ひたすら受験問題を解説していくブログ
東京大学2013年前期生物第1問
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露骨な知識問題が多い大問です。これ作ったの何教授か私は問い詰めたい。普通と言うことが逆かもしれませんが、考える問題であるIIのBCおよびIIIは確実に点数を稼ぎたいと思います(ついでにIのCも東大生物選択者には持っていて欲しい知識なので正解して欲しいです)。

I
A一応ヒントとして”胚葉の獲得”とか与えられていますが、そもそもヒドラとか、ヒトデとかエボニシの特徴なんて知らねえよと思ったのは私だけでしょうか。
ア:2、刺胞 イ:7、棘皮 エ:6、軟体

(1)海綿動物:内腔を持つが組織や器官の分化はほとんどない:海綿
(2)刺胞動物:二胚葉性、放射相称(体の中心軸を通る相称面が3個以上)肛門と口が同じ:ヒドラ、クラゲ、サンゴ
(2.5)有櫛動物:二胚葉性、180度回転相称(一見すると放射相称ぽくもあるが)肛門と口が同じ:クシクラゲ
(3)線形動物?(節足だけ分かれているため名称がわかりません。節足も含まれる脱皮動物のうちで節足以外です):三胚葉性、左右相称、体節無、原口が口になる、こいつ以降肛門と口が別:センチュウ
(3.5)節足動物(有爪動物、緩歩動物も体節をもつのでよくわからん分類):3に体節追加:昆虫、カニ
(4)環形動物:体節はあるが外骨格無、体節が体腔も区分:ミミズ、ゴカイ、ヒル
(5)?(冠輪動物のうち4と6を除くもの):4の体節無版みたいなもの:ユムシ
(6)軟体動物:外套膜(これから殻が形成されます):カイ、イカ、タコ
(7)棘皮動物(半脊索とかはここに含めているの?):原口が肛門になる:ヒトデ、ナマコ
(7.5)脊索動物:発生過程で脊索有:ヒト、ホヤ

B 8:旧口(前口、原口、先口) 9:新口(後口)
原口が肛門となり、口は別に形成される。

C
ペプチドホルモンは細胞膜上の受容体に結合、ステロイドホルモンは細胞内に直接入り込み細胞質内や核内の受容体に結合することによって情報を伝達する。

ステロイド骨格は疎水性ですが、疎水性の高い物質は脂質の膜である細胞膜を通過できます。そのため、細胞膜上に仲介する受容体を設ける必要がありません。

II
A 伴性遺伝、ヒト、赤緑色覚異常(血友病、筋ジストロフィー)
(キイロショウジョバエ、白眼)

B
(a)R(r)とy
ここで出てきている遺伝子はyとR(r)しかありません。組み換えは相同じゃない別の遺伝子との連鎖関係の乗換えをさすものなので、rとRなどは意味が不明です。

以下組み換えの基本的説明。
同じ染色体にある各遺伝子は一緒に複製されるため、各遺伝子の遺伝子型はそれぞれが独立ではなく、親の持つ染色体の一方と同じ配偶子として子に遺伝します(連鎖)。つまりXrYRなら配偶子はXrかYRしかできないため、これとXrXrを掛け合わせてもオスで体の赤い固体(XrYr)もメスで体の赤い固体(XrXR)は生まれないということになります。
しかし、実際にはある程度の確率で生まれてしまいます。この時に起こっているのが組み換えであり、基本的には染色体の一方と他方の相同な部分が交換されます。交換される開始点がyとRの間ならばyは交換されずにYに残り、Rはrと交換されてXに移ります。そのためXRやYrという配偶子(yとRの連鎖が組み換えられた配偶子)ができます。
遺伝子間で組み換えが起こる確率は遺伝間の塩基数に比例するため、遺伝子間の組み換えを調べることによって染色体内の遺伝子配置(染色体地図)というものを作ることができます。
しかしながら、今回のようにメダカとかならば数が確保できるので確率として扱いやすいのですが、ヒトのレア疾患とかだとそうは行かないため、最尤法と言われる手法で解析することが普通です(受験生でも理解が容易なものなので興味があればぐぐってみるといいでしょう)。

(b)10:XrYr 11:XrXR 12:XrlXrl 13:XrlXRl 14:XrlYrL
まずは組み換えによって生じる配偶子を考えます。どの遺伝子の間で組み換えが生じるかに着目して考えます。すると以下の3パターンが考えられます(最後のもの複数回の組み換えなので本問題では無視します)。便宜上、yのないもののyの相同部分をxとしています。
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10では図の最上段のみ(Lとlは無視してください)を考えればOKです。こうしてできた配偶子Yr、XRと掛け合わせる固体の配偶子Xrを組み合わせると、XrYr、XrXRが組み換えで生じたものだとわかります。
次に、12ですが、表1-1の”組換え体の遺伝子型”から考察してもいいですが、掛け合わせる遺伝型には満たしていなければならない決まりがあります。劣性ホモ接合であることです。
まず、ホモ接合でない場合には掛け合わせの配偶子自体が組み換えの産物になることがあり、解析が困難になってしまいます。次に、こちらは必須というほどではないですが、劣性の場合は表現型で遺伝子型を判断可能であるため、非常に観察が楽になります。よってXrlXrlです。
13,14は10,11と同様にXrlの配偶子と、図の配偶子を掛け合わせてやればできます。

C 
(a)XlとYL、雌:白色素胞無 雄:白色素胞有
性以外には体色R(r)と白色素胞L(l)しかない。それぞれ判別には受精後1ヶ月、2日の時を要しますが、孵化は7日後です。よって孵化より早く判別するには白色素胞で判別することになります。この時点で可能性としてはXlとYL、もしくはXLとYlになりますが、後者の場合、メスもオスも白色素胞を持ってしまうので前者が正解になります。
この時、メスはXlXl、オスはXlYLなので、白色素胞もたないメスと白色素胞を持つオスになります。

(b)97.9%
聞いていることは白色素胞つまりLとYの乗換えが起こらない割合となります(乗換えが起こると(a)で述べた表現型以外のものが出てくるので、これが一致しないケースになります)。
表1-1の交配1はB(b)の図の上段(Rとy間の組み換え)、交配2は上段(Rとy間の組み換え)と中段(Lとy間の組み換え)です。よってこれら二つの発生確率の差が中段(Lとy間の組み換え)の発生確率=一致しない確率となります。
よって、102/4478-11/6395≒2.106%となり、一致率は約97.9%となります。

III 15:50 16:75 17:50 18:100
薬品によって遺伝的な性と体の性が異なりますが、体通りに子を残せるためXY型(雄へテロ)かZW型(雌へテロ)か判別できるという実験です。考察は穴埋めじゃなくてもよかったのではと思います。
XY、ZWのそれぞれでどうなるのか考えてみます。
XY型の場合
交配させるメスはXXとXYがあり得ます。これと未処理のオスXYを交配させます。
メスがXXの場合は2X(X+Y)=2XX+2XYとなり、オスメス半々です。
メスがXYの場合は(X+Y)=XX+2XY+YYとなりオス75%、メス25%です。

ZWの場合
交配させるメスはZWとZZがあり得ます。これと未処理のオスZZを交配させます。
メスがZWの場合は(Z+W)×2Z=2ZZ+2ZWとなり半々です。

尚、15と17はもともとの遺伝的なオスメス比が1:1なので50%です。
メスがZZの場合は2Z×2Z=4ZZとなり、100%オスです。
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テーマ:大学受験 - ジャンル:学校・教育

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