ひたすら受験問題を解説していくブログ
東京医科歯科大学2013数学第3問
ikashika_2013_math_3q.png
(4)だけの出題ならばかなりの難問で、受験で出すのかよと嘆きたくなるレベルですが、誘導に忠実に従っていれば特に何にも難しくありません。一応、誘導を完全に無視して解いてみた別解答を載せておきます。

解答

解法のポイント
  • 誘導設問で出てくる式との形を見比べる
  • 整数nとかの積分→積分の漸化式

(1)単純に微分して=0です。
ikashika_2013_math_3a-1.png
f(x)は全変域で微分可能な関数なので、変域の境界と上の解をf(x)に代入したもののうちで、最も大きいものを選んであげれば終わりです。x=0,1のときはf(x)=0で、残りは
ikashika_2013_math_3a-2.png
でこれは0より大きいのでこれが最大値です。

(2)
積分しますが、普通にやると骨が折れそうです。nやmが入っているので漸化式を立ててやります。求める積分をIm,nとでもすれば
ikashika_2013_math_3a-3.png
となるので、
ikashika_2013_math_3a-4.png

(3)
(i)よりg(x)=kx(1-x)と置けます(k=-aですが特に気にしなくてもいいでしょう)。
(ii)より。
ikashika_2013_math_3a-5.png
これが0<x<1で成り立つなら、右辺の最大値よりkが大きいということです。右辺て(1)と似ています。なので条件をn≧2かつm≧2と整えれば、(1)から
ikashika_2013_math_3a-6.png
となります。あとは、残ったm=1またはn=1のときどうなるかを考えます。k≧(1-x)n-1、xm-1、1の3パターンですが、いずれも1が最大値なので、k≧1です。

g(x)最大値は平方完成してやれば
ikashika_2013_math_3a-7.png
となります。よって最大値の最小値は、
ikashika_2013_math_3a-8.png

(4)
真ん中と左はどこかで見たことある形です。逆数を取ると

ikashika_2013_math_3a-9.png
となり、左辺は(2)であり、真ん中は(1)です。(1)はf(x)の最大値であり、同時にその最大値を0から1まで積分したものでもあります。つまり、全積分区間でf(x)≦(1)であり、等号成立は1点のみなのでその積分では(2)<(1)となります。
残りは真ん中の辺と右辺です。さっきと同じく逆数を取ると
ikashika_2013_math_3a-10.png
です。これを証明すればよいことになります。真ん中は(1)なのは変わりませんが、右辺はここまでに出現していないものです。しかし、(3)を使っていないため、(3)を活用できないか考えます。

(3)はその定義よりf(x)の最大値である(1)より大きく、また(1)においてm,nをそれぞれを1小さくした形を4で割ったものなので、これを繰り返してやるとm>n≧2なので、
ikashika_2013_math_3a-11.png

(4)別解答

解法のポイント
  • 積(累乗)形はlogをとってやる
  • 不等式の帰納法は両辺の増分で考える

何乗だの何乗根だのはlogを取ると手がつけられることが多いです(n項の相乗相加平均とかもlogとれば帰納法でさくっといけます)。なのでlogをとると、証明すべき不等式は
ikashika_2013_math_3a-12.png
です。左辺と真ん中をまず攻めます。一旦nを任意としてmに関する数学的帰納法で行きます(計算の都合上、(i)では拡張してm≧n≧1として証明します)。
(I)左辺>真ん中
(i)m=nのとき
以下の様になります(logでもlogとる前でもいいです)。
ikashika_2013_math_3a-13.png
しかしこれ自体がなかなか厳しい形です。なので更にn=1から数学的帰納法を適用します。
(i-i)n=m=1のとき
左辺-真ん中
ikashika_2013_math_3a-14.png
よってn=m=1のとき左辺>真ん中が成立します。
(i-ii)n≧2、かつm=nのとき
n=m=i (i≧1)のとき成立していると仮定して、n=m=iのときの不等式とn=m=i+1のときの証明すべき不等式間で両辺の差を取ると、
ikashika_2013_math_3a-15.png
これを証明するために両辺の差を取ると
ikashika_2013_math_3a-16.png
よって(i-i)、(i-ii)よりn=mなるすべての自然数において、左辺>真ん中が成立する。

(ii) m>nのとき
m=i≧nのときに成立すると仮定すると、m=iのときの不等式とm=i+1のときの証明すべき不等式間で両辺の差を取ると、
ikashika_2013_math_3a-17.png
これを証明するために両辺の差を取ると(近似にはテイラー定理といわれる平均値の定理の拡張版の2階微分バージョンを使っています。f(b)=f(a)+f’(a)(b-a)/1!+f''(c)(b-a)2/2!が成立するa<c<bが存在します。証明はg(x)=f(x)-f(a)-f’(a)(x-a)-A(x-a)2/2とおいてg(b)=g(a)=0になるAをロルの定理を適用して求めるものが有名です)
ikashika_2013_math_3a-18.png
以上から仮定の下にn≧2ならば左辺>真ん中が成立します。

(i)(ii)より、m≧n≧2を満たす自然数m,nにおいて左辺>真ん中が成立します(実際はもっと良い近似を使えば(ii)がn=1でも成立するので、m≧n≧1でも成立します。また、n=1の時にlogでもとって微分してグラフの概形を求めればわかります)。

次は真ん中>右辺です。

(II)真ん中>右辺
(iii)m=nのとき
logをとったままでもいいですしlogをとる前に戻して普通に計算してもいいです。真ん中=22n>22n-1>右辺なので、真ん中>右辺が成立します。

(iv) m>nのとき
m=i≧nのときに成立すると仮定し、logを取ったもののm=iのときの不等式とm=i+1のときの証明すべき不等式間で両辺の差を取ると、
ikashika_2013_math_3a-19.png
この左辺は平均値の定理より
ikashika_2013_math_3a-20.png
となるので、仮定の下にn≧1で真ん中>右辺が成立します。

(iii)(iv)よりm≧nなる自然数m,nにおいて真ん中>右辺が成立します。

(I)(II)よりm≧n≧2を満たす自然数m,nにおいて(4)の不等式は成立します。

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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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