ひたすら受験問題を解説していくブログ
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東京大学2015年前期生物第3問I-II
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解説

スタンダードな生態系の問題です。しっかりと普通の問題集で勉強していればいいような内容です。

I
A 1:リン 2:セルロース
純生産量を決めるということは植物に必要なものだとわかります。肥料の三大要素といえば窒素,リン,カリウムであり,海においてカリウムイオンは一定量あるので,残りのリンが答えです。

セルロースを分解するセルラーゼは合成できない動物が多いですが,Cにあるようにして分解して栄養を得る動物は多くいます。

B
温帯落葉樹林の植物は長期間蓄えた非同化組織の割合が多く,温帯草原では同化器官の割合が比較的高い。そのため,現存量の違いは同化器官量依存の純生産量の違いより大きくなる。

C
消化管内に分解酵素を生産できる微生物を有しているから。

牛とかも同じですね。

D 92%
まず文1より,草原では生産者の純生産のうちで25%が一次消費者に取り込まれます。消費者の純生産=摂食量-排泄量-代謝量なので,排泄量+代謝量=25%-2%=23%です。摂食量を分母にするので,23%/25%=92%です。

II
A 3:窒素 4:光 5:競争
限定要因を窒素ではなくした場合に何になるかですが,実験1で扱っている要因には光しかありません。

B
草食獣が摂食すると植物の密度が減り,光をめぐる競争が緩和され,競争に弱い種も生存できるようになるから。

中規模な攪乱になっている感じでしょうか。攪乱が適度に起こると競争が緩和されたり,別の要因による競争になったりして種の数は増えます。小規模な攪乱だと競争の状況はあまり変わらず,その競争に強い種に偏り,攪乱が大きすぎても攪乱に耐えられる種のみが残る感じになります。

C 2,5
Bの解説に挙げたように攪乱そのもの(被食)に強い種が多くなります。
1:食べにくくなるので考えられます。
2:食べやすくなるので不適。
3:草食獣の種類によっては高いところを食べれないのでありかと思います。
4:タンニンがあるとまずいです。
5:成長が遅いと食べ切れてしまうので不適。早い方が有利だと思います(園芸やったことある人ならシソとかミントの脅威はよく知っているはず。抜いても抜いても切りないです)。


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東京大学2015年前期生物第2問II
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解説

個人的にはBが難しいですが,一般的にはEが難しいのかなと思います。

A

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胚のう母細胞は減数分裂した後,そのうち1つ以外は消失し,残った一つが3回分裂して卵細胞,助細胞×2,中央細胞(2n),反足細胞×3になります。
なお,花粉も減数分裂後(花粉四分子)に分裂して,雄原細胞と花粉管核になり,雄原細胞はさらに1回分裂して精細胞×2になります。

B
イネ,エンドウ
被子植物を選びます。ちなみに裸子植物の胚乳は核相がnです。
裸子植物:イチョウ,ソテツ
シダ植物:ワラビ

C 卵細胞:n 胚:2n 胚乳:3n
Aでも触れましたが,卵細胞は減数分裂でできたものなのでn,胚は受精したものなので2n,胚乳は中央細胞(2n)と精細胞が受精したものなので3nです。

D 1:助 2:花粉管誘引 3:抑制

E
変異mのヘテロ接合体の花粉には50%が正常で受精可能である。二つある助細胞の一方が誘引した花粉の精細胞が正常である確率は50%であり,残りは精細胞様の細胞であるため受精できず,助細胞の抑制が起こらない。次いで二つ目の助細胞が誘引した場合には50%×50%で25%となるため,合計すると75%となる。

実験1結果2の重複受精した胚のうの内,1本:2本=2:1であり,これを実験2結果2と比較すると,2本のものが実験1結果1と実験2結果1の差である25%に対応していることがわかります。これとヘテロ接合体であることを合わせると解答のようになります。


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東京大学2015年前期生物第2問I
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解説


Bの解答が予備校とは違うみたいなので,ここは受験生も困ったのではないでしょうか。それ以外の内容としてはEで交叉について触れ忘れた人が結構いそうな気がします。

A (1),(2)
自家受粉可能な植物はハチなどがいなくても受粉可能なので子孫を残すことは容易いです。しかしながら,遺伝子の多様性が担保されにくいため,環境変化による影響を大きく受ける可能性があります。
(1) 自家受精可能である者の方が子孫を残しやすいです。
(2) 孤立した場合には他の花からの花粉を得られないため,自家受精できない植物は子孫を残せなくなります。
(3) (2)のような他花の花粉へのアクセスに関係する変化以外は,遺伝的な多様性の高い方が生き残る可能性が大きくなります。

B 1-7 2-メチオニン 3-55 4-アスパラギン 5-28
この問題は謎ですね。というか半分失題のような気がします。翻訳後修飾関連の記述が一切ないことから何番目なんかわかるはずないです。シグナル配列とか,真ん中での切断とかは空気を読んでないとしても,ファーストメチオニン(開始コドンのメチオニンであり,除去されることが多いものです。ファーストメチオニンが付いたままでは機能しないタンパク質も珍しくないです。)ぐらいは除いてしまいたい気しかしません。

塩基配列の違いを見ていきます。表2-1の1段目のUは19番目なのでファーストメチオニンを除くと6番目のコドンの先頭です(以下,すべて開始コドンを除いて考えています)。したがって,異なるもの(GUG→AUG)は7番目のコドンであり,メチオニンに変化しています。
次に2段目ですが,初めのUが19番目のコドンのラストですので,異なるものはUUC→UUUです。しかしこの変化はともにフェニルアラニンで変化をもたらしません。
3段目は,初めのGCまでで54番目コドンであり,AGU→AAUとセリン→アスパラギンに変化しています。

最後に4段目を見ると,初めのGが61番目の初めであり,62番目がUCA→UAAと終始コドンに変化しています。したがって,B2 株のアミノ酸数は61となり,89より28個分だけ短くなっています。

C すべての花粉が発芽しなかった。
形質転換株の花粉はすべてA1およびB2のXを有し,また,柱頭にある雌性因子はB2を有するため,A1のXとB2のYが結合して花粉の発芽は阻害されるから。

XとYが結合→阻害なので,結合しないもの(B2のX)はいてもいなくても同じと考えて,図2-1の左中段を見ればいいと思います。

D (1)
A1のXと結合して阻害できることから,Yには機能があります(ここでのまぐれ当たりは確率的に考えにくいです)。したがって,Xの方が機能を失ってYと結合できなくなっていると考えられます。

E
自家不和合性を有するためには,対となるXとYの遺伝子がセットで子孫に伝わる必要があるため,同一染色体上で,かつ,乗換えによる分離が起きないよう近くに存在しなければならない。

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東京大学2015年前期生物第1問II
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解説


表の読み取りや実験設計の問題ですが,あまり入り組んでいないため簡単だと思います。

A
父,仔の遺伝子型は生存率に関係ない。母の遺伝子型がot/otの場合には仔は0%の生存率であり,それ以外ならばほぼ100%の生存率となる。

総産仔数はどれも予想される通りで,生存率が明確に100近いものと0のものに分かれています。0のものに共通なものを探すと母親の遺伝子型がot/otだとわかります(仔の遺伝子型が関係ないことは仔の遺伝子型が共通で結果が違うものに注目,父親に関しても同様に考えて排除できます)。

B
5
理由:母親の遺伝子型のみに依存することから,4,5に絞れ,出産や保育行動などに差は見られず,オキシトシンの影響を受ける事項のうち,乳腺に関するもの以外は除外できるから。

まあ,正直なところ6は完全に除外できない気がしますが(母親の社会的な行動が父親に影響を与える可能性が皆無ではないので),最も適当なものなので選ぶ人はひねくれていると思います。

C
交配3,4の子マウスに同じ条件で人為的に乳を与え,生存率がともに0%より高く,違いがないことを確認する。

乳が飲めない→死ぬ,なので,その原因を取り除いてやる実験を考えます。まあ,いつものように生物なので,実は証明になってないですけどね(命題の裏とは真偽一致する保証はないです)。あと,交配3とは明記する必要はないと思いますが,なんとなくコントロール的に(人の手で乳を挙げる影響を取り除かないといけないので。交配4だけに乳を与えて生存率が50%だった場合には判断が難しいです)。


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東京大学2015年前期生物第1問I
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解説

有名どころの問題です。Fの記述で差が出るかな程度です。


A 1:再吸収 2:透過性
タンパク質は原尿に出てきませんが,それ以外の小さい分子は原尿に血漿濃度そのまま出ていき,腎細管で再吸収や分泌されます。バソプレシンは浸透圧の低下と血圧低下をトリガーとして分泌されるホルモンです。

B
(c) 分泌ではなく,再吸収可能な上限を超えたグルコース濃度の原尿が作られるため,再吸収しきれずに尿に排出されるから。

(d)水分過剰ではなく,不足するとアブシシン酸が合成されて気孔が閉じるから。

C 3-4 4-1 5-7 6-9 7-6 8-11 9-12 10-12 11-11
ATPを使う時点で能動的であり,能動的に運ぶということは濃度勾配と逆です。考えればわかる事項ですが,細胞内でカリウムイオンが高濃度,細胞外でナトリウムイオンが高濃度なのは覚えておいてしかるべきです。
腸管とかもそうですが,腸管とかと逆の膜でNa+-K+ATPaseを使って細胞内のNa+を減らし,腸管とかからNa+を吸収するのはよくある仕組みです。

D 4.9 mmol/L 52.3 mmol/L
血漿VLがろ過されてどうなるか考えます(こういうのが苦手な人は単位(ただのmolとかではなく尿中molとか)で考えればいいと思います)。
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それぞれ代入します。
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E
ヒト:
ナトリウムイオンも水も99%程度再吸収する。

淡水魚:
ナトリウムイオンの再吸収は98%程度と高いが,水の再吸収は31%とヒトと比較して小さい。

F
尿量/糸球体ろ過量の0.66に比べてNa+排出量/Naろ過量の0.23が小さいため,Na濃度は血しょうの方が尿より高く,尿を排出すればするほど血しょう濃度が上がってしまうから。

Dの計算式を参考にしていただければと思います。血漿濃度よりも低い濃度の尿ということは,Naに対して過剰な水を尿に出しており,逆に言えば,血漿ではNaに対して少ない水の量になっているということです。

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東京大学2015年前期生物解説
東京大学2015年前期生物の解説です。高得点狙いなら去年より簡単な気がします。高得点狙いではない人にはあまり変わらない感じでしょうか。全体的に特徴のない問題が多い印象で,普通の考察問題を解いていればどうにでもなったと思います。個人的には相変わらず生態系嫌いです。

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東京大学2002年前期物理第1問
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解説

確か標準問題精講にも載ってた問題でなかなかいい問題です。テーマは非破壊検査といったところですか。内容としては難しくも簡単でもないですが,I(5)あたりは少し差がつくのでしょうか。IIについては要望があったので,慣性モーメントによる解法も別解として挙げておきます。また,自分の生徒に解いてもらった際に出た疑問”重心系で考えてなぜだめなのか”について補足として書いておきます。

I
(1)
止まる直前なのでbがCにいるとして式を立てます。摩擦しかパイプ方向には働いておらず,bは動いていること,つまり動摩擦力になっていることに注意すると,
μNa=μ’Nb

(2)
パイプ方向は無視できるので,垂直抗力だけで式を立てます。垂直抗力は使ってはいけない文字なので,(1)を使って消してやります。
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(3)
a,bの状況が逆転しただけなので,(1)及び(2)で文字を入れ替えれば成立しています。lがAからB側に向かう距離だったので,これをBからA側に向かう距離に直すとd1-lです。したがって,(2)に代入して(2)を利用して邪魔なlを消せばOKです。
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(4)
(3)を(2)に代入するだけのお仕事です。
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(5)
同様に考えていけば,μ’/μ=dk+1/dkが得られます。また,lは以下の様にa,b間に存在します(というか間になかったらa,bのモーメントが同じ方向なので回ってしまいます)。
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であり,d3以降はパイプの関係のない部分を切り落として考えれば同様なので常にa,b間に重心は存在します。

μ’/μが1より小さいことを考えると,k→∞でa,b間は0になるので,a,bはともに重心で重なります。

II
(1)
複雑な運動の速度ほどエネルギー保存則です。各小球の角速度が一緒なので,速度=角速度×半径を利用すると,
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(2)
(1)と等式をとるだけです。
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【II(1)別解答】慣性モーメント(大学生向け)
角運動量r×vを微分すると
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|v|=|r|ωかつv⊥rなので,
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というオイラーの運動方程式を得られます(左辺のmr2が回りにくさを表す慣性モーメント)。右辺は力学的モーメント(つまりトルク)です。これをすべての物体について足してやれば,
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が成立します(左辺のΣ部分が慣性モーメント)。本問でいえば,
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となります。これは半径1で重力加速度が右辺からmsinθを除いたものと同じです。したがって,エネルギー保存則は
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【補足】重心による解法がだめな理由
一般に重心にまとめても以下のようにエネルギー保存則は成立します(注:エネルギーの基準は異なるので,非重心系のエネルギーを表す時は重心の運動エネルギーと質点の相対的な運動エネルギーが必要です)。Fiは質点iに働く外力,Fikは質点iに質点kから働く内力です(つまり,Fik=-Fki)。各質点の運動方程式の和をとってエネルギー保存則まで持っていきます。M,F,A,V,Rはそれぞれ総質量,総外力,重心の加速度ベクトル,速度ベクトル,位置ベクトルです。
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となり,仕事込のエネルギー保存則が成立します。しかし,本問に適用してしまうと以下のように間違った答えになってしまいます。
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どちらかと言えば,(2)の方に近しい感じですね。これが間違っている理由としては内力が実はきれいに打ち消しあっていないというか,考慮していない外力が働いているというかといった感じです。そもそも,各質点が互いに剛体としての影響なく運動する場合には,パイプが180°回転した際の角速度が以下のように半径に依存してしまいます。
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つまり,2質点が同じ角速度で動くためには何らかの力が加わっていることがわかります。半径が大きいほど角速度は遅くなるので,質点1は減速方向,質点2は加速方向ですね。さて,この力なのですが,内力として打ち消すことはできません。例えば,長さLの棒の一点を固定し,どこか適当なところに力を加えます。この力に対抗して棒を回らないようにするためには加えた力と同じ力ではなく,同じ大きさの力学的モーメントを加える必要があります。すなわち,剛体の回転運動で作用反作用的にかかるものは力ではなく力学的モーメントになるということです。

以上から,モーメントの作用反作用で同じ角速度になるように立式すると,剛体として追加される力学的モーメント(Tとします)を計算できます(これって最早別解答の慣性モーメントの式ですね)。
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このTを代入してかかっている力を出してやれば,各質点単体だろうが重心まとめてだろうがエネルギー保存則で求めることができます。各見かけの重力を計算し(質点1,2はgに下添え字,重心はG),エネルギー保存則を使うと,
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と全部一致します。質点1,2にかかっている力の差は固定したAから受ける力で補われており,この力の作用点は運動していないため,本解答のようなエネルギー保存則を立てたものには出てきません(仕事が0ということです)。

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