ひたすら受験問題を解説していくブログ
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慶應大学医学部2013年化学第3問
keio_med_2013_chem_3q.png
ガチ解答を作るなら2.の難易度は受験史に残るレベルなのでどこら辺で正解なんだろう?と疑問です。それ以外はよくあるレベルの問題です。

1. 12種類
ポイントはアスパラギン酸の側鎖の酸がグリシンのアミノ基と結合できる点です。
gをグリシン、aをアスパラギン酸、左側をアミノ基としてg-g-aは1種類、g-a-gは2種類、a-g-gは2種、a<g×2は1種類で計6種類です。
問題文で不斉炭素と指示されている様に光学異性体を考慮します。アスパラギン酸には光学異性体があるので、2倍の12種類が答えになります。

上記でいうところのa-g-gと<g×2なので、
keio_med_2013_chem_3a-1.png

2.
ジペプチドでは末端アミノ基のNも配位することになるが、ペプチド結合のNのようにC、O、N間の共鳴構造によるイオンの安定化を受けないため、脱プロトン化されないまま配位してしまい、赤紫色の原因となる脱プロトン化したNを2つ含むN-C-C-N-Cu環構造が形成されないため。

私の妄想半分の解答ですが、一応、高校理科FAQ - 啓林館ユーザーの広場でも同じようなことをいっている気がします(テトラグリシンやトリグリシンの配位が図で示されているので参考にしてみてください)。
この問題って、「ペプチド結合を2つ持たないから」的なのでも点数もらえるのでしょうか?

【参考】ペプチド結合の共鳴構造と配位のpH依存性
ペプチド結合は次の共鳴構造(通常は立体的な反発によってトランス配置)をとります(上段)。また脱プロトン後の陰イオンも共鳴構造をとります(下段)。
keio_med_2013_chem_3a-2.png
ペプチド結合のNの酸解離定数は共鳴構造による安定を受けるため、アミノ基の酸解離定数より大きくなります。つまり、強塩基であるNaOHを加えることによって、アミノ基は陰イオン化されなくてもペプチド結合のNは陰イオン化されてしまうということです。その結果、Nの配位しやすさや立体的な位置関係の変化(共鳴構造は二重結合と単結合の間のような構造)が見られるため、ペプチドの配位の仕方はpHに依存したものになります。
また、電子の状態が変わるということは、電子の遷移によって生じる色にも変化が起きるということになります。

3.
(1)12種類
酢酸鉛の鉛とアミノ酸由来の硫黄によって硫化鉛の黒が生じる反応がここで言う”反応”です。つまり、反応が起きなかったということはシステインを含まなかったということであり、グリシン、アスパラギン酸、チロシンの3つのアミノ酸からなるトリペプチドということになります。
チロシンの側鎖はペプチド結合に関係ないので、1.を元に計算します。1.でいうグリシンの1つがチロシンになっただけなので、二つのアミノ酸の入れ替えが可能になるだけです。
よって、光学異性体を無視したものは6種だったので6×2=12種類です。
光学異性体を考慮するならば、更に2×2をして、48種になります。

(2)酸性
アミノ基よりカルボキシル基の方が多く、チロシンのフェノールも弱い酸性なので、酸性になる。

アミノ酸のpHや等電点(pHは等電点に近い気もしますが、濃度に依存します)は酸性基や塩基性基の個数とその強さによって決まります。
個数が同じでも、例えばグリシンの酸解離定数はカルボキシル基2.34、アミノ基9.6(塩基の解離定数は4.4ということ)なので、同じ数あればカルボキシル基の酸性が勝ちます(中性アミノ酸なので等電点は二つの解離定数の平均値である6弱になり、pHもその付近、つまり弱酸性になります)。

4. 3.15mL
水酸化ナトリウムを加えると弱塩基の塩と強塩基なのでアンモニアが発生します。このアンモニアと中和滴定の水酸化ナトリウムの合計が中和滴定の硫酸とちょうど中和されます。

よって、まずはアンモニアを求めますが、そのためにはトリペプチドが何molなのかわからなければなりません。
トリペプチドの分子量を計算すると、側鎖を除いたアミノ酸と側鎖、脱水部分で考えてやるか、分子式にしてから計算します。、
(12×2+16×2+14×1+1×4)×3+1+(12×2+16×2+1×3)+(12×7+16×1+1×7)-18×2=222+1+59+107-36=353
よってmol数は20/353=20/353mmolとなります。1molあたり窒素は3つなので60/353mmolのアンモニアが出来ます。
中和反応の等式を求めるmLをxとして立てると
0.2x+60/353mmol=2×0.01×40⇔x=4-300/353≒3.150
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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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