年算数第5問
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解答

解法のポイント
  • とりあえず過程を無視して結果だけ見てみる

初めに持っているお金は13万円で、最後には47284円になっているということは、82716円使ったということです。
使ったお金は250ドル+540ユーロなので、これが82716円ということですが、ドルとユーロが混じっているとわかりにくいし、求めるものが円とユーロの関係なので、ドルをユーロに統一してやります。1000ドルが768ユーロなので、250ドルはその4分の1の192ユーロです。
よって82716円=192+540=732ユーロなので1ユーロ=82716÷732=113円です。

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雙葉中学校2013年算数第4問
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少し面倒なだけです。というか(2)で千羽鶴=千羽まで折ること、に気づくのが苦戦しました。 千羽鶴って100羽でも千羽鶴って言われるし、わかりにくいのだが。

解答

解法のポイント
  • できるだけ大きいまとまりで考えていく

  • (1)
    3人で10分当たりに5+8+11=24羽折ります。よって4時間20分=260分では260÷10×24=(30-4)×(20+4)=600+40-16=624羽

    (2)
    (1)の時点で残りは376羽です。3人がそれぞれ1回休む間(1セット)に折る鶴を考えると、全体の2/3だけ各人は稼動するので、10分当たり24×2/3=16羽です。よって1セットで16×5×3=240羽折れるので、残りは136羽です。
    A休み、B休みのときに50分で作れる羽数はそれぞれ19×5=95、16×5=80であり、これらの和は136を超えるため、B休みのときに折り終わります。
    136-95=41羽であり、これはB休みの総量80羽の半分強です。なので、半分の25分経過した時を考えると、Aは5×5÷2=12.5より12羽と半分折っています。一方Cは40-12.5=27.5より27羽と半分折っています。
    のこりは2羽であり、Cが折る早さはAよりはやく、Aの3倍より遅いので(Aが0.5折る間に1.5は折れない)Aが最後に折ったことになります。
    ここまでの合計を足すと4時間20分+50分×3+50分+25分+2分×0.5=8時間6分となります(最後の2分はAが1羽を折る時間で、10÷5=2です)。

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雙葉中学校2013年算数第3問
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やっていることはすごく簡単ですが(2)が引っ掛け問題なので注意が必要です。

解答

解法のポイント
  • 簡単な比で扱えるものは実際の数値よりもまず比で処理する

(1)
水位の増加量が2cm3と小さく、時間の計算が面倒なので、比で計算しやすい高さから求めます。
まず、水の増減は底面積に反比例します。よってAの減少:Bの増加=12×4:16×5=3:5です。初めの水位差は15-7=8cmです。よってこれを3:5に分けることになるので、15-8×3/8=12cmです。

Aは3cm減ったので、3×16×5cm3だけ水量が減っています。毎秒2cm3なので、3×16×5÷2=120秒=2分00秒となります。

(2)
Bの流れを見ると毎秒2cm3入って、3cm3出て行くため、合計で1cm3出て行くことになりますが、これはAに水があることが条件です。そのため、AよりBが先に空になるとした場合と、AよりBが後で空になる場合を考えてやります。
前者は、Bの水量=12×12×4cm3を毎秒1cm3で割るので、12×12×4秒です。
後者は結局のところ水を全部出したことになるので、Aとの連結部は無視して全体で考えればOKです。12×(12×4+16×5)÷3です。ここで、16×5は12×4の2倍より小さいので、後者の方が早い時間で起こります。

よって、後者の12×(12×4+16×5)÷3=12×16×(3+5)÷3秒、分を求めるには60で割ればよいので、12×16×(3+5)÷3÷60=16÷5+16÷3=5+3+1/5+1/3=8+8/15分=8分32秒

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雙葉中学校2013年算数第2問
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少しだけ発想力がいる問題です。

解答

解法のポイント
  • 邪魔な要素は削除してみる
  • 直接求められないものは相似比で求める

(1)あきらかに一番小さい円が邪魔です。なので、こいつらを無視した場合にどうなるのか考えます。中ぐらいの円の面積と一番大きい円の面積の関係を求める問題になります。
中ぐらいの円は15×15×3.14です。大きい方の円は半径がわからないと求められないので、半径の位置に補助線を引いてやります。この時、図形のほかの要素と関係があるように引いてやると良いことが多いです。
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45度の直角三角形ができます。あとは大きい円の半径=直角三角形の斜辺がわかれば直接の計算もしくは相似比で求まるのですが、求まりません。
なので、大きな円と中ぐらいの円の相似比と同じ相似比になるように、つまり互いの半径が相似な図形の同じ場所にくるような図形をつくってやります。
例えば、下図のように直角三角形を2つ並べると、直角をはさむ辺の比が円の相似比と同じになります。2つなので、面積比は、大きな円:中ぐらいの円=2:1であることがわかります。
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よって大きな円の面積は2×15×15×3.14です。

ここまでくれば、小さい円を戻してかげをつけた部分が求まります。
2×15×15×3.14×7/18=5×5×3.14=10×10×0.785×7=549.5cm2です。

(2)
小さい円を無視すると半分でしたので、小さい円は二つで大きな円の1/2-7/18=1/9です。つまり1つは中ぐらいの円の1/9です。面積の比は相似比を2回かけたものなので、相似比は1/3です。よって15÷3=5cm

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雙葉中学校2013年算数第1問
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(1)(2)いずれもはずせない問題です。この辺の問題をいかに時間をかけずにやるかがテーマとなることは他校と同様です。

解答

解法のポイント
  • かけ算のままの方がいいのか、帯分数のままがいいのかなどを考えて計算する

(1)
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(2)
一定速度で動いて出会うということは早い方(太郎さん)が折り返してきて遅い方(花子さん)と出会うということです。下の図の青(太郎さん)と赤(花子さん)の進んだ距離の比は速さの比と一緒になるので、ACが4ならば、CBの往復は5-4=1になります。往復なので半分にするとAC:CB=4:1/2=8:1です。
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雙葉中学校2013年算数解説
雙葉中学校算数(2013年)の解説です。標準的な問題が多い感じです。解き方が下手なのか第6問のめんどくささがかなり印象的なので、それ以外の問題はサクサク解いていきたいところです。

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京都大学2013年化学第4問
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見慣れない題材ですが、難易度はそれほど高くありません。

(a)
問1 エ
(a)の文で書かれている構造を理解しているか問う設問です。
このような一見複雑な選択肢の問題は、選択肢間でどのような箇所が違うかを整理してやれば見通しが良くなります。
違いは二つで、糖の結合の向きが同じα-1,4-グリコシド結合(アウ)か逆向きのβ-1,4-グリコシド結合(イエ)であるかと、図中のRで表されている部分がエステル結合(アイ)かエーテル結合(ウエ)かです。
問題文の記述からエが答えになります。

【参考】
α-1,4-グリコシド結合は螺旋構造、β-1,4-グリコシド結合はジグザグ直線構造をとります。その理由は構造式からはわかりにくいですが、これらの結合は一定の角度を持っていることです。つまり、一つ目の糖と二つ目の糖は互いに環が平行になるように結合していません。αではすべての結合が同じ方向なので、このずれが蓄積していき、ぐるぐる回る螺旋構造(約6糖で一周)をとり、βの方でもずれは生じますが、ある結合と隣の結合が逆向きなのでずれが打ち消しあい、直線構造になります。

あと、どうでもよいことですが、本問で出てくるペプチドグリカンはある種の細菌において細胞壁をなす物質であり、生存に必須なものです。ペニシリン系抗生物質はこの合成を阻害することによって細菌を殺します。

(b)
問2 A1:アラニン A2:グルタミン酸 A3:リシン A4:アラニン A5:グリシン
アミノ酸はCOOHなどの酸性基がつくと等電点のpHは小さくなり、NH2などの塩基性基がつくと等電点のpHは大きくなります。その効果は、COOHとNH2ではCOOHの方が強く、グリシンの等電点は7.0ではなく5.97となります。
よって、A2:グルタミン酸、A3:リシンであり、残りは細かい等電点は覚えてないと思いますので、工学異性体の有無からせめます。
グリシンでは不斉炭素がないため光学異性体がないので、A5:グリシンとなり、残りがアラニンとなります。

【参考】
実のところ、酸塩基の強さを考察できれば具体的な値をしらなくても、等電点からアラニンとグリシンは識別可能です。
違いはHとCH3ですが、メチル基のC-H結合は電気陰性度がCの方が高いため、Cは若干負の電荷を帯びています。その結果、分子にメチル基がつくことによって、この負の電荷がメチル基から供給されるため、分子は負の電荷を帯びることになります。分子が負の電荷を帯びると、酸が電離して陰イオンになることをより不安定にし(電荷の偏りが小さいほど安定します。単にHがついていたOが負であるほどH+をひきつけ易いという理解でも良いです。)、塩基に水素イオンが付加して陽イオンになることを安定させます(陽イオンの電荷的な不安定さを緩和します)。
そのため、Hではなくメチル基がつくと塩基性寄りに等電点が移ります。

このことは、メチル基に限ったことではなく、オキソ酸においてOがいっぱいつく方が酸性度が高くなる理由のひとつで(もう1つの理由は共鳴です)、また、中心原子の電気陰性度が大きいほど酸性度が高くなるのも、水素が解離してできる陰イオンが安定化されるからです。

問3 5種類
アミド結合なのでカルボキシル基とアミノ基の組み合わせを考えます。A2はグルタミン酸なのでカルボキシル基が2つ、アミノ基が1つ。A3はリシンなのでカルボキシル基が1つ、アミノ基が2つです。よって2×2+1×1=5種類です。第一項がA2がカルボキシル基のパターン、第二項がA2がアミノ基のパターンです。

問4
わかるものから順番に決めていきます。つまりS2についたA1からということです。A1がつくものとしては乳酸のカルボキシル基か、アミノ基部分しかありません。それぞれ、A1はアミノ基、カルボキシル基がS2側になります。
順に繋げていく場合の焦点はA2、A3間とA3,A5間が官能基が関与するアミド結合ということですが、A2とA3はいずれもアミド結合に関与できる官能基を持つため、A3-A5から決めていくと官能基のアミノ基がS5と繋がることがわかるので試行錯誤が少なくて済みます。以上を踏まえて描いていくと以下のようになります(Cはカルボキシル基、Nはアミノ基、添え字の1は官能基であることを表しています)。
kyodai_2013_chem_4a_1.png
右の図はA2-A3が官能基が関係ないアミド結合になっているため不適です。よって構造式は
kyodai_2013_chem_4a_2.png

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