ひたすら受験問題を解説していくブログ
慶應大学医学部2013年数学第3問
keio_med_2013_math_3q.png
難しめの大問です。なので、(1)は確実に点をとりたい問題です。(2)(3)はグラフ的なイメージでとらえるなどすれば見えてくるものがあるのでは無いでしょうか?(2)が証明問題じゃないところが救いでしょうか。
(3)は(2)を使えば別の視点が得られるので別解答として掲載しておきます(やることは同じです)。

解答

解法のポイント
  • 直接求めるのが難しいなら推測して帰納法
  • 複数条件は検討する順番も重要(厳しいものから検討するといいことが多い)

(1)最終的に求めたいのはAnであり、その前段階としてn=2,n=3を求めさせている典型的な問題です。本問では推測によってAnを出してみて、数学的帰納法で証明してしまうという内容になります。
前半はただ計算するだけです。
keio_med_2013_math_3a_1.png
以上からAnを推測すると以下のようになるので、これを証明します(Anが推測できないならもう一回Aをかけたものを考えましょう)。
keio_med_2013_math_3a_2.png
(i)n=1というか(あ)(い)より、n=1,2,3で成立している。(∵n=1においてba0c0=b)
(ii)n≧2
n=kで成立していると仮定する。この時
keio_med_2013_math_3a_4.png
となるためn=k+1でも成立する。
(i)(ii)よりすべての自然数nで成立する。
よって
keio_med_2013_math_3a_5.png
(2)代入して判例をあげていくことが楽な気がします。まあ以下は参考までに。
keio_med_2013_math_3a_6.png
ですが、a=x3ってあまり意味ないですよね。x3をグラフにでも描いてみると何でもOKであることがわかります(値域が(-∞,∞)です)。cも同様です。こういう複数の条件がある場合は、制限の厳しいものから検討していくといい場合が多いです。なのでbからせめてやります。積の形になっているので、bが0か0ではないかで分けてやるとよいでしょう。分けて出てきた制限を他の二つに入れてやるとどうなるかと考えます。
(i)b=0
成立するならy=0またはx2+xz+z2=0です。後者は以下のように平方完成してやれば、x=z=0という条件だとわかります。よって次のように分けてやればよいでしょう。
keio_med_2013_math_3a_7.png
(i-i)x=z=0のとき
自然とa=c=0となります。残りのyに着目すると、何を入れようがb=0になるのでOKです。よって(二)a=b=c=0の時は無数に解を持つことがわかります。

(i-ii)x≠0またはz≠0のとき
まず、y=0に決まります。残りの条件はx≠0またはz≠0をみたすa,cではないと矛盾するということです。そのようなa,c、つまり、a≠0またはc≠0ならばそれにx,zが対応した1つの値をとるので、解が1つに決まりますが、b=0かつ(a≠0またはc≠0)というのは選択肢にありません。保留にします。

(ii)b≠0
keio_med_2013_math_3a_8.png
であり、解を持つためには根号内がとりあえず0以上にならねばなりませんが、0ではない任意bにおいてyを適当に決めてやれば必ず0以上というよりも、b/yはどんな数字にもなるので、xもzに関係なく好きな値にできます(√tの値域は(-∞,∞)です)。つまり、適当に決めたx,zに対してそれを満たすyが1つに決まるということです(√tは単調関数なので)。さてここで、x,zに制限はなかったでしょうか?b≠0を前提としているため、x≠0またはz≠0、つまりz≠0またはc≠0でなくてはならず、そのときはa,b,cに何を選ぼうが1つに決まります(①)。
もし、x=z=0ならばb=0となってしまうので、(チ)a=c=0かつb≠0は解をひとつも持たないことになります(②)。

余っていたi-iiとii①ですが、2つ合わせるとbの条件が消えてa≠0またはc≠0で解がひとつということになります。パッと見で気づきにくいですが、ロと同値です。よって順にチニロです。

(3)まずは地道に計算してみます。
keio_med_2013_math_3a_9.png
となります。またもやa,cに対応する部分は3次関数なので値域が(-∞,∞)で意味が薄いです。そのため、(2)と同様にbからせめます。
(iii)b=0
y=0か長ったらしい式が0です。長ったらしい式は
keio_med_2013_math_3a_10.png
となりますが、設問中のk2-3l<0より、長ったらしい式は常に0になり、y=0です。この時x,zは何だって解を持つのですが、決められたaに対して1つ、cに1つと持つようにしなければなりません。
よって以下の式を満たすa(cも同じになります)がひとつ、つまり極値を持たないことを示す基本問題になります。
keio_med_2013_math_3a_11.png
となるので、k2-3l<0だったことを思い出せば、解はひとつということがわかります。
(iv)b≠0
(2)の(ii)①と同様に、yを適当に取れば、決まったaによって決まったxに対してどのようなbによって決まったzでも調整可能です。よってaに対して決まるxと、bに対して決まるzが任意のa,bに対して一組になるならばOKですが、(iii)の後半で示したようにその通りになります。

別解答

解法のポイント
  • 似ているものは同じになる可能性が大きい
  • 誘導問題のネックとなっている条件を満たしていないか検討する


まずパッと実で3次のみのものが、2次などを含むように拡張されたように感じませんか?なら(2)と関連させられるのではと考えましょう(解法を使えないか云々もありますが、(2)では必要十分条件をもとめており、その条件をそのまま使える可能性大)。

(2)で解をひとつ持つときは|a|+|c|>0ということですが、こいつの出自ってx2+xz+z2ってことでしたね。じゃあ、まずは対応するx2+xz+z2+kx+kz+lが0にならないことを確認すればOKなのではないでしょうか。
この確認は本解答の(iii)の前半通りです。よって行列Aのbに相当する部分はこれで終わりです。
次にa,cに相当する部分はどうでしょうか?(2)の証明で使ったのはaとx、cとzがそれぞれ一対一の対応をするということでした。なのでこれも確認します。本解答の(iii)の後半でいっていることになります。

結局のところaとx、cとzがそれぞれ一対一の対応で、x2+xz+z2+kx+kz+l≠0なので、(2)のi-iと(ii)②が取り除かれた状態になるということです。
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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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