ひたすら受験問題を解説していくブログ
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
東京大学2006年前期数学第4問
次の条件を満たす組(x,y,z)を考える。
 条件(A):x,y,zは正の整数で,x2+y2+z2=xyzおよびx≦y≦zを満たす。
以下の問いに答えよ。
(1) 条件(A)を満たす組(x,y,z)で,y≦3となるものをすべて求めよ。
(2) 組(a,b,c)が条件(A)を満たすとする。このとき,組(b,c,z)が条件(A)を満たすようなzが存在することを示せ。
(3) 条件(A)を満たす組(x,y,z)は,無数に存在することを示せ。

解説


誘導が多いので普通レベルの問題ですが,(3)だけで出されると日本の数オリクラス?とか思う問題です(数オリなんて受けたことないのでテキトーに言っていますが)。
ただ,(3)だけで出されても,本問題で使われている証明の手法,つまり,背理法で最大のzを仮定し,それ以上のzを導き出すという手法は,整数の問題で「無数に存在することを示せ」とある時点で反射的に思い至って欲しかったりします。
(2)あたりのベースには代数的なバックグラウンドがある気がしてなりませんが,私には良くわかりません。
とりあえず,上であげた証明に繋げるために(1)や(2)を考えているという視点を忘れずにいきましょう。つまり,
zがいくらでも大きくなることを示したい(3)→既知の組からzのより大きな組を生成できる(2)→(2)の発端となる組を見つけてあげる(1)
ということです。

(1)
パッと思い浮かぶのはx≦y≦3であり,ここの部分は9通りなので総当りしてzが整数になるものを探してやることです。
でも,私はめんどくさがり屋なので,出来るだけ手数は減らしたいため,与えられた条件の式が一つの文字に注目すると2次式になることを活用しました(一つの文字に注目は複数変数の定石)。

2次式が解を持つかどうか(整数解よりも甘い条件でまず絞り込んでやる。甘い条件での絞り込みは常套手段です)を調べます。普通に判別式か平方完成です。
todai_2006_math_4a_1.png
”=0”が成立するためには真ん中の項が負でなければなりません。よって,y>2,整数なのでy≧3です。さて,いじった条件の式は対称式だったので,どの文字でも同じことが成立します。
つまり,3≦x≦yです。x≦y≦3とあわせてみるとx=y=3とわかります。
代入してzを求めます。
todai_2006_math_4a_2.png

(2)
いわれている通りに入れると,前提となる条件が
todai_2006_math_4a_3.png
であり,示すべきことは下の式においてzがz≧cで解を持つことです。
todai_2006_math_4a_4.png
考えうるのは、代入して整数問題として因数分解してやるか,(1)のようにzの2次式として解いてやるかです。今回はzが実数という甘い条件ではなく,整数ということまでちゃんと調べなきゃ行けなそうなので,前者しか無理そうです(今回はzの2次式として扱おうとしてzについての平方完成を目指しても結局因数分解に気づけます)。
いずれにせよ,とりあえず代入してみます。
todai_2006_math_4a_5.png
となるので,z=bc-cとしてやればOKです。(z=aの方はa=b=cのときのみ考えられ,また,組み合わせに変化がありません。)

(3)
見るからに背理法で行きます。

有限個の組しかなければ必ずzの最大値が存在します。しかし,(2)で見たように,条件を満たす任意の組に対してより大きいzの組が存在します。また、(1)で示したように,実際に少なくとも一組は存在するため,より大きいzの組が実際に存在することがわかります。
よって,有限個の組とおいた仮定が間違っており,条件を満たす組は無数に存在します。
スポンサーサイト

テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
http://jukenkaisetsu.blog.fc2.com/tb.php/227-9f6a97fa
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
トラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。