ひたすら受験問題を解説していくブログ
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桜蔭中学校2013年理科I
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なかなか時間がとれず更新できなくてすみません。

解説


問1①:ウ ②:イ
岩石のでき方のうちで,変成岩に関するものです。岩石はマグマが固まってできた火成岩,堆積物が固まってできた堆積岩,これらが変化した変成岩という分類があります(注:変成岩が変成することもあります)。
今回の問題では,この変化(変成といいます)の仕方について選択肢を選ぶ問題です。できる岩石の特徴から選んであげます。

ア:堆積岩になる作用(続成作用)です。堆積岩になる場合は本選択肢のような圧力などによる物理的なものと,堆積物の間を地下水中の炭酸カルシウムなどが埋めてしまう化学的なものがあります。

イ:粒がそのままではなく変化を受けているので変成作用です。一部がとけて再び結晶を作るため,その一部の部分がゆっくり冷える際に大きな結晶になります。よってこれが②です。

ウ:これも既にある岩石が圧力で並びなおされており変成作用です。一方向で平らなので,①の特徴と合致しています。

エ:これも変成作用です。花崗岩の変成で白黒のしま模様ができるやつが有名ですが,今回は違います。

問2 川原
川が曲がるときには外側が速く,内側が遅くなるので,内側に石や砂が積もって川原になり,外側は岩石を多くけずるのでがけになります。

問3 ウ
問2同様に流れの速さが違うので,Aは積もる側,Bはけずる側で川底も深くなります。

問4 ア
上流から石が流れてつみあがっていくので,上に重なっているほうが上流です。

問5 断層

問6 イ
原因と結果が逆のように思われるかもしれませんが,結果断層の切り口がすでにあるものとして力を加えていけば答が出ます。
同じ色のしま模様は,断層ができる前は同じ高さだったので,模様を比べると左が右に比べて低くなったことがわかります。アの場合,左側が右上にすべります。イの場合は左が左下にすべります。ウの場合は,高低差は生じません。

問7 イ,エ
その層ができる期間が他にない層を選んでやる必要があります。
ア:いろんな時代に存在します。
イ:ある程度近くの火山がふん火することはめったにありません。
ウ:サンゴはいろんな時代にいます。
エ:アンモナイトが生きていた時代は限られています。

問8 ア エ
海の中で堆積して地層ができますが,その際にはなめらかな表面になります。そのため,下層と上層の境界は地上に上がって侵食されたと考えられます。上層はなめらかに積もっており,海の中だと考えられるので,アが答えになります。

また,上層と下層の粒の大きさの違いから,粒の小さい下層の方が海岸線より遠くだと考えられます(大きい石ほどすぐ沈むので近くになります)。エ
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桜蔭中学校2013年理科解説
桜蔭中学校理科(2013年)の解説です。相変わらず解説もくそもない中受理科な感じです。知識問題はI問1の岩石の変性が難しく,考える問題はIII[2]が微難ぐらいかなという感じです。あとは時事問題が復活したんですね,と言った感じです。
標準的な理系の大学生なら答を見つつ十分教えられる内容だとおもいます(今更ですが,ひそかに,本ブログは受験生ってより家庭教師などで指導する大学生向けだったりします。)。

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東京大学2012年前期数学第6問
todai_2012_math_6q.png

解説


ひたすらいわれている通りに計算していけばよい問題ですが,東大受験生である以上一工夫ほしいところです。また,トレース(Tr)の基本的な計算則を知っているとほんの少しだけ楽になります(参考参照)。

(1)(2)を俯瞰してみると,対角行列X,Yに対してU(t)XU(-t)Yがところどころに出てきます。X,Yを次のように定義した場合にTr(U(t)XU(-t)Y)を求めると,
todai_2012_math_6a_1.png

(1)
Uが回転であることに注意して計算すると(U(x)U(y)=U(x+y)が成立するということ),
todai_2012_math_6a_2.png
xは任意なので,-1≦cos⁡(2x-t)≦1です。よって,絶対値が1かつcostかけて正になるようにとれば最大で,そのときf(x)=2(a-b)|cos⁡t|です。

(2)
これも初めに作った公式を使います。その際にsinは邪魔なのでcosのみにします。
todai_2012_math_6a_3.png
さて,この最小値が0以上ならよいので,a≧bなので,{}内がすべての|cost|で0以上です。a≧bなので,|cost|の係数が正ならば問答無用で成立,負ならば,最小は|cost|=1の時になるので,|cost|=1を代入した値が0以上になります。
todai_2012_math_6a_4.png

方法1:相加相乗平均(a,bの条件式が正なので出てきます)
todai_2012_math_6a_5.png

方法2:微分(思いつかないときはこれです)
f(c)とでもして微分して極値を出し。そして0≦c≦1の境界を代入します。
todai_2012_math_6a_6.png
よって,すべて0以上なので,f(c)の連続性から0≦c≦1において左辺≧右辺となります。

【参考】トレース(対角和:Tr)の計算
行列の積C=AB,D=BA,F=A±B,を各行列のi行j列成分を下添え字で表すと次のように成ります。
todai_2012_math_6a_7.png
トレースは行と列が同じものの和なので,
todai_2012_math_6a_8.png
となり,
Tr(AB)=Tr(BA)
Tr(A±B)=Tr(A)±Tr(B)
が得られます。

和については行列の数が増えても同様に成立しますが,積については交換可能な位置が決まっています。つまりTr(XYZ)=Tr(ZXY)≠Tr(XZY)です。初めの等号はA=XY,B=Zと考えてやれば可能ですが,≠の前後ではそのような組み合わせが存在しません。実際に,
todai_2012_math_6a_9.png
であり,yとzを入れ替えると(第4辺),行列の積の計算にになっていませんので(第3辺は行列の積の定義のままです),XZYとは異なるものであることが分かります。
つまり,積の交換は
Tr(ABC)=Tr(BCA)=Tr(CAB)
のみ成立します。

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東京大学2012年前期数学第5問
todai_2012_math_5q.png

解説


一見長くてめんどくさそうですが,書かれていることを追っていくだけの問題です。

(1)
成分の整数性については,BもAも全成分が整数であり,行列の計算が積と和で表されることから,BAも整数です。また|B|=1より,B-1の成分も整数/1となるため整数です。よって,B-1Aも全成分が整数です。

次に面積ですが,面積は2つのベクトルから作られる面積は外積というので与えられます(参考参照)。まあ要するに行列式になるので,|A|=±1です。
また,一方|B|=1なので,|B-1|=1/|B|=1であり,積の行列式は行列式の積で表せるので,|BA|=|B||A|=|A|=±1,|B-1A|=|B-1||A|=|A|=±1となり,面積は1のままです。

【参考】2ベクトルのなす平行四辺形の面積
x=(a,b),y=(c,d)から作られる平行四辺形の面積を考えてみます。間の角度をθとすると,平行四辺形の面積は|x||y|sinθです。内積からsinθを求めて代入します。
todai_2012_math_5a_3.png
となります。3次元に拡張したとして,x=(a,b,c),y=(d,e,f)だとすると,
todai_2012_math_5a_4.png
となります。これは(bf-ce,cd-af,ae-bd)の長さとも言え,このベクトルは,x,yのいずれにも直交するベクトルになります(内積を考えてみれば=0)。つまり,x,yがなす平面に直交し,長さが平行四辺形なベクトルで,これをベクトルの外積といい,x×yと表記します(x,yの上に→つけてもいいです)。3次の行列式がわかる人には,単位ベクトル成分i,j,kを用いて
todai_2012_math_5a_5.png
ととらえた方がわかりよいでしょう。

ちなみに平行四辺形に直交なので,3つのベクトル(x,y,z=(r,s,t))が作る平行体の体積はzとの内積を考えればよいのでz・(x×y)表せます。一応,行列式表記も置いておけば,
todai_2012_math_5a_6.png
となります。

(2)
c=0とした場合に,BやB-1を左からかける操作がどうなるかを考えます。
c=0のとき,|A|=±1より,ad=±1です。また,a,dは整数なので,(a,d)=(1,1),(-1,1),(1,-1),(-1,-1)しか考えられません。
よって,このような形のAから生じるBAとB-1
todai_2012_math_5a_1.png
であり,bにdをそれぞれ加法,減法したものになります。こうして出来た行列もAと同じ形をしているため,bとdの符号を考えてやれば,bは整数で|d|=1なので,b,dが同符号ならB-1をb回,異符号ならばBをb回かけれやれば,1行2列目の成分がb-b=0となり,与えられた4個の行列のどれかになります。

(3)
BA,B-1Aを±を使ってまとめて表すと,
todai_2012_math_5a_2.png
式変換がわかりにくければ,aとcが同符号や異符号のパターンで場合わけしてみてください。

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東京大学2012年前期数学第4問
nを2以上の整数とする。自然数(1以上の整数)のn乗になる数をn乗数と呼ぶことにする。以下の問いに答えよ。
(1)連続する2個の自然数の積はn乗数でないことを示せ。
(2)連続するn個の自然数の積はn乗数でないことを示せ。

解説


(2)が難しいです。というか,(1)が結構な罠で,数学的帰納法で証明したくなるような設問構成です。こういう問題は(1)の結果を使う場合(帰納法など)と,(1)で用いた手法を使う場合がありますので,一方を考えてダメそうだったら他方にシフトして考えるようにしてください。

あとは,このような聞き方の問題は背理法を第一選択肢として思いつくようにしたいです。また,連続な数と言えば,一方が偶数だとか,互いに素だとかは頻出なので,その辺もすぐ出るように鍛錬しておきたいです。

そして,考えた末に●本と同じような答えになると少し悲しくなります。

(1)
n乗数として矛盾を突きます。ポイントは連続する2つの整数は互いに素であることです。互いに素かつ共に1とはならない2つの整数p>q>0を用いて(共に1だとk(k+1)≧2は明らかなので不適),
k(k+1)=pnqn
と表せます。
k>k+1なので,k+1=pnかつk=qnです。
つまり,
todai_2012_math_4a_1.png
となります。ここで,n≧2より
todai_2012_math_4a_2.png
となり,右辺は1より大きくなってしまいます。よって,初めのn乗数という仮定が間違っていました。

(2)
冒頭でも言ったように,第一選択肢は個数を増やす帰納法,第二選択肢はnを増やす帰納法ですが,私の思慮不足のせいか,そもそも無理なのかはわかりませんが上手くいきません。
なので,(1)で使った手法,「連続する2つの整数は互いに素」で背理法をかけてやります。

半ば思いつきで何故そのような考えに至ったか説明できませんが,自然数pを用いて
todai_2012_math_4a_3.png
だとすると,k<p<k+n-1が成立します(n乗して考えれば当然ですけど,取っ掛かりがないですね)。よって,kからk+n-1までの数は左辺に含まれるので,こうともかけます。
todai_2012_math_4a_4.png
よって,左辺にはpと互いに素であるp+1を含んでいるため,右辺と矛盾します。よって,n乗数
という仮定がおかしかったことになります。

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東京大学2012年前期数学第3問
todai_2012_math_3q.png

解説


単純な体積の積分を計算するだけです。特に工夫は要らない問題なので,中間テストとかで出されても違和感のない問題です。
一応、普通の求積法と別解答としてバームクーヘンを使った求積法をあげておきます。もはやどっちでもいいレベルの問題ですが。

【解答】
(1)
式の対称性(xでも-xでも同じ値になる)からy軸に対称であることはわかります。交点を求めて図にしてやると,こんな感じです。
todai_2012_math_3a_2.png
todai_2012_math_3a_1.png
あとは普通に積分します(表記の都合上,二次関数を(x1,y1),楕円を(x2,y2)とします)。まず,V1は,
todai_2012_math_3a_3.png
V2はy軸方向に沿って積分します。
todai_2012_math_3a_4.png

(2)
単純に比較するだけです。とりあえず,簡単にすると,
todai_2012_math_3a_5.png
これを1と比較するということは22を両辺に掛けて差をとればいいので,40√2と57の比較です。2乗すると3200と3249なので,57の方が大きいです。
よって,V2/V1<1です。

【(1)別解答】
V2はバームクーヘン積分で求める人も多そうです。
todai_2012_math_3a_6.png

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東京大学2012年前期数学第2問
図のように,正三角形を9つの部屋に辺で区切り,部屋P,Qを定める。1つの球が部屋Pを出発し,1秒ごとに,そのままその部屋にとどまることなく,辺を共有する隣の部屋に等確率で移動する。球がn秒後に部屋Qにある確率を求めよ。

todai_2012_math_2q.png

解説


こういう何かが動く系の問題は,偶奇性で攻めてやると偶数のみいけるところ,奇数のみいけるところと分かれることが多いです。あとは普通に漸化式を立ててやります。偶奇にきれいに分かれない場合も,いくつかの取り得る状態を分類して考えることは有用ですので,こういった問題を見たときは分類して対処してください。
一応2パターンの漸化式の立て方をあげておきます。別解答のような立て方は知らない受験生もいるかと思います。

【解答】
Pから他のところに出てPに戻る場合も,QやQから左に2つ行った三角形(Rとする)のいずれも,Pから偶数回でしか到達できません。そしてそれ以外は奇数回でしか到達できません。
また,RとQは対称性より,同じ確率で到達します。以上のことから,n回目にPにいる確率をpn,Qにいる確率をqnとすると,
todai_2012_math_2a_1.png
であることがわかります。nが偶数のときは,全確率の和が1になること,および,P,Q,RからQへの行き方を考えて(PからもQからの行き方は同じです),
todai_2012_math_2a_2.png
nが偶数のときn=2kより,k=n/2であり,
todai_2012_math_2a_3.png

【別解答】
対称性からQとRは同一,また偶奇性から偶数のときにP,Q,Rのどれかにいる確率は1で奇数のときは0です。
さて,PからQに行く確率も,QからPに行く確率も同じです。よって,n=2の時の情報に基づいて(nを2ずらすことと同じです)考えてやれば,
todai_2012_math_2a_4.png

となり,あとは本解答と同じです。

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東京大学2012年前期数学第1問
todai_2012_math_1q.png

解説


交点を求めて,Lの長さを関数にし,その最大値を微分で求めるだけです。問題は,微分が0になるθを求めるのに一工夫いるため,上手く処理できるかで差が出ると思います。

【解答】
「θで」的な指定があるので,傾きをtanθと置いて進めていきます。三角関数特有の(多少思いつきになる)式変換がいらないmと置いた場合も一応解いてみたので,それは別解答を参照してください。

直線lは原点を通るので,y=xtanθです。これと領域Dの共通部分なので,不等式の境界と交点を求めればOKです(下図参照)。
todai_2012_math_1a_1.png
また,こんな書き方をすると怒られそうですが,θの範囲の境界となる値は0なのは一目瞭然なので,極値にだけ注目すればOKです。領域Dの直線部分,円弧部分と直線lの交点のx座標を求めると(比で長さを出すのでxだけで十分です。),直線はそのままx=(√2)/3,円弧は,
todai_2012_math_1a_2.png
となります。よってLを求めて,微分して極値を考えます(θは0より大きくπ/2より小さいことからcosθ≠0です)。
todai_2012_math_1a_3.png
(具体的なcosθを求めるのは何でもいいので三角関数の公式にぶち込んでください。)このとき,円との交点のx座標は2sinθcosθ=2(√2)/3であり,考えるべき変域に含まれます。そして,そのときのLは,
todai_2012_math_1a_4.png
となり,境界の値である0より大きいため,これが極大値になります。


【別解答】傾きをmとして処理
はっきりと計算量は増えますが,三角関数の関係式を使わずに計算できるため,”なぜか思いつかない”という失点はない解法です。y=mxで同様に処理すると,
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領域に関する問題の解説

Q

次の問題を解説して頂きたいです。
qa_m_1_1.png

出展は東京出版の新作問題演習です。
どのような発想をもとにこのような解答に至るのかを教えて頂ければと思います。


A

絶版しているとはいえ,出版物の解説の解説なので,著作権的にどうなのと思いつつ回答します。
東京出版さんから削除要請があれば消さしていただきます。

出版物の解答をそのまま載せるわけには行きませんが,その流れは,
1.xy平面上に領域を考察する(xに平行な線を引いて円板外にでない)
2.円板間の関係を調べる(接するか,まったく離れているかになる)
3.異なる2つのq間での接点のyがずれるため,q=1同士,q=1,2間でしか成立しない
といった流れです。

自分で解いてみたのも同じ感じの解答にはなったので,自分が解いた感じを,いつもの入試問題解説ではかなり端折っている考察過程も含めて記載したいと思います(同じ過ぎてそのまま載せるのと変わらない気がしますが・・・)。

1.
まず,問題の言わんとしていることを理解するために,とりあえず図示していくことを目指しました。一気に書くのは無理があるし,内容をつかみにくいので,qを1つずつ増やしていくことにしました。この辺は,数列の問題においてn=1,2,3,・・・と最初の方を考えていって推測することと同じ要領です。
出来た図はこちら。
qa_m_1_2.png
問題文が言わんとしていることは,yを固定し,すべてのxが網掛け部分(境界線を含む)のどれかに含まれることなので,直線y=kが網掛け部分,つまり円からでないkを選んであげることだとわかります。というかここはわかってください。
つまり,ちょうど図に描いたy=1/2はこの条件を満たしていることがわかります。

2.
さて,よくわからないまま,q=2以降を加えて行きます。この際に,p,qの符号の取り方,p,qが整数であること,p/qにおいてqより小さいp'を用いてp=nq+p'と表せることを考えてやれば,0≦x≦1のみで考えても問題の本質は変わりません。
よって,以下ではその区間でのみ考えます。

q=2を追加で描いてみるために,どんな感じになるのか(そもそもq=1の円と交点を持つのか)計算してみます。円同士なので,半径の和と中心間の距離の比較です。
x=1/2に関する対称性から,(p,q)=(0,1)の円と(p,q)=(1,2)を考えます(それ以外のq=2の円の結果はほぼ自明です)。
qa_m_1_4.png
接してしまいました,怪しい円の半径や中心のy座標はこのためな気がしてきます。
念のためq=3も求めてみたところ,同じく近い円に接しました。つまり,下図のようになります。
qa_m_1_3.png
ここまでくれば,「もしかして,隣接する2円はすべて接するんじゃないのかな」的な発想が得られます。
あとはそれを式にしてみます。p,qとp',q'の円がどのような交点を持つかは,
qa_m_1_5.png
の大小です。個々に計算するより,2乗の差をとるとX2-Y2の公式が使えて楽そうなので,そっちで判定します。
qa_m_1_6.png

3.
私の脳のスペックの関係で,色々なp/qにおいて,その差がきれいに1/(qq')になるかなんて考えてられません。なので,まずは必要条件で考えてみます。とりあえず,最初に考えた,考えやすい(p,q)=(0,1)の円と(p,q)=(1,n)の交点,(p,q)=(1,n)と(p,q)=(1,n-1)の交点だけで考えてやれば,その交点の座標が求めるべきyの必要条件になります。

この交点を通る直線は,考えている二つの円を断絶なく通過します。しかし,これら2円の外でも断絶なく通過可能かは不明です。
また,別の円が考慮に入れている3円の間に入って(p,q)=(1,n)の円を飛ばしてつなぐことはあり得ません。これは,円は接するか離れているかであり,また,x軸に必ず接することから,複数の円で囲まれた領域に入ることはありません。つまり,(p,q)=(0,1),(1,n),(1,n-1)の3円で囲まれる領域にこれら3円と重なりあわず入るためにはどうしてもx軸から離れてしまい,定義に矛盾します。

(p,q)=(0,1)の円と(p,q)=(1,n)の交点は中心を結ぶ線分を半径比(n2:1)で内分すればいいので,そのy座標は,
qa_m_1_7.png
同様に(p,q)=(1,n)と(p,q)=(1,n-1)の交点のy座標は,
qa_m_1_8.png
です。(p,q)=(1,n)の円からx軸と平行に左右に出れる必要がある(隣接3円を通過すると考えてもいい)ので,次のいずれかが成立します(qが前後となる円以外は更に小さいyになるため考える必要もありません。)。
qa_m_1_9.png
後者は明らかに不適で,前者より,n=2が得られ,このときy=1/5です。このとき,実際に成立していることは容易に確かめられます。

初めのq=1のみのものとあわせて,y=1/2,1/5が答えになります。

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東京大学2012年前期数学解説
東京大学2012年前期数学の解説です。5,6と,どれだけ行列が好きなんでしょうかね。
私の思う難易度順は4>>2>6=1>5=3といったところです。簡単なものから難しいものまで取りそろったセットになっていますが,2と4の中間レベルの問題がもう一問欲しい感じではあります。第4問の(1)は簡単として,(2)は結構な難易度なので理3向け問題です。私自身,うさぎを愛でながら解いたので時間は測れてないのですが,試験会場では時間オーバーで解けない可能性のある問題でした。

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東京大学2000年前期数学第6問
todai_2000_math_6q.png

解説


大学生にとっては期末で出たら(3)は儲け物の計算問題ですが,高校生にはなかなく難しく,誘導として(2)が用意されています。しかし,この(2)が結構難しいので,解けない人も結構いたはずです。
一応,別解答として大学生用の解答も用意しておきます。

【解答】
(1)
普通に計算してもいいですが,見るからにベースが単位行列Eです。i行j列に成分pがあり,それ以外が0の行列をpijと表すとします。すると(計算法は参考参照,計算を追いやすいように過程をしっかり書いていますが,なれるとかなり楽です),
todai_2000_math_6a_1.png
注:”∴”の部分は同じ成分を比較しています。

【参考】行列の計算
Aのi行j列の成分をaijとし(Bの場合はb,Cの場合はcとします),C=ABの各成分は次の和で与えられます。
todai_2000_math_6a_2.png
つまり,積の左側の成分の列と,右側の成分の行が同じになるものをすべて足したものになり,出来てくる成分の行と列は,それぞれ積の左側の成分の行と右側の成分の列になるということです。

(1)の解答中では単成分の行列をpijのように表しており,これとqmnの積では,
todai_2000_math_6a_3.png
となり,この判定は積を並べて書いて,添え字の中より部分が同じかどうか比較するだけなので,簡単に処理できます。

(2)
まず,これ系でやることといったら対称性のチェックです,a,b,cがなす領域自体はすべて同じ,a,cは似ており,bだけ異なることを念頭に,x,y,zの式の形をみるとxとzが交換可能であることがわかります。
つまり,x=zに対して対称になります。

さて,y=tとして,定義域と式を整理していきます。まずは定義域ですが,a,b,cと多いと大変なので,yとの関係を使って一つ減らしてやります。
todai_2000_math_6a_5.png
minとかmaxを使っていますが,1と2,t-2とt-1のどちらの間も1なので,t-2≦a≦t-1がスライドするイメージで,重なった部分になります。つまり,2≦t≦3のとき1≦a≦t-1,2<t≦4のときt-2≦a≦2となります。

式を整理すると(上の式はすぐ出てきますが,tを含まないこと,および,aが含まれていないためその領域の面積が無限になってしまうので,bを消してaおよびtを導入した下の式を用意します),
todai_2000_math_6a_6.png
次にa,bの範囲をこの式に導入して,領域にしていきます。この際にx=zに対称であることを思い返してみると計算が楽です。

(i)2≦t≦3のとき
x=zの上だけを描くと次の図のようになります。
todai_2000_math_6a_4.png
x=zの対称性から,網掛け部分の面積の2倍なので,
todai_2000_math_6a_7.png

(ii)2<t≦4のとき
(i)と同様に考えてやると,x=zの下の領域に注目した方が計算が楽で,a=2つまりx=(t/2-1)zとx=2-zの交点のz座標は4/tなので,
todai_2000_math_6a_8.png

(3)
(2)の結果を積分するだけのお仕事です。
todai_2000_math_6a_9.png

【(3)別解答】座標軸の変換
誘導無で大学生ならこう解くでしょうシリーズです。積分範囲は省略していますが1≦a,b,c≦2です。
todai_2000_math_6a_10.png

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東京大学2000年前期数学第5問
 次の条件を満たす正の整数全体の集合をSとおく。
「各けたの数字はたがいに異なり,どの2つのけたの数字の和も9にならない。」
ただし,Sの要素は10進法で表す。また,1けたの正の整数はSに含まれるとする。
 このとき次の問いに答えよ。
(1) Sの要素でちょうど4けたのものは何個あるか。
(2) 小さい方から数えて2000番目のSの要素を求めよ。

解説


ただの中学入試です。「各けたの数字はたがいに異なり」と「どの2つの和も9にはならない」を個別に考えて,ともに起こる場合はどういう相互作用があるのか考えるのが定石ですが,本問の場合は特に相互作用もないため,非常に簡単です。


(1)
大きい桁から埋めてく場合を考えてみれば,「各けたの数字はたがいに異なり」と「どの2つの和も9にはならない」のいずれも,選んだ数字に対応する数字(同じ数字,足して9になる数字。当然この両者は異なります。)が使えなくなります(ある数字と足して9になる数字はただ一つあります)。

よって,千の位は0を除いた1から9までのうちから選べます。次の百の位ですが,千の位と同じ数字,および,足して9になる数字がダメなので,0から9のうちで2個だめです。よって選び方は8通りです。
同様に十の位は6通り,一の位は4通りです。

つまり,9×8×6×4=1728個が答えです。

(2)
数え方は区切りのいいところを粗く計算し,段々と精度を高めていくいつものアレです。
(1)の考察を一般の桁数に拡張してやれば,一番大きい位が9で,それ以降は8から2ずつ減っていく場合の数があり,その積の数だけ数字がありえます。

1桁のもの:9
2桁のもの:9×8
3桁のもの:9×8×6 (ここまででは全然足りません)
4桁のもの:9×8×6×4
です。ここまでで合計すると,9×8×6×5+9×8+9=9×8×31+9=9×249=2241です。
ある程度近いのでここから巻き戻しで行きます。

4桁で大きいものは当然,千の位が9なので,これをカウントします。8×6×4=192です。千の位が8も同数だということを考慮すれば,2241-192=2049>2000かつ2241-192×2<2000なので,千の位は8で,2049個目がその最後です。百の位も同様に考察すると,百の位を固定すると6×4=24個あるので,百の位を2数字巻き戻したもの(3数字目のラスト,つまり8697)が,2001個目になります。
よって,それより1個戻してやった8695が答えです。

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東京大学2000年前期数学第4問
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解説


条件をしっかり数式化し,その条件を満たす範囲を求めるだけです。ただし,極小値の考慮が無理であるために,t,vの2変数関数として処理しなければならず,それに気づけない受験生も多いし,完答するのも難しいと思います。大数評価ではCになっているのが非常に謎な問題です。

(1)
ぶつからない,よりもぶつかる条件の方がわかり易いです。線分QRはx=1-vtの(√3)/2≦y≦1なので,要するに,Pのxが1-vtと等しく,そのときのPのyが(√3)/2≦y≦1に成っていればぶつかります。
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ということです。下から,
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であり,この範囲(小さい境界値をαn,大きい境界値をβnとします。(1)ではn=0です)において,上の条件を満たせばOKですが,cosを含むため,解の有無を調べるのは微分でやってやります。また,境界部分の値も使うので事前に計算しておきます。f(t)=cos⁡t-1+vtとして,これが解を持つか否かで考えます。
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となります。境界部分の正負,微分が0になるか否かはvの値によるので,vで場合分けを考えてやります。まずは,境界部分の正負に関して,
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n=0の時,それぞれ,v≧3/(2π)とv≧9/(4π)です。また(2)のためにそれぞれのvの境界をγn,δnとします。

一方,微分が0になるtが存在するvは,
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となります。これらを元に場合分けをしてやります。

(i)0<v<3/(2π)
このとき,f(α0),f(β0)<0であり,極大値が0以上なら解を持ちますが,(√3)/2>3/(2π)>vなので,極値を持ちません。つまり,解も持ちません。

(ii)3/(2π)≦v≦9/(4π)
f(α0)≧0,f(β0)≦0であり,f(t)の連続性(中間値の定理)から少なくともひとつは解を持ちます。

(iii)9/(4π)<v≦(√3)/2
f(α0)≧0,f(β0)≧0であり極小値が0以下なら解を持ちますが,極値は持たないため解も持ちません。

(iv)(√3)/2<v
f(α0)≧0,f(β0)≧0であり極小値が0以下なら解を持ちます。ここで極小値を計算しようとしてもsint=vなので壁が立ちはだかります(境界の値を代入する方法,つまりv=(√3)/2,t=π/2を代入したよりf(t)の極小値は大きくなるということを使っても今回は判定不能です。)
極小値はvによって変わる値であることを思い出してもらって,f(t)をvで微分することを考えます。すると,
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となり,単調増加であることがわかります。この意味するところは,同じtならばvが大きい方がf(t)も大きくなるということなので,(iii)よりも(iv)のf(t)の方がつねに大きくなります。
よって,(iii)より,(iv)も解を持たないことがわかります。

(i)~(iv)より,3/(2π)≦v≦9/(4π)においてぶつかる,つまり,0<v<3/(2π),v>9/(4π)でぶつかりません。
(初めからvについての単調増加関数として扱うべきだとわかっていれば(iii)と(iv)に分ける必要はありません。)

(2)
ぶつかる条件を(1)と同様にnつきで解きます。

(1)で使った手法はそのままなぞれます。まずγn,δnは単調減少かつ0に収束し,n=0のときでも(√3)/2より小さかったことから,極値をもつtは変域外になります。また,以下のようにδn>γnが成立します。
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(i)相当の部分もぶつかりませんし,(ii)相当の部分も単調でαn<t<βnにおいてただ一つの解をもちます。また,(iii)相当も同様であり,(iv)相当もvで微分してやれば同じです。
よって,各nにおいて,ぶつかる条件はγn≦v≦δnになります。

次に様々なnでこの領域がどのように重なるのかを考えます。γn,δnの単調減少性を考えれば,nを増やしたときにどのように重なるのかが気になるところです。
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であり,n=0は重なりなし,n≧1でγn<δn+2<δn+1と成ることがわかります。よって,
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のように重なり,0に収束することも思い出してみれば,
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東京大学2000年前期数学第3問
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解説


まずは更新が変なとこで切れてすみません。雑務に追われていました。

さて,この問題は高校ではほとんど扱わない不連続な関数が与えられており,一見すると飛ばしたくなる問題かもしれません。しかし,誘導が露骨であり,それに従っていくだけの問題です。
(2)別解として,連続関数に拡張した方法を載せておきます(実際に本番で書くと厳密な議論をしないと点減らされそうな気もしますけど)。

【解答】
(1)
置き方を指定されている問題なのでそれに従っていきます。これを適用可能なものは,問題文中の方程式しかないので,そこに代入します。
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(2)
(1)よりfを求めて計算します。a=nhであることに注意します。
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(3)
(i)c=2のとき
代入すると
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となります。下に凸な単調減少関数です。

(ii)c=1のとき
代入するとg(x)=1です。

(iii)c=1/4のとき
代入すると
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となりx=log3で変曲点をもつ単調増加関数となります。

(i)~(iii)よりグラフは以下のようになります。
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【(2)別解答】
limはないものの,満たすべき方程式(①とします)は微分っぽい形をしています。しかし,連続関数ではなく,離散関数であるため,微分不可能です。気分が悪いので,連続関数に拡張してやります。
つまり,①を満たす連続な関数を考えるということであり,(2)ではlimをとっているのでn→∞,つまりh→+0で考えてやることになります。ただし,kは十分大きい値を取れるので,khをまとめてxとおけることに注意します。
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これ(②とします)はf(x)=0,1を共に含み,除外したc=1の時もf(x)=1になり含みます。
厳密には,①かつ連続⇒①,①かつ連続⇒②なので,必要十分性にも触れてやる必要があります。つまり,①⇒②となるためには,①を満たすすべての関数に対して,①かつ連続となる関数が存在する必要があります(有理数の稠密性と関数の連続性を絡めてなんやかやですかね?)。

(2)は特殊な値であるx=aを代入します。


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