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慶應大学医学部2013年第3問
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解説


問3が確定していない内容を聞いている気がしてなりません。

問1 ア:内部環境 イ:ホメオスタシス(恒常性) ウ:腎小体(マルピギー小体)

問2 糸球体,ボーマン嚢
血管である糸球体をボーマン嚢が覆っている構造です。本問で採り上げられているように糸球体から濾されてボーマン嚢に染み出した液体が原尿で,これが尿細管で必要なものの再吸収を受けて尿になります。

問3
糸球体とボーマン嚢境界部のbの基底膜やdの糸球体上皮細胞は負に帯電しており,アルブミンなどの負に帯電したタンパク質の通過を防いでいる。

高校ではbの基底膜(細胞外マトリックスの一種です)のみがろ過していると習っているかもしれませんが,近年はdの糸球体上皮細胞(足細胞)も重要な役割を担っていると考えられるようになってきました。これは,ネフリンとよばれる糸球体上皮細胞にみられるタンパク質が先天性ネフローゼに関与していることがわかってきているからです。

a:血管内皮細胞
粗すぎるのでタンパク質をろ過できません。

c:メサンギウム細胞
血管を締め上げてろ過量を調整しています。

問4 エ:抗体 オ:B(抗体生産)
マウスにとって人の腎臓はもろに異物です。なので,免疫系を刺激し,抗体が生産されるようになります。

問5 細胞融合
人工的に異種細胞を融合し,それらの形質を兼ね備えた細胞種を作る手法のこと。

2つ以上の細胞を融合して雑種(両方の特性を持つ細胞,つまり形質転換された細胞)を作る手法です。センダイウイルスなどのウイルス感染や,本問で使っているポリエチレングリコール(PEG),電気刺激などによって引き起こすことができます。
融合細胞の選別は薬剤への耐性遺伝子を組み込んでおいて,融合が起こった細胞のみ生きながらえるようにする方法がよく聞きます。

応用面ですが,本問ではB細胞の抗体生産能とがん細胞の増殖能を生かして抗体を沢山作るというものです。
この他にも,自然交雑不可能な種間の特徴をもつ細胞を作ることができるので,ネタ的なところだとポテトとトマトのあいの子であるポマトなどがありました。

問6
マウスは異物であるヒト腎臓の構成要素を繰り返し投与されることによって,ヒト腎臓の構成要素に対する免疫記憶と,特異的な抗体を生産するB細胞が増殖が起こる。個々のB細胞が生産する抗体は1種類であり,細胞融合ではそれらのB細胞ががん細胞と1対1で融合し,単一の抗体,つまり単一の構成要素に結合する因子を作る4つの系が形成されているから。

問7 Xa:e Xb:f
血管のどこに対応しているかという話です。糸球体は毛細血管なので,毛細血管と比較してやれば見やすいでしょう。aは血管内皮,bは基底膜なので,対応するのはそれぞれeとfです。

問8
k:投与した特異抗体がbに発現している抗原と抗原抗体複合体を形成したもの。
原因:抗原抗体複合体に対して食細胞による食作用を示したため。

問9
タンパク質や血球のろ過障壁となっているa,b,dに穴が開くため,タンパク質や血球が尿に混入するようになる。

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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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