ひたすら受験問題を解説していくブログ
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第2回名大オープン理系数学2017年11月

Q

もしよろしければ解説していただけないでしょうか?(3)が分かりません。難問と噂(?)になってるものです。
今年の第2回名大オープン理系数学の問題です(実施最終日はおそらく11月23日です)。
答え.(1)2つ (2)(α,θ)=(4π/11,7π/11),(2π/11,9π/11),(0,π) (3)証明

QAめいだいもし

A


確かに難しいですね。

図形的に考えるとわかりやすいかと思います。aを足すということは単位円をx正方向にずらすということです。その図形と偏角が同じになる時が解です。|z|=1の場合はただずらした円上の点ですが,|z|>1だったりするとaは相対的に小さくなりますので,ずらした円よりも左側(元の円まで)となり,またそれが左辺の10乗,つまり元の円の外側で同じ偏角になる必要があります。
一方,|z|<1ならばaは相対的に大きくなるので,ずらした円の右側かつ元の円の内側になります。

以上を踏まえて(2)で解をもっているaで作図をしていくと下のようになります(場合分けのとこに載せています)。赤系が|z|>1,青系が|z|<1で考慮する領域です。

この図において,θを動かしていくと,元の円上(つまり左辺の偏角)の方は10θと大きく,移動後の円上(右辺の偏角)よりも早く動いていくため,追い抜く瞬間に偏角が一致します(正確には移動したものの偏角の動きは元のθの動きより早い部分と遅い部分が出ますが,10θを追い抜く瞬間はないです。なぜならば,追い抜きを考慮しなくとも,いずれのケースにおいても解の個数が10個定まるため,結局追い抜いていなかったことが分かります。また,|z|の大気くなるに従い,右の円からのずれは大きくなり,左の円の中心からの距離は大きくなるため,ちょうどぶつかる点が出てきます。これが偏角も絶対値も一致する点です)。

(i)α=0の場合
図のようになります(正確ではないですが,1つのものに関して黒点で左の円10θ,右の円θ,および右の円からaが縮小されて移動してきた点を表示しています)。この時点で|z|<1はないですね。順にθを大きくしていき,解の個数を数えます。実数解なら1個,虚数解なら共役な虚数も解になるので2倍してカウントします。追い抜かす角度が分かりにくいのでβ的なのでごまかして()内に10θを書いておきます(L=1,N=0が確定しているのでθを動かすまでもないのですが,イメージの練習ですね)。βは毎回違う角度です。
qa7_a1.png


L=1(10π)
M=1(0),2(2π+β),2(4π+β),2(6π+β),2(8π+β)
N=なし

(ii)α=2π/11の場合
図のようになります。円と円の交点はθ=9π/11であり,10θ=8π+2π/11です。このθより前は赤部分,ピッタリで円上,その後は青系部分を考えればいいです。
qa7_a2.png

L=2(8π+β)
M=1(0),2(2π+β),2(4π+β),2(6π+β)
N=1(10π)

(iii)α=4π/11の場合
図のようになります。円と円の交点はθ=7π/11であり,10θ=6π+4π/11です。
qa7_a3.png

L=2(6π+β)
M=1(0),2(2π+β),2(4π+β)
N=2(8π+β),1(10π)

以上より,いずれの場合も解の個数は異なっています。
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京都大学2018年特色入試数学第4問
京都大学2018特色数学第4問
画像は何某様のツイッターから節操なくとったものです。

解説

正直骨が折れ,頭が禿げました。試験会場ではこの問題は解き切れなかったと自負しています(下手するとこれだけで4時間いりそうですね。第3問もほどほどの難易度なので,回せるのは3時間ぐらいなので多分無理)。

(1)
これは簡単で,ただ入れるだけです。
a1,a2を置けば,ハの条件から次々に決まっていきます。ロをうまく使えば,
kyodai_2018_tokumath_a4_1.png

となるので,割り切れるためには0となります。2と4,3と5も同じ関係なので,
kyodai_2018_tokumath_a4_2.png

次にnをオーバーしてしまうm=4,5ですが,
kyodai_2018_tokumath_a4_3.png

なので,
kyodai_2018_tokumath_a4_4.png

この時
kyodai_2018_tokumath_a4_5.png

となり成立しています。

(2)
本題ですが,得られる方程式は同じようなものです。

m+k≦nの場合とそれ以外に分けて考えれば,
kyodai_2018_tokumath_a4_6.png
つまり,n=pk+q とでもすれば(kとqは互いに素),第一式より
kyodai_2018_tokumath_a4_7.png

第2式よりm+kがnを超えてしまうものを考えますが,これには2パターンあります。
kyodai_2018_tokumath_a4_8.png

ものっそい色々試行錯誤した結果,問題となっているakとak+1ことa1さんの自分自身への戻り方を考えます(代入し続けて元に戻るでも,次々に自身以外の項を消していくでも,m+kがオーバーした後も操作を繰り返し続けてn回kを足していくと捉えてもよいでしょう(円形に数列を配置するイメージですね))。

問題は漸化式がどっちになるかが変わるところですが,左辺の行き先が変わることと,右辺第1項の2の累乗の指数が違うことが挙げられます。面倒なので場合分けを添え字でごまかしてまとめ(2n-1=Mと表記しています),nとkは互いに素であるため,k回漸化式を適用しないともとに戻らないことを使っていきます。随時代入して適用してみると,
kyodai_2018_tokumath_a4_9.png

と超絶カオスなことになります。第1項の係数は,並び順が違うだけですべてかけているので,
kyodai_2018_tokumath_a4_10.png

というように書けます。ここで求めるべき式に入れてやると,(1を無印のp系統,kをp’系統で表しています)
kyodai_2018_tokumath_a4_11.png

問題が成立するためには第2項と第3項が相殺しなければなりません。試行錯誤すると,p’k=p+1でpk=pであり,それ以外はすべて一致することが分かります。その場合は右辺第3項の大シグマの全項に2が余分にかかっていることになるため,第2項と第3項が相殺します。

補題 p’とpはk項目以外は一致し,p’k=2pkである。
漸化式の適用により,1≦s≦qの場合も,q+1≦s≦kの場合も,左辺の添え字がsの1次式で,かつ,係数が1なので隣り合うsは隣に移動します。
境界をまたぐ場合,すなわちqとq+1,kと1の場合はどうなるか考えてみると,順に
q→k
q+1→1
k→k-q
1→k-q+1
となる。kから開始したものが,kに戻るのは最後なので,k-q=qとならない(なった場合にはkとqが互いに素ではないもしくはk=2,q=1でその場合は循環の最後なので問題ない)。

すなわち,1とkからスタートしたものは1回目とk回目の漸化式の適用時のみ異なることとなります。また,k回目の適用では1スタートではq+1→1が起こるので2pであり,kスタートではq→kであり2p,つまり,p’k=2pkです。

したがって,この補題を用いることによって題意は証明されました。

【参考】行列(大学生向け)
本問は行列で解くこともできます。連立方程式を行列表現して,その行列式を求めると,±(2n-1)であり,余因子は解答におけるカオスなシグマの各項に相当します(1の項は対角成分の余因子です)。

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京都大学2018年特色入試数学第3問
京都大学2018特色数学第3問
画像は誰か様のツイートから丸パクりしました。

解説

結構難しい問題です。割れる割れないや割ったもののガウス記号などは何とか進数のシフトと捉えると見やすいでしょう。特に2の累乗の場合は定石と言っても過言ではありません。

まず,考えているkは100・・・000(0はn-1個)と1111・・・111(1はn個)です。2で割ることはシフトであり,ガウス記号は小数点以下の切り捨てです。したがって,kを2で0回からm-1回割っているので,例えば1101001ならば1101001,110100,11010,1101,110,11,1が表になるということです(元の桁数が同時に考えなければいけない回目の数ですね)。

1シフトすると一ケタ減るので,一つ前と比較できる感じです。頭の2桁で場合分けすると10,11の場合がありますが、生成数のパターンは2進数のパターンなので,10XX・・・Xの0だけ取り出し(Xは何でもいいです),nが1つ少ない生成数のパターンに対応できます。同様に11XX・・・Xもnが1つ小さい生成数に対応できます。生成数の作り方が10系と11系をシフトしただけのものなので,これらの2つの系に同じ生成数は生じません。

したがって10の0つまり2回目になるところと,11の2番目の1つまり3回目になるところとn-1の生成数で考えていけます。

少なくとも1つということは全部だめなものを考えればいいので,必ず表にならなければならない1回目,つまり確率1/2を全体としてそこから引いていきます。

(i)2回目が表,3回目が裏
前提になるためには1/4であり,nの時のすべてのkで1回目を除く部分がダメになる確率をAnとすると,
1/4×An

ここで,Anはその定義から,

1-pn=1/2+An/2

となります(初項は1回目が裏,第二項は1回目が表のケースです)。よって,

1/4×(1-2pn)

(ii)2回目が裏,3回目が表
(i)と同じです。

(iii)2回目が表,3回目が表
2回目の表に対して(i),3回目の表に対して(ii)が起こらなければならず,かつこれらの生成数に重複はないので(1回目はAnを考えることによって分離済み),
1/4×(1-2pn)2

(iv)2回目が裏,3回目が裏
あとに何が来ようがダメです。したがって1/4

(i)~(iv)の合計がダメなパターンになるので,
kyodai_2018_tokumath_a3_1.png

(2)
ここまで来れば作業です。pnの漸化式も出ているし帰納法ですね。

(i)n=1の時
r1=2/p1-1=4-1=3
したがって,成立です。

(ii)n=mで成立を仮定
rm≧3であり,これを使ってn=m+1の成立を示せばいいので,とりあえずm+1のとき,
kyodai_2018_tokumath_a3_2.png

したがって,成立します。

(i)(ii)よりすべての自然数nで成立します。

(3)
とりあえずpをrで表したものに(2)を入れてみます。
kyodai_2018_tokumath_a3_3.png

もう一方は出てきませんが,こういう時は漸化式の代入で行くことが定石ならぬ常識です。先に示すべき式を整理しておきます。
kyodai_2018_tokumath_a3_4.png
帰納法でrn≦3+log⁡nを示します。
(i)n=2
kyodai_2018_tokumath_a3_5.png

(ii)n=mを仮定
kyodai_2018_tokumath_a3_6.png

logがなくなったところは平均値の定理です。したがって成立します。

(i)(ii)と初めのことより,3≦rn≦3+log⁡nつまり,与式は成立します。


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京都大学2018年特色入試数学第2問
京都大学2018特色数学第2問
画像はどこかのツイッターから無断盗用しています。

解説

グラフが点に十分近づいてしまうことがあるということなので,考えている前後でx軸方向への距離の差が十分小さくなってしまうことを示すというような問題です。そんな難しくないでしょう。

対称性よりx≧0で考えます。
グラフの前後になる点を考えた場合にはx→∞においてy’→∞なので,yが一個ずれでもxはものすごく小さくなるため、そこで挟んでやります。ある点(p+a,q+b)はグラフのx軸正側,(p+a,q+b+1)が負側になる場合,そのxの差は,
kyodai_2018_tokumath_a2_1.png

であり,xの定義域に上限はないので,qはどんなに大きくとっても存在し,q→∞に対し,
kyodai_2018_tokumath_a2_2.png

となるので,qの値を大きくすれば1/200より小さくなり,円の内部と共有点を持つ。

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京都大学2018年特色入試数学第1問
京都大学2018特色数学第1問
画像はどこかのツイッター様からくすねました。

解説

(1)は言われていることを淡々とやる系です。(2)はそれを応用してMとLの対応を見ていきたい感じです。

(1)複素数(ベクトルでもいいでしょう)でおいて漸化式を立てます。書かれている条件通りですね。
kyodai_2018_tokumath_a1_1.png


ここからB系列とA系列の差を作りたいので形を作ります。
kyodai_2018_tokumath_a1_2.png

邪魔物がいるので消していきます(B-AをZと置いておきます)。
kyodai_2018_tokumath_a1_3.png


この絶対値を考えていきますが,βもγも絶対値は1より小さく,かつ|β|>|γ|なので,βを打ち消した段階で収束します(Z2-γZ1=0はABの向きとCEの向きが多角形の凸性よりありえないです)。

したがって,
kyodai_2018_tokumath_a1_4.png

(2)
(1)の途中の式でn+1番目のABはn番目のECの1/2でした。同様に5本の対角線はすべて辺に対応するので((1))に相当するαも同じ値です。),
kyodai_2018_tokumath_a1_5.png


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京都大学理学部2018年特色入試数学
ネットで探したらあったので解説してみます。個人的な難易度順は4>3>>1>>2といったとこでしょうか。4は正直試験会場では解きたくないですね。軽食つまみながら解きたくなるレベルの難易度です。

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コンデンサー回路のエネルギー収支の問題について(その2)

Q

先日質問させて頂きました際には丁寧なご解答を頂きましてありがとうございました。
前回のコンデンサー回路のエネルギー収支の問題と似た問題となり大変恐縮ではございますが、
ぜひともご見解を頂きたい問題がございまして、メールさせて頂きました。

コンデンサー回路のエネルギー収支の問題

こちらもよくあるコンデンサー回路の問題ですが、悩みどころをピンポイントで聞いてきています!

設問1と2は分かりますが(これは教科書レベル)、設問3がよくわかりません。
「あれ? エネルギーがどこかへ行っちゃったぞ? あれれ???」
・・・また先日の悪夢の再来です。

詳しい解説をどうぞよろしくお願いいたします。

A


正直なところ実際にやってみないと分からないことこの上ないですが,電磁波によってエネルギーが散逸するという感じです。前回と同じく電磁波によるエネルギーの散逸が無かったとしても,電子の運動エネルギーになる部分があるので,コンデンサー2つでも振動です。そのため,「双方のコンデンサーの電圧が等しくなった」という記述が間違いになると思います。

円錐を切った立体の表面積

Q

もしよろしければ教えてください。
底面がx^2+y^2=1、高さ1の円錐を0≦t≦1で切った時の切断面を含まない、(1,0,0)側の円錐の表面積を高校範囲で、積分などを用いて求めることは可能ですか?計算過程などもあると助かります。

A


z軸方向に垂直に切るとただの相似形なので,x=tで切るという理解でいいのでしょうか。

厳密には大学の範囲なのかもしれませんが,射影の考え方を用いると可能です(ただしcosθ=tとなるθをαと置くとかを認めればですけど)。
円錐の側面はxy平面と45°傾いているため,面積はz軸方向から見た射影の1/cos45°倍になります。したがって,底面の円のt≦x≦1となる部分の面積の1/cos45°倍ということです。したがって,
qa_m_7_1.png

一行目左の積分は放物線の断面で,右の積分が底面と側面の和です。
2行目右は図形的に計算した方が早いので置換とかしてません(してもいいです)。

側面を求める別案としては,切ってできる放物線の曲線の長さを積分で求めて,それにdt/cos45°をかけて積分するって手もありそうですが,計算がめんどくさすぎるので私は辞退しました。

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