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慶應大学理工学部2014年物理第2問
keio_riko_2014_phy_q2.png

解説


極板間引力は極板間距離の微小変化によるエネルギー差から求める問題が多いですが,今回は力を直接求めるタイプです。後半ではV=Edを正しく理解しているか,荷電粒子にどのような力が働くかについての問題です。でもまあ,空けた穴の内部の電場が”極板間”なのか”金属内部”なのかわかりにくいです。

(1)
ア:
電荷から出るトータルの電場(電荷から出る)はQ/ε0なので,片側の極板からは単位面積当たりQ/(2ε0S)が片面に出て行きます。
これらが2つ合わさって,極板間では2倍のQ/(ε0S),極板の外側では打ち消し合って0になっています。

イ:
アで述べた様に極板間の電場には自分が作ったものが半分あるので,半分のQ/(2εS)の影響を受けます。極板の電荷はQなので,-Q2/(2ε0S)だけの力を受けます。向きは電場の方向を+からマイナスで考えておくか,-Qに+Qが引かれると考えています。

ウ:
V=E×Dと習っているかと思いますが,Eが変わるとどうなるかというと,変わる節目で分けて考える必要が出てきます(参考参照)。
よって,
keio_riko_2014_phy_a2_2.png

【参考】電場と電位
電位は電場の作る位置エネルギーのことなので,電場によって受ける力に逆らって1Cの荷電粒子を移動させるのに必要な仕事と同義です。つまり,電場ベクトルをEとし,移動の接線方向のベクトルをdr(位置ベクトルrの微小変化)とすると,その内積を積分したものになります(内積の積分は,すなわち,かかる力の進行方向成分を積分ととらえてください。)。
keio_riko_2014_phy_a2_3.png
これが初めと終わりの位置にのみ決まって,たどる経路に依存しない場合を位置エネルギーと呼んでいます。
例えば,円形の導線内の磁場を変化させる場合,右回りで元の位置に来る場合と,左回りで左回りで元の位置に来る場合で電位(電位と呼んではいけない気がしますが)の正負は逆になり,位置エネルギーの体をなさなくなります。

本問では,積分区間を電場によって分けて考えている感じです。

エ:
AにおけるEは変わらないので,イと同じです。-Q2/(2ε0S)

オ:
色々な公式がありますが,Cを含むとCを求めなければならないので,Cを含まないものが早いでしょう。
keio_riko_2014_phy_a2_4.png

(2)
カ:
AとBは同じ電位なので,AからBまでの電位を計算すると0です。Aの電荷をQA,Bの電荷をQB
とすると,Bから金属板,金属内,金属板からAの電場はそれぞれ,
keio_riko_2014_phy_a2_5.png
であり,電位は
keio_riko_2014_phy_a2_6.png
ここで,金属板において電荷保存則が成立しているので,QA+QB=-Q,よって,
keio_riko_2014_phy_a2_7.png

キ:
力の方向に注意して表面にかかっている力の和を取ります(QBはXの符号の取り方に意味はないので,対称性からQAのXを反対符号にしただけです。)。
keio_riko_2014_phy_a2_8.png

【別解答】
Xの微小変化によるエネルギー変化に着目すると
keio_riko_2014_phy_a2_9.png

ク:
金属板の外(極板間)と金属板内で荷電粒子の運動方程式は次のようになります(QA=QB=-Q/2です。)
keio_riko_2014_phy_a2_10.png
つまり,金属板外では等加速度運動,金属板内(穴)では等速直線運動です。周期は外のD/2を進む時間T1の4倍に,金属板内Dを往復する時間T2を足したものになるので,
keio_riko_2014_phy_a2_11.png

ケ:
放物線と直線で作図します。
keio_riko_2014_phy_a2_1.png


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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

コメント
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よくわかりました
ありがとうございます
2014/03/09(日) 23:32:50 | URL | 後期志望 #- [ 編集 ]
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