ひたすら受験問題を解説していくブログ
東京大学2005年前期数学第3問
todai_2005_math_3q.png

解説

なんかあまあまな条件で気持ち悪い問題ではないでしょうか。(1)は簡単でおいておくとして,(2)で引っかかる人がそれなりに出てきそうです。私が初めに解いたときは(1)との関係が見出しにくかったので,別解答にあげてるように一般化して解いています(注:掲載のものは解いたときより更に一般化しています)。

(1)
安定の微分ゲーです。要するにf'(x)の範囲を求めよという問題なので,もう一度微分します。
todai_2005_math_3a_2.png
です。これはx=1で0,x<1で負,x>1で正なので,f'(x)は下に凸でx=1で最小値f'(1)=0をとります。

境界の値を求めます。
todai_2005_math_3a_3.png
よって0≦f'(x)<1/2です。

(2)
言い換えると
todai_2005_math_3a_4.png
です。これと(1)で求めたf'(x)の範囲を使うことを考慮すると,差と微分の関係なので,平均値の定理が思い浮かびます。cをxnと1の間の数とすると,c>1/2であり,
todai_2005_math_3a_5.png
となります。これが,すべてのnについて成立すれば,数列{xn-1}は(x0-1)/2nより急速に0に近づいていきます。
つまり,挟みうちの原理によって,{xn-1}は0ということになります。

では,すべての0以上の整数nにおいてxn>1/2を示します。

(i)n=0のとき
定義上,満たしています。

(ii)
n=kのとき成立しているとすると,xk>1/2です。
(1)よりx>1/2でf(x)は広義単調増加なので,
todai_2005_math_3a_6.png

となり,n=k+1でも成立します。

(i)(ii)よりxn>1/2なので,上で述べたように,はさみうちの原理によってxnは1に収束します。

【(2)別解答】
嫌がらせのような別解答のお時間です。今回は本問をとことん拡張してみました(もっと出来る気しかしませんが)。
todai_2005_math_3a_10.png

はい,私の下手な文章とあいまってややこしいですね。
わかりやすくするためにOKな図(左)とダメな図(右)を描いてみます。
todai_2005_math_3a_9.png

とりあえず上の記述が正しいとすれば,本問で聞かれているf(x)は連続かつ単調増加であり,かつ,f(x)-xの微分でもしてやればわかる通り0<x<1でf(x)>x,x=1でf(x)=x,x>1でf(x)<xなので,xnは1に収束することがわかります。

・証明
座標のとり方として,(a,g(a))が原点になるように平行移動しても一般性を失いません。
また,原点に対する180度回転対称性より,x≧0の範囲で考えてれば,その結果をx<0に適用できます。
更に,y軸に対する対称性移動を考えてやれば,g(x)の傾きは正のみ考えればOKです。

長ったらしい条件を満たすDに含まれるxn≧0に対して,f(x)は直線lと直線mにはさまれ,また,傾きが正の直線mによってy軸を対称移動した直線が直線lであることから,x>0では上からy軸,直線m,直線lとなるので,直線lをh(x)とでもしてやれば,
g(xn)>f(xn)≧h(xn)
となります。

点(xn,f(xn))を直線mに対称移動した点のx座標,つまり,xn+1は,直線mの傾きが正で,かつ,g(xn)>f(xn)≧h(xn)であることから,
xn>xn+1≧0
となり,数列{xn}は下に有界な単調減少数列になります。

あとは,0以外には収束しないことを示しだけですが,0とは異なる下限cが存在するとします(つまりxn≧c>0)。

(c,g(c))を通り直線lと平行な直線をs(x)とします。c=aでなければ,f(c)<s(c)=g(c)なので,f(x)は高々有限個の不連続点しか持たないことを考慮すると,s(x)とcの近傍におけるxの関係はf(x)<s(x),f(x)≧s(x)のいずれかです。

(i)f(x)<s(x)の場合
そのcの近傍に属し,xn>cとしても,xn+1<cが成立します。このとき,cは下限ではなくなるので,aが下限ということになります。

(i)f(x)≧s(x)の場合
そのcの近傍に属し,xn>cとすると,xn+1≧cが成立します。この場合は,cが存在しえますが,g(x)≧f(x)≧s(x)なので,はさみうちの原理からf(x)の右側極限はg(c)に一致し,f(c)<s(c)=g(c)なので不連続点でもあります。
つまり,文字cをbと変えてやれば,「いかなる不連続点x=bにおいても,f(x)のaへ向かう方向の片側極限x→bがその近傍でf(x)の値が直線mおよび,点(b,g(b))を通ってlに平行な直線にはさまれつつ(境界は含まない)g(b)に収束することはないものとする」に反することがわかります。

よって,(i)(ii)より下限はaになり,単調な数列{xn}はaに収束します。
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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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