ひたすら受験問題を解説していくブログ
東京大学2000年前期数学第6問
todai_2000_math_6q.png

解説


大学生にとっては期末で出たら(3)は儲け物の計算問題ですが,高校生にはなかなく難しく,誘導として(2)が用意されています。しかし,この(2)が結構難しいので,解けない人も結構いたはずです。
一応,別解答として大学生用の解答も用意しておきます。

【解答】
(1)
普通に計算してもいいですが,見るからにベースが単位行列Eです。i行j列に成分pがあり,それ以外が0の行列をpijと表すとします。すると(計算法は参考参照,計算を追いやすいように過程をしっかり書いていますが,なれるとかなり楽です),
todai_2000_math_6a_1.png
注:”∴”の部分は同じ成分を比較しています。

【参考】行列の計算
Aのi行j列の成分をaijとし(Bの場合はb,Cの場合はcとします),C=ABの各成分は次の和で与えられます。
todai_2000_math_6a_2.png
つまり,積の左側の成分の列と,右側の成分の行が同じになるものをすべて足したものになり,出来てくる成分の行と列は,それぞれ積の左側の成分の行と右側の成分の列になるということです。

(1)の解答中では単成分の行列をpijのように表しており,これとqmnの積では,
todai_2000_math_6a_3.png
となり,この判定は積を並べて書いて,添え字の中より部分が同じかどうか比較するだけなので,簡単に処理できます。

(2)
まず,これ系でやることといったら対称性のチェックです,a,b,cがなす領域自体はすべて同じ,a,cは似ており,bだけ異なることを念頭に,x,y,zの式の形をみるとxとzが交換可能であることがわかります。
つまり,x=zに対して対称になります。

さて,y=tとして,定義域と式を整理していきます。まずは定義域ですが,a,b,cと多いと大変なので,yとの関係を使って一つ減らしてやります。
todai_2000_math_6a_5.png
minとかmaxを使っていますが,1と2,t-2とt-1のどちらの間も1なので,t-2≦a≦t-1がスライドするイメージで,重なった部分になります。つまり,2≦t≦3のとき1≦a≦t-1,2<t≦4のときt-2≦a≦2となります。

式を整理すると(上の式はすぐ出てきますが,tを含まないこと,および,aが含まれていないためその領域の面積が無限になってしまうので,bを消してaおよびtを導入した下の式を用意します),
todai_2000_math_6a_6.png
次にa,bの範囲をこの式に導入して,領域にしていきます。この際にx=zに対称であることを思い返してみると計算が楽です。

(i)2≦t≦3のとき
x=zの上だけを描くと次の図のようになります。
todai_2000_math_6a_4.png
x=zの対称性から,網掛け部分の面積の2倍なので,
todai_2000_math_6a_7.png

(ii)2<t≦4のとき
(i)と同様に考えてやると,x=zの下の領域に注目した方が計算が楽で,a=2つまりx=(t/2-1)zとx=2-zの交点のz座標は4/tなので,
todai_2000_math_6a_8.png

(3)
(2)の結果を積分するだけのお仕事です。
todai_2000_math_6a_9.png

【(3)別解答】座標軸の変換
誘導無で大学生ならこう解くでしょうシリーズです。積分範囲は省略していますが1≦a,b,c≦2です。
todai_2000_math_6a_10.png
スポンサーサイト

テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

コメント
コメント
コメントの投稿
URL:
本文:
パスワード:
非公開コメント: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
トラックバック URL
http://jukenkaisetsu.blog.fc2.com/tb.php/292-459eed41
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
トラックバック