ひたすら受験問題を解説していくブログ
東京大学2013年後期総合科目II第1問B
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経済をかじったことある人は誰もが知っているジニ係数、知っていると最終的な結論の手助けにはなります程度で、数学的にこれを分析しようというお話です。難易度は高くありませんが、証明なのでしっかりかけるかどうかです。所有している某資格試験でジニ係数が出てくるので知っていましたが、こんな数式だったんですね。(ジニ係数の最大値自分以外の人の数をn-1じゃなくnにしてました。すみません。)

(B-1)
単純にぶち込みます。改変後を’つきにすると
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(B-2)
変わるのはGの絶対値内だけなので、それを考察します。i=1と2≦i≦n-1のものの差は変わりません。また2≦i≦n-1内のものも変わりません。i=nとi=1の差はnx1増えます。2≦i≦n-1とi=nの差もnx1増えます。よって2n(n-1)x1だけ改変後が増えます。生きにくい世の中になります。

(B-3)
B-2で初めに与えられたものを任意の分配だとします。そこからB-2の改変をするとジニ係数は増えます。ここで、同様に改変後(x')から更に改変してx'2も0にして3≦i≦n-1を-x'2、i=nをx'n+(n-2)x'2とするとどうでしょうか(これをG2という風にi=kまで0のものをGkとします)。


この流れで連鎖的に行きます。つまりG0<G1<・・・・<Gn-1を示します。
(i)
B-2よりG0<G1成立
(ii)G0<G1<・・・<Gkまで成立していると仮定
Gk(xとする)とGk+1(x'とする)の違いを見てみます。
i≦kではx'i=xi
i=k+1ではx'k+1=xk+1-xk+1
k+2≦i≦n-1ではx'i=xi-xk+1
i=nではx'n=xn+(n-k-1)xk+1です。

次にGの絶対値内の増分をみます。
i≦kとn-1≧i≧k+1の組み合わせでそれぞれ-xk+1ずつ減少しますが、ちょうどこれはi≦kとi=nの増分と同じになります(引いた分をi=nに足しているので当然)。
n-1≧i≧k+1同士は増減ありません(同じxk+1を引いているので)。
n-1≧i≧k+1とn=iでは各n-1≧i≧k+1のiに対して(n-k)xk+1増えており、合計で2(n-k-1)(n-k)xk+1だけ増えることがわかります。
よってG0<G1<・・・<Gk<Gk+1

(i)(ii)とG0が任意の分配であったことからGn-1が最大であることがわかる。
つまりxn=wでジニ係数の最大は
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(B-3)別解
別解としていますがこちらがナチュラルです。
任意の配分GからG'をm>ki=kさんがi=mさんに順番が入れ替わらない範囲で金銭Mあげるとどうなるかを検討します。
すると変化するのはこの二人だけです。
i=mさんとi=kさん以外の人の絶対値はi≦m-1の人とはM増え、i≧m+1とはM減ります。
i=kさんとi=mさん以外の人の絶対値はi≦k-1の人とはM減り、i≧k+1とはM増えます。
これらが打ち消しあって残る部分はk+1≦i≦m-1で2Mずつ増えることがわかります。
最後にi=kとi=mさんでは絶対値が2M増えています。
金銭のやりとりがマイナスなら逆です。
よって、ブルジョアが貧民を搾取すればGは上がります。
順序の入れ換えは考慮していませんが、Gが任意の分配であったためi=nがすべての所得wを持っている場合がGは最大です。

(B-4)
どこまでが証明すべきものかわかりませんが、ジニ係数が小さくなることは(B-3)別解答によって示されています。
相対的貧困率は新たな中央値の半分がどうなるかを考察します。
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となります。あとはaとbの関係ですね。所得一定なので(m-2k)a=mb⇔a-b=2ka/mです。
k,a,mすべて正なので、中央値の半分は上がってしまっています。
1≦i≦kの人たちの所得は変わっていないので、1≦i≦kの人たちの所得≦変更前の中央値の半分<変更後の中央値の半分、なので少なくともk人は中央値の半分を超えない人たちがいます。
よって相対的貧困率はk/n以上となり減りません。
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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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