ひたすら受験問題を解説していくブログ
慶應大学医学部2013年物理第4問
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他の大学ではあまり出ない分野です。それに加えて数値を計算させたり、倫理かよって感じで人名聞いたりのくだらない問題もあり、また、各定数がポンッと出されているためわけわからなくなる感じです。
いろいろ文句をつけましたが、結局のところ正当に難しいわけではないので、難易度は並でしょうね。

まずは定数の整理をしたいと思います。
プランク定数:h
もともとは光子のエネルギーに関する定数で、光子のエネルギー=プランク定数×振動数、が成立します。プランク定数はこれだけではなく、量子的振る舞い(連続ではなく離散的な振る舞い)をする現象には大きく関わっており、不確定性原理や電子スピンなどの記述にもプランク定数は出現します。
プランク定数を2πで割ったものを換算プランク定数といい、換算プランク定数で表すと、様々な量子的現象がきれいな係数で表せるため、しばしば単位的に扱われます。

ボルツマン定数:kB
温度とエネルギーを関係づける定数で、ボルツマン定数=気体定数/アボガドロ定数。エントロピーと関連する定数だったりします。

リュードベリ定数:R(気体定数とは別です)
原子の発光および吸収スペクトルに関連する定数で、遷移が起こる2つの電子軌道と波長を結びつけるものです。
詳しくは後で述べます。

問1
(a)3×102
内部エネルギー=運動エネルギーです。ルビジウム原子の気体は単原子分子なので、
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(b)-6×10-3
光を粒子と捉えた場合、運動量保存則より、
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(c)1×10-7
(b)で求めたものはマイナスなので絶対値を取ります((b)自体の解答が絶対値でいい気もしますが)。
内部エネルギーの式から、
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(d)8×10-7
通常の運動量と波の運動量を結びつけるものなので、そのまま780nmになります。一応式を立てると、
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問2
(a)
電子がとりうる軌道、言い換えれば、エネルギーが連続的であり、電子は電磁波としてエネルギーを連続的に放出することにより、原子核との距離が連続的に0に近づいていけるため、原子が安定的に存在しできないという欠点。

一度に高い壁は上れないけど、ゆるやかな坂道なら山だって越せてしまう感じです。

(b)定常状態 ボーア
糞問
物理現象は連続的に見えても実は離散的であり、物理量の最小単位のことを量子といいます。量子条件は電子軌道の円周がド・ブロイ波長の整数倍になるというものです。

(c)6×10-3
リュードベリ定数が出てくるスペクトルの公式より一発です。
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【参考】
リュードベリ定数のスペクトル公式がわからなければ、というよりもリュードベリ定数のことを忘れていた場合は、量子条件から解いてやることになります。最終的に知りたいものは波長であり、言い換えれば、2軌道間のエネルギー差なので、n番目の軌道のエネルギーを求めてやると、
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となります。この式においてvとrが不明なので、等速円運動の条件と量子条件から求めてやります。まずは等速円運動の条件より
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であり、rを3回とmを1回かけて量子条件を当てはめてやれば、
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となります。Eに代入すると
handai_med_2013_phy_4a-9.png
となり、n1とn2で差をとり、1/λ=の形にして各定数を代入してやれば、
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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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