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東京大学2007年前期数学第6問
todai_2007_math_6q_1.png

解説


私はこういう問題は嫌いなので難しめに感じました。さて(1)は,ぱっと見の形として思いついて欲しいもの(数学は形が非常に重要な手がかりです)には,平均値の定理,面積比較,微分による増減手法などがあります。
次にこれらのうちどれなら証明可能なのか,というのを検討していく流れかと思います。
(2)については,1を用いてとあるのでそれに従うしかありません。まずは素直にやってみて(誘導に素直に乗るのは第一選択肢です。変形してしまったりして,出来ない生徒は意外に多いです。),だめならどうするか考えていきます。
一応,(2)についても一般的な解答と無理やり捏造した別解答を載せておきます。

(1)
まず,私は平均値の定理にぶち込んでみましたが,
todai_2007_math_6a_2.png
となりダメでした。
真ん中が積分なので,1/tの面積比較でいける予感がします。いやいやながら図にすると,
todai_2007_math_6a_1.png
となります。わかり易い右辺からいくと,右辺を2で割ると台形の公式になっており,また1/tは下に凸なので曲線の上側にきます。
左辺はt=aの点でt軸に平行に線で引いて傾きから攻めてやるか(結局微分になるので除外),図のように上辺と下辺の平均値が1/aになるように,つまり,t=aの点を通るような直線を引いて台形を作ってやります。直線の傾きは,左辺が曲線より小さくなることを言いたいので,曲線の下側にしか来ないように,t=aにおける接線になります。
以上の図より,左辺<中辺<右辺になります。

【(1)別解答】微分によるもの
x=0の点で左辺=中辺=右辺=0となるので,微分してみました。
todai_2007_math_6a_3.png
よって,(左辺)'<(中辺)'<(右辺)'が成立し,左辺=中辺=右辺=0より,0<x<aの範囲で左辺<中辺<右辺になります。

(2)
まず左辺<中辺にそのままぶち込むと,得られたい形は
todai_2007_math_6a_4.png
となり,そのaやxの条件は
todai_2007_math_6a_5.png
となります。もし,a,xが存在すればそれで終わりなのですが,これは矛盾して困った感じです。
一瞬,失題?とか思ってしまいますが,天下の東京大学がそんな問題を出すわけがありません(ちなみに自分の入試のときに,問題文を読み間違って解答に”ここは例えば○○(問題文どおり)じゃなきゃ失題じゃね?”的に書いたのは,いい黒歴史です)。

矛盾してしまうのは近似の精度が甘いからです。ならば,近似具合をあげてやります。(a+x)/(a-x)=2を考えてやるのではなく,この近似をk回使った結果,考えている区間の終わりが始めの2倍になるようにします。要するに,面積を求める際に,台形複数個でやってやるということです(そうすると面積は曲線の積分により近づきます)。

k回後の積分区間は[a+(2k-3)x, a+(2k-1)x]なので,a+(2k-1)x=2a-2x⇔a=(2k+1)xです。この時,和をとると,
todai_2007_math_6a_6.png
あとは適当なkを入れて計算するだけです。k=2のとき,
todai_2007_math_6a_7.png

【(2)別解答】
logの性質として掛け算が累乗になる性質を利用します。そうすると,単なる掛け算と累乗計算という違いが生じるため逆転が起こるかもしれません。
結論から言うと,証明すべき式に1/2をかけて出てきた不等式の係数の大小を比較してやります。
(この解答の背景については参考として後で述べます。)
todai_2007_math_6a_8.png
となるため,証明すべき式の左辺<中辺を満たすa,xが存在する。すなわち,証明すべき式の左辺<中辺が成立します。

さて,同様に中辺<右辺を示します。全く同じく1/2をかけて
todai_2007_math_6a_9.png
これを満たすa,xが存在するためにはを示せばいいことがわかります。
aで除した後,右辺-左辺をとり,ルート以外を計算し,正のものと負のものを分けて2乗し,差をとり,というプロセスを繰り返します。以下に実際の計算をあげます。量は多いですが,工夫をすると結構簡単に進みます。
todai_2007_math_6a_10.png

【参考】
1/2でいけそうというのは,実のところ適当な数kをかけ,kによってxの存在範囲がどうなるかを考えてやることからきています。例えば左辺<中辺なるa,xが存在する十分条件は,
todai_2007_math_6a_11.png
を満たす実数kが存在することになりますが,この式の右辺/左辺とると,k→0において(log2)/0.68に近づいていくことがわかります。
結局のところ,証明したいものになるので,これでは証明できないのですが,(log2)/0.68>1ということを仮定すると,その近傍のk(要するに0に近いk)では右辺/左辺>1であることになります。
なので,比較的0に近くて計算も容易な1/2で計算してみることが思い浮かびます。
それでダメならもっと小さい値で行くので計算は複雑ですが,多分どうにかなります。

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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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