ひたすら受験問題を解説していくブログ
東京大学2003年前期数学第6問
円周率が3.05より大きいことを証明せよ。

解説


難易度的には大したことはないのですが,円周率を3にするとかいう時代背景があったため,当時注目を集めた問題です。

正八角形か正十二角形の辺でいけます(面積だと十二角形で3丁度になってしまいます。)。ここでは近似精度のいい正十二角形を使います。余弦定理により,半径1の円に内接する正十二角形の外周をもとめ,それが円の外周より小さいことを利用します。
todai_2003_math_6a_1.png

ここで左辺が3.05の2乗,つまり,9.3025より小さいことを証明すればOKです。(あらかじめ”=9.3025”となる√3を計算しておけば,1.74より√3が小さければOKなのがわかります。よって,そうなるような精度で√3を計算します。)
todai_2003_math_6a_2.png

また,2乗をとらずに二重根号をはずしてもいいかと思います。

【参考】無限級数による解法
各種無限級数でπが絡んでくるものは多くあります。ただ,どの級数を使うかによって,計算を手でしようとするととてつもない計算量になって詰みます。
ここでは有名どころとして,arctan,リーマンゼータ関数で何項まで必要になるのかについて調べてみます。

(i)arctan
arctanは以下のような無限級数です。
todai_2003_math_6a_3.png
x=1の場合,arctanx=π/4なのでこれを活用します(マイナスの項が入るので,マイナスをした段階で超えて欲しい数値3.05/4=0.7625を超えなければなりません。)。エクセルさんに計算をさせてみた結果,第12項において始めて0.7625を超えます(0.764+α)。12項計算したい人はこの解法を使ってもいいでしょう。

(ii)リーマンゼータ関数
以下のような無限級数です。
todai_2003_math_6a_4.png
s=2のときπ2/6であり(x2のフーリエ級数展開から簡単に得られたりします),(3.05)2/6をこの級数が超える項数をエクセルさんに計算させると11項目で超えるらしいです。私には計算する気が起きないです。

ならばと,s=4をやってみると,ζ(4)=π4/90であり,(3.05)4/90<1を超える項数を同様に求めてみると,エクセルの世話になる必要すらなく1項目だったりします。
他の正の偶数を入れたゼータ関数も比較的簡単に求められ,かつπのs乗が出てきます。そして,sが増えるほど1に近づいていくので,3.05をπの部分に代入してやれば余裕をもって1以下になるため,第1項で判定可能です。

本番でゼータ関数で解答した人はいたのでしょうか?本番でも思いついたのですが,ζ(4)を覚えていなかったので,ζ(4)を求めることより,正十二角形の周を計算する方を選らんでしまった記憶があります。
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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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