ひたすら受験問題を解説していくブログ
東京大学2013年前期化学第3問II前半
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多少の知識と考察力が問われる問題です。酸塩基というか電離平衡についてしっかりと理解しているかが鍵となってきます。

キ 等電点
等電点とは陽イオンになる官能基と陰イオンになる官能基を同時に持っている場合にプラスマイナスが拮抗して全体の電荷が0になるpHのことを言います。たとえばグリシンでは以下の3つの構造があり得ます(このような構造を全部同じようにとるのではなく混在して存在しています。その割合が変化していきます)。
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これは要するに酢酸が塩酸で電離具合が変わるのと同じような感じです。尚、グリシンの等電点が6ぐらいなのはアミノ基の塩基性よりカルボキシル基の酸性の方が強いというイメージです。酸解離定数pKaはアミノ基が9.6、カルボキシル基が2.34なので、[H+]=(9.6+2.34)/2で等電点が出ます。

ク (4)
等電点は酸性基が増えると酸性よりに、塩基性基が増えると塩基性よりになります。これはグルタミン酸ぐらいなら計算してしまってもいいのですが、カルボキシル基が2つに増えるということは1つのときよりも各カルボキシル基あたり半分程度でも解離できれば1つのアミノ基と釣り合うことをイメージすればいいでしょう。
よって、グリシンと比較した各アミノ酸の等電点は、Fが酸性より、Gが塩基性より、Hがほぼ同程度とわかります。Fだけ得るためにはFだけ違う電荷にする必要があるので、FとHの等電点間pHにする必要があります。
よって、pH6よりもある程度酸性である必要があります。また、そのときFの等電点より高いpHためFは陰イオンよりだから、陽極に移動します。


電離して負の電荷を帯びるスルホ基に陽イオンがくっつく感じです。この時くっつくイオンと水素イオンが交換されることになるのでイオン交換樹脂と呼ばれているわけです。
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コ B:H C:G
クの解説の通りに各アミノ酸が陽イオンなのか陰イオンなのかで考える。Aでは緩衝液がFの等電点よりも高いpHなので、Fだけ陽イオンから陰イオンになる。G,Hは緩衝液のpHが等電点より低いので陽イオンのままである。よって、G,Hはそのまま吸着されっぱなしで、Fのみ流出する。
次にBではHの等電点より高いpHで、Gの等電点より低い緩衝液なので、Hが陽イオンから陰イオンに変化し流出する。
Cは具体的に計算していないが(アミノ基が酸解離定数が9.5ぐらいなので)、Gの等電点より高いと思われ、陰イオンに変化してGが流れ出てくる。
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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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