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慶應大学医学部2015年化学第1問
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解説

基本的な問題しか出ていません。酒石酸がわかりにくいかもしれませんが,構造がわかるような名前も書いてくれているのでそれに従うだけです。

【A】
ア:アミノ酸
対義語には複合タンパク質という用語があり,糖,脂質,核酸,金属などと結合したタンパク質があります。

イ:コロイド
タンパク質はコロイドサイズです。また,以降の文で塩析について書いてあることからコロイドだと気づいてほしいです。

ウ:安定
コロイドが沈殿しない性質を安定性と表現します。

エ:塩析
少しの塩で疎水コロイドが沈殿することが凝析で,コロイド粒子の反対イオンで価数の多いイオンほど効率よく沈殿させられます(コロイド表面の反対イオンによる反発力を減らす効果が高い)。親水コロイドの水和分子を除去した後に凝析させることを塩析といい,水分子は大量にあるため,それを加えたイオンに水和させて奪うことは多量の塩を必要とします。

オ:浸透圧
一つ目の括弧では色々想定できてしまいます(血液量とか)。二つ目の括弧で浸透圧について話していることがわかります。

カ:半透膜
溶媒だけ通るので,溶媒の濃度を同じにする方向に溶媒が移動します(高校だと溶質の濃度を同じにする方向と表現されますけど)。水よりもイオンの方が小さいのに何故に水が移動するのか疑問を持つ人も多いですが,溶質は水和されているのでその水和水も含めると結構な大きさになっています。

キ:指示薬
よくわからない物質ですが,色が変化し,かつ,pHに続く他に用語が思い浮かばないでしょう。アルブミンは様々な物質につくことができ,物質の輸送を担っています。薬とかも運んでいるのは入学後に薬理学で学ぶと思います。

【B】
ク:Cu(OH)2
二価の銅は青や緑系です。水酸化ナトリウムを加えるとアルカリ金属,アルカリ土類金属以外はとりあえず一旦は沈殿します。その時は基本的に水酸化物で,銀と水銀あたりは酸化物です(イオン化傾向的にHの方がプラスになりやすいのでとれちゃうんですかね)。

ケ:還元性
アルデヒドは還元性のある基で,酸化されてカルボン酸になりやすいです。

コ:Cu2O
Cu2+が還元されてCu+になります。アルデヒド→カルボン酸の酸化数変化が+1→+3の+2で,Cuが+2→+1なので,アルデヒド:銅=1:2であり,アルデヒド:Cu2O=1:1です。

サ:2 シ:0
こいつらはアルデヒドの酸化が起こる塩基性下でもCuが沈殿しないように錯体を形成させる役割があります。それぞれの名前と化学式から書いていく事になります。
酒石酸の不飽和度は2であり,ジカルボン酸なら考えられる構造は2種類です。命名から直鎖で,2と3にOHだとわかるので図の左のようになります。
一方,クエン酸も不飽和度が3でトリカルボンさんなので他は飽和で,考えられるものは何通りかありますが,名称通りプロパンにつけてやればいいです。2にOH,他に全部COOHです。
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酒石酸の光学異性体は対称性があるので4-1の3種です。

【C】
ス:2 セ:非共有結合電子対
電子対って”対”じゃなくて”個”で数えるんだっていうところが気になりました。正直なところ4個の電子と迷いましたが,後の括弧が電子対の方が少ししっくりくるかなって感じですがよくわかりません。
書かれている内容はただの電子同士の反発で構造が考えられるいつものアレです。

ソ:4 タ:水素結合 チ:4 ツ:水素 テ:2 ト:共有結合 ナ:2
水素結合はFONと結合したHのδ+と,FONのδ-(非共有電子対)が電気的に結合するものです。酸素には2つの非共有電子対があるので,二つのHが水素結合でき,Hは一つの水素結合を形成できることから,合計4つの水素結合になります。

ニ:減少
(c)
氷は水素結合によって隙間の多い構造をとっている。水になると水素結合の一部が崩れ,この隙間を埋めることになるため,体積は減少するから。


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