ひたすら受験問題を解説していくブログ
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慶應大学医学部2013年物理第2問
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ダイオードそのものについての問題(問1)とそれを利用した回路についての問題(問2、問3)です。問1は用語以外は考えたらわかりますが、覚えているだけでも解ける辺りが残念な問題です。問2はキルヒホッフを正しく使えるかが問われていて、解けない人も割りといそうです。問3もキルヒホッフの第二法則をきちんと当てはめられるかが問われています。いずれも、ダイオードに抵抗がない人間には瞬殺問題です。

問1 1:e 2:電子 3:b 4:正孔 5:整流作用 6:d
1,2
n型半導体についてなので、nつまり電子がキャリアとなっています。そのためにはシリコンよりも価電子が1つ多くて余る元素Pが答えです。Sでもできるっちゃ出来るのですが、いわゆるダブルドナーという状態で非常に効率が悪いものになります。n型半導体では、電子が励起されて伝導帯と呼ばれるエネルギー準位に入り、その電子が流れることによって電流が生じます。つまり電子を励起する必要があるのですが、Sのような2つの電子が余るダブルドナーは原子で言うとヘリウムであり、Pのような電子が1つ余るシングルドナーは原子で言うと水素です。そのため、励起に必要なエネルギーがSの方がかなり大きくなるので、効率が悪くなってしまします。

3、4
逆にp型なので、電子が励起して抜けた穴、正孔(ホール)がキャリアとなります。そのためにはn型とは逆に電子が1つ足りない元素、つまりBが適しています。Be(ダブルアクセプターという)でも出来ますが、よく知りませんが多分、ダブルドナーがダメな理由と同じ感じで効率が悪いものになってしまいます。

5,6
半導体に電圧をかけるとそれぞれのキャリアが電圧に沿った動きをします。つまり、n型の電子が+に向い、p型の正孔が-に向かいます。また、nとpの接合面では互いのキャリアが打ち消しあいます。
以上を考慮してbとdを見てみると、bではn型は左に電子、p型は右に正孔が移動して、単に分極しているに過ぎない状態です。また、そのように分布するため、n型の接合面では電子が乏しく、p型の接合面でも正孔が乏しくなり、絶縁体と同様になってしまいます。
一方、dでもそれぞれのキャリアは同じ動きはしますが、接合面で打ち消し合いが起こるため、接合面へのキャリア移動→キャリア消失→消失した位置へ接合面と反対にあったキャリアの移動→消失・・・・と延々と起こるため、電気が流れます。

問2
ダイオードが絡む問題は電流の向きによって答が変わるので、どちらに電流が流れるか、つまりどちらが電圧が高いのかを2パターン考えてやることが定石です。ただ、今回の問題では、B,Dのどちらを高くしても同じになる対称な回路なので、Bを+として考えてきます。電圧降下の考えに沿っていけば、Bが最高、Dが最低で、抵抗をはさむたびに電圧が降下します。
まず、BCD(正方形の右側の経路)はダイオードがないためそのまま流れます。ここで抵抗をはさむことからB>C>Dであることもわかります。
次に、BA間のダイオードですが、Bが最高なので(A=Bも考えられますが、AにBから他の経路で達するためにはBCAもしくはBCDAなのでいずれも抵抗をはさむためBより電圧が低いです)、BA間はB→A方向に流れます。
次にAD間は、Dは最低なので流れません。するとACはA→Cではないとキルヒホッフの第一法則を満たせないことがわかります(Bから流入した電流の逃げ場がないのでA→Cとなります)。
以上から電流の流れは以下の図のようになり、BCDとBACDの電圧降下より
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問4 b:h c:f,g
交流なのでB+D-とB-D+のパターンで各点の電圧がどうなるのか考えてやります。+から進んで抵抗をはさむと電圧が下がります。
B+:B=C>A=D
B-:D=C>A=B
(b)はBの電圧がプラスマイナスに関わらずプラスなので、(h)CとAです。(c)はBの電圧が正の場合のみ正で、負の場合には0なので、前者よりBA、BD、CA、CD。後者より、DC、CD、AB、BAです。共通のものは(g)BAと(f)CD
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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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