ひたすら受験問題を解説していくブログ
東京大学2000年前期数学第4問
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解説


条件をしっかり数式化し,その条件を満たす範囲を求めるだけです。ただし,極小値の考慮が無理であるために,t,vの2変数関数として処理しなければならず,それに気づけない受験生も多いし,完答するのも難しいと思います。大数評価ではCになっているのが非常に謎な問題です。

(1)
ぶつからない,よりもぶつかる条件の方がわかり易いです。線分QRはx=1-vtの(√3)/2≦y≦1なので,要するに,Pのxが1-vtと等しく,そのときのPのyが(√3)/2≦y≦1に成っていればぶつかります。
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ということです。下から,
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であり,この範囲(小さい境界値をαn,大きい境界値をβnとします。(1)ではn=0です)において,上の条件を満たせばOKですが,cosを含むため,解の有無を調べるのは微分でやってやります。また,境界部分の値も使うので事前に計算しておきます。f(t)=cos⁡t-1+vtとして,これが解を持つか否かで考えます。
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となります。境界部分の正負,微分が0になるか否かはvの値によるので,vで場合分けを考えてやります。まずは,境界部分の正負に関して,
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n=0の時,それぞれ,v≧3/(2π)とv≧9/(4π)です。また(2)のためにそれぞれのvの境界をγn,δnとします。

一方,微分が0になるtが存在するvは,
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となります。これらを元に場合分けをしてやります。

(i)0<v<3/(2π)
このとき,f(α0),f(β0)<0であり,極大値が0以上なら解を持ちますが,(√3)/2>3/(2π)>vなので,極値を持ちません。つまり,解も持ちません。

(ii)3/(2π)≦v≦9/(4π)
f(α0)≧0,f(β0)≦0であり,f(t)の連続性(中間値の定理)から少なくともひとつは解を持ちます。

(iii)9/(4π)<v≦(√3)/2
f(α0)≧0,f(β0)≧0であり極小値が0以下なら解を持ちますが,極値は持たないため解も持ちません。

(iv)(√3)/2<v
f(α0)≧0,f(β0)≧0であり極小値が0以下なら解を持ちます。ここで極小値を計算しようとしてもsint=vなので壁が立ちはだかります(境界の値を代入する方法,つまりv=(√3)/2,t=π/2を代入したよりf(t)の極小値は大きくなるということを使っても今回は判定不能です。)
極小値はvによって変わる値であることを思い出してもらって,f(t)をvで微分することを考えます。すると,
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となり,単調増加であることがわかります。この意味するところは,同じtならばvが大きい方がf(t)も大きくなるということなので,(iii)よりも(iv)のf(t)の方がつねに大きくなります。
よって,(iii)より,(iv)も解を持たないことがわかります。

(i)~(iv)より,3/(2π)≦v≦9/(4π)においてぶつかる,つまり,0<v<3/(2π),v>9/(4π)でぶつかりません。
(初めからvについての単調増加関数として扱うべきだとわかっていれば(iii)と(iv)に分ける必要はありません。)

(2)
ぶつかる条件を(1)と同様にnつきで解きます。

(1)で使った手法はそのままなぞれます。まずγn,δnは単調減少かつ0に収束し,n=0のときでも(√3)/2より小さかったことから,極値をもつtは変域外になります。また,以下のようにδn>γnが成立します。
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(i)相当の部分もぶつかりませんし,(ii)相当の部分も単調でαn<t<βnにおいてただ一つの解をもちます。また,(iii)相当も同様であり,(iv)相当もvで微分してやれば同じです。
よって,各nにおいて,ぶつかる条件はγn≦v≦δnになります。

次に様々なnでこの領域がどのように重なるのかを考えます。γn,δnの単調減少性を考えれば,nを増やしたときにどのように重なるのかが気になるところです。
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であり,n=0は重なりなし,n≧1でγn<δn+2<δn+1と成ることがわかります。よって,
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のように重なり,0に収束することも思い出してみれば,
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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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