ひたすら受験問題を解説していくブログ
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京都大学2013年化学第3問b
kyodai_2013_chem_3q_3.png
ヘミケタールという受験生には聞いたことないだろう構造が出てきます。ヘミケタールのケトン型といわれて、「ああ、あれね」といけた人は少なかったのではないでしょうか?

問5
とりあえず、問題文に書かれている通りに五員環構造をベンゼン環につけたものを描いてやると、
kyodai_2013_chem_3a_6.png
この時点でC9H10です。つまり飽和していることがわかります。これにOをつけることを考えるとOHとなることがわかります。
この構造にOHをつけて不斉炭素を持つものは
kyodai_2013_chem_3a_7.png
だけで、aはアルコールなのでナトリウムと反応し、Gだとわかります。
では、HIJはどうなるのかですが、これらはナトリウムと反応しないためOHを含まない物質です。つまり、OHを持ってしまうことの前提となっている炭素のみの五員環構造ではないことがわかります(飽和具合に影響を与えないことからも、Oは二重結合はしていないことがわかり、エーテルだとわかります)。
よって、五員環の炭素を1つOに置き換えた構造になることがわかるので、書き出してやると、次の2パターンが考えられ、
kyodai_2013_chem_3a_8.png
これらにあまったCH3を不斉炭素を持つように加えてやれば、
kyodai_2013_chem_3a_9.png
の3種が得られます。この不斉炭素のHをOHで置き換えると、
kyodai_2013_chem_3a_10.png
です。最後gのみヘミケタールではないので、gがKであり、その元となっているdがHだとわかります。次にe,fのケトン型を描くと(これには似ている構造で知っているものを思い返してください。グルコースが思いつくのではないでしょうか?)
kyodai_2013_chem_3a_11.png
となり、アルコール型はhなので、hがN、eがL、iがM、fがIであることがわかります。

【参考】
ケトンとアルコールから酸触媒の元で(通常は反応中間体の)ヘミケタールができ、さらにアルコールと反応してヘミケタールのOHがORに置き換わるとケタールといわれる物質になります(ヘミ=hemiとは半分を表す接頭語です)。
ケトンではなくアルデヒドの場合にはヘミアセタール、アセタールと呼ばれます。また、ケタールとアセタールの総称もアセタールであり、ヘミケタールとヘミアセタールの総称もヘミアセタールです。
kyodai_2013_chem_3a_12.png
ヘミケタールはOHからH+が電離した場合(正確にはORのOにH+が付加することが基点?)に、左の平衡を左側に進むことになるので、OHの部分がケトンになり、OR3とCの結合がきれてアルコールができます。
この逆反応は、エーテルとなっているOがグルコースと同様に環状構造の一部をなす場合にでも同じように起こるため、アルコールが別物質で出るのではなく、同じ物質のケトンの逆側にアルコールが生じることになります。
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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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