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東京慈恵会医科大学2013年化学第2問
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解説


前半は気体の溶解の問題ではっきりと難しいと思います。後半はまあ普通でしょう。

問1 13.3kPa
問題文順に分圧を求めていきます。
乾燥空気の圧力をPとすると,初めの空気中では0.21Pです。

次に,肺に吸入された酸素の分圧PIO2は,空気の分圧は水蒸気圧分だけ減少する,的な記述があるので,0.21(P-6.26kPa)です。

ここから吸収された酸素の分圧を引きます。吸収された酸素の分圧の80%が,血液から排出される二酸化炭素の分圧PACO2なので,0.21(P-6.26kPa)-PACO2÷0.8となります。

全圧の変化分は窒素分圧によって補われるため,変化しません。
よって,0.21(101.3-6.26)-5.33÷0.8≒13.29≒13.3kPa

問2 9.0×10-3mol
ヘモグロビンと水を別で考えて足します。

(i)ヘモグロビン
1分子あたり酸素を4分子結合できるので,ヘモグロビンのモル数がわかればOKです。ヘモグロビンの分子量が与えられているので,質量を求めればOKです。0.13g/mLらしいので1000をかけて130gです。
よって酸素は,4×130÷(6.5×104)=8.0×10-3molとなります。

(ii)水
ここが忘れがちですが,水は1Lではありません。ヘモグロビン分を引いてやる必要があります。
全体の重さは血液の比重より1.06×103であり,これからヘモグロビン量130gを引くと,水は930g、水の比重が1なのでつまりは0.93Lだとわかります。

酸素の水への溶解量から,1.1×10-3×0.93=1.023×10-3mol

(i)(ii)より,8.0×10-3+1.023×10-3=9.023×10-3≒9.0×10-3となります。

問3
(1)
ただの平衡定数の定義を書いてやるだけです。化学式の係数が次数になることに注意すれば,
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(2) 17
問題文で最後に与えられている条件から計算してやります。ヘモグロビンの半分が結合状態なので,非結合体も結合体も同濃度です。溶けている酸素は問2を利用して,1.02×10-3×4.0÷101.3なので,代入すると
jikei_2013_chem_2a_2.png
となります。なんとなく1.6が√3と√2の間とかそんな適当な近似をしています。はっきりいって4を5に置き換えるぐらいの近似でも,大きくなっているか小さくなっているかに注意すれば,なかなか桁は変わらなかったりします。

まあ,冒頭でlog104が与えられていることを覚えていれば,20-4log104=17.6となり,17だと簡単に計算できますけど。

問4
(1)
(I)は酸素による酸化とあるので,
O2+2H2O+4e→4OH
です。酸性条件ではないので,2H2Oを2Hとしないように注意しましょう。

(II)は還元しているのがヨウ化物イオンなので,
2I→I2+2e
となります。

(2) ア:12.4 イ:メスフラスコ ウ:ビュレット エ:青紫
ア:最終的に200mLに溶かして0.250mol/Lなので,チオ硫酸ナトリウムは0.050mol必要です。
よって,5水和物の式量が248であることから,248×0.05=12.4g必要です。

イ:このぐらいの量の液量を正確にはかる器具はメスフラスコです。数mLとかだとホールピペットです(メスピペットも結構正確ですが,いろんな量を測れることもあって多少目盛りが適当です。)

ウ:滴定において,落とす側に使う器具はビュレットです。一般に,空気に触れて反応しやすいものなどをビュレットに入れて,あまり反応しないものを受け側のコニカルビーカーなどに入れます(酸塩基の適定で強塩基をビュレット側に入れないと,二酸化炭素が有意に影響します。フェノールフタレインの変化が見にくいという理由もありますけど。参考:https://ssh.jst.go.jp/research/show/621)。

エ:チオ硫酸ナトリウムによってヨウ素が還元されてデンプンの青紫色の呈色が消えます(色は螺旋構造の長さによって決まります。長いと青,短いと赤や褐色,短すぎると無色です。そのため,アミロースが青紫でアミロペクチンは赤紫です)。呈色するのは,デンプンは螺旋構造をしており,その螺旋内にヨウ素が入り込んで包接化合物を形成し,光の吸収具合が呈色する領域になるからで,ヨウ素を還元してなくしたり,加熱によってデンプンの螺旋構造を崩したりすると色がきえます。

チオ硫酸ナトリウムとは次のように反応してテトラチオン酸ナトリウムとヨウ化物イオンになります。
I2+2Na2S2O3→2NaI+Na2S4O6
(チオ硫酸イオンは硫酸イオンのOの1つをSに置き換えたもので,テトラチオン酸ナトリウムは置き換えたS同士が単結合で結びついたものです。)
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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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