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東京大学2010年前期物理第2問
図2のように,水平面上に2本の導体レールを間隔lで平行に置き,磁束密度の大きさがBである一様な磁場を鉛直下向きに加えた。導体レールの上には,長さl,抵抗値Rの棒を導体レールと直角をなすように乗せた。導体レールには,図に示したように,4つの抵抗1,2,3,4と,起電力Vの電池,スイッチをつないだ。抵抗1,2,3の抵抗値はRであり,抵抗4の抵抗値は3Rである。自己誘導,導体レールと導線の抵抗,電池の内部抵抗は無視できる。
I 棒が導体レールに固定されているとき,以下の問いに答えよ。
(1) 最初,スイッチは開いている。このとき,棒に流れる電流の大きさI1を求めよ。

(2) 次にスイッチを閉じた。このとき,棒に流れる電流の大きさI2を求めよ。

(3) (2)のとき,棒に流れる電流が磁場から受ける力の大きさを求めよ。また,その向きは図中(イ),(ロ)のどちらか。

II  次にスイッチを閉じたまま,導体レールの上を棒が自由に動けるようにしたところ,棒は導体レールの上を動き始めた。以下の問いに答えよ。ただし,導体 レールは十分に長く,棒はレールから外れたり落ちたりすることはない。また,棒が受ける空気抵抗,導体レールと棒の間の摩擦は無視できる。
(1) 棒の速さがv1になったとき,抵抗3に流れる電流が0になった。v1を求めよ。

(2) 十分に時間がたつと,棒は速さv2で等速運動をしていた。v2を求めよ。
todai_2010_phy_2q.png

解説


計算の面倒な問題です。それだけです。
問題を俯瞰してみると様々な状況について同じことを聞かれており,微修正を繰り返す連立方程式になります。このような場合には,加減法ではなく代入法で解く方が若干便利な傾向があります(まあ,今回は新たな要素を足すというよりも,変数=0がメインなので大差ないですが)。なぜならば,加減法では或るひとつの式に新要素を追加する場合に,それだけ分けて考え直せばいいわけではなくなるからです。

I
(1)
棒に流れるものをi1,抵抗2に流れる電流をi2,それぞれ,図2の下向きを正と設定します。すると,抵抗1に流れる電流はi1,抵抗4はi2となります(ともに図2の右向きが正です)。 

未知なる変数が2つあるので,キルヒホッフ第2法則(電圧降下)の式を適当に2本立てます。と思いましたが,結構単純なので下図の青ルートだけでOKですね。
todai_2010_phy_2a_2.png
todai_2010_phy_2a_1.png

(2)
更に抵抗3に流れる電流をi3とします。抵抗1に流れる電流はキルヒホッフ第1法則よりi1+i3,抵抗4はi2+i3となります(ともに図2の右向きが正です)。
今度こそ未知なる変数が3つなので各色でキルヒホッフ第2法則(電圧降下)の式を立てて解きます。順に赤緑青で行きます。
todai_2010_phy_2a_3.png

(3)
(2)で求めたものは下向きが正です。よってフレミング左手の法則より,(ロ)方向に
todai_2010_phy_2a_4.png

II
(1)
I(1)に対応しています。電圧降下の式は,レンツの法則から閉回路の下向き磁場の増加を緩和する方向に起電力が生じるので,棒において上向き,言い換えれば電池と反対に働きます。I(1)でやったようにまずは青から,
todai_2010_phy_2a_5.png
変数が残ってしまって困るので,結局,赤や緑を導入して(これらの回路にI(2)との差異はないので,計算結果をそのまま活用します)
todai_2010_phy_2a_6.png

(2)
等速運動ということはi1=0です。連立方程式を解くと,
todai_2010_phy_2a_7.png

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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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